20日の東京外国為替市場で、円相場は続落でした。17時時点では前日の同時点に比べ39銭の円安・ドル高の「1ドル=156円85〜87銭」で推移しています。
米金利の先高観が意識されるなか、日銀は早期利上げに慎重との見方が強まりました。日米で大きく開いた金利差は当面縮まらないとして円売り・ドル買いが優勢でした。円相場は一時「1ドル=157円93銭」近辺と(7月17日)以来およそ5カ月ぶり安値をつけています。
米連邦準備理事会(FRB)が18日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)でまとめられた政策金利見通しは2025年の利下げペースの鈍化を示唆しています。19日には政策金利を据え置いた日銀の<植田和男総裁>が利上げを判断するには「もうワンノッチ(1段階)欲しい」などと慎重な姿勢を示し、日米金利差に着目した円売り・ドル買いが続きました。
売りが一巡すると円には買いも増えています。20日は<加藤勝信財務相>や<三村淳財務官>が円安進行を巡り「憂慮している」と説明。そのうえで、行き過ぎた動きに対しては「適切に」対応するなどと述べて円買いの為替介入を辞さない姿勢を示し、円には売り持ちを解消する買い戻しが活発となりました。