「1ドル=147円82銭」
8月
7日
7日午前の東京外国為替市場で、円相場は大きく下落しました。12時時点は「1ドル=146円83〜88銭」と前日17時時点と比べて1円54銭の円安・ドル高でした。10時半すぎには円が「1ドル=147円50銭」近辺まで売られる場面がありました。日銀の<内田真一副総裁>が金融・資本市場が不安定ななかでの利上げ決定を明確に否定したのをきっかけに円売り・ドル買いが急速に膨らんでいます。
7日午前に北海道函館市の金融経済懇談会で挨拶した日銀の<内田副総裁>は「市場が不安定な状況で、利上げをすることはない」と明言しました。そのうえで「当面、現在の水準で金融緩和をしっかりと続ける必要がある」とも説明。「想定以上に(金融緩和に前向きな)ハト派だった」と受け止められ、日米金利差の開いた状態はしばらく続くとして円売り・ドル買いが出ています。
円相場は早朝に一時「1ドル=144円35銭」近辺まで上昇しており、きょうの安値までの下落幅は3円を超えました。市場の混乱が続くなかで円買い・ドル売りが先行したものの、日経平均株価は内田副総裁の発言をきっかけに1000円あまり上昇する場面が出ています。株安が一服したのに歩調をあわせる形で「低リスク通貨」とされる円に売りが増えたのも相場を下押ししています。