<鈴木清順>が日活時代の1966年に監督を務め、デビュー2年目の<渡哲也>を主演に迎えて撮りあげた異色のヤクザ映画『東京流れ者』は、1966年4月10日に日本初公開されていますが、この度4Kデジタル復元版が、2024年9月27日より公開されます公開。
「不死鳥の哲」こと「本堂哲也」は、ヤクザから足を洗って恋人の歌手「千春」と結婚することを決意します。敵対する大塚組に襲われても決してやり返さずにいましたが、哲のボス「倉田」と「大塚」の抗争は次第に激化し、「大塚」が雇った殺し屋「マムシの辰」が執拗に「哲」を追い回します。
争いを避けて日本各地を転々とする「哲」でしたが、行く先々でトラブルに巻き込まれてしまいます。やがて恋人「千春」の身に危険が及んだことから、ついに怒りを爆発させた「哲」はネオン輝く東京の夜へと舞い戻ります。
「本堂哲也」に<渡哲也>、恋人「千春」を<松原智恵子>が演じ、「相沢健次」<二谷英明>、「辰造」に<川地民夫>、「倉田」に<北竜二>、「大塚」に<江角英明>が共演。「清順美学」と呼ばれる斬新な映像美で日本のみならず海外からの評価も高く、<デイミアン・チャゼル>監督が、
『ラ・ラ・ランド』で本作に〈彼(鈴木清順)の非常にワイドで撮っているところとか、ポップアートのような色合いとか〉オマージュを捧げたことでも知られる作品です。