17日の米株式市場でダウ工業株30種平均株価は5営業日続落して始まりました。米国の利下げ開始の時期を巡る不透明感が相場の重荷となっています。もっとも、人工知能(AI)関連の業績期待は根強く、関連する銘柄には買いが入ってダウ平均を下支えしています。
ミネアポリス連銀の<カシュカリ総裁>は16日の米CBSテレビで年内の利下げが12月に1回となる予想は「妥当だ」との考えを示しました。「何らかの決定を下す前に、時間をかけてインフレや経済、労働市場のデータを見極めていくことができる非常に良好な状況にある」との見方を示し、米連邦準備理事会(FRB)が利下げを急がないとの見方は投資家心理の重荷となっています。
米債券市場で長期金利は(4.2%台後半)と前週末終値(4.22%)を上回って推移しています。金利の上昇は株式の相対的な割高感につながります。
6月のニューヨーク連銀製造業景況指数は(マイナス6.0)と、前月(マイナス15.6)から改善しています。市場予想(マイナス10.5)も上回りました。18日には5月の米小売売上高が発表される予定で、消費動向を見極めたい雰囲気もあります。
ダウ平均株価は、前週末比188ドル94セント(0.49%)高の3万8778ドル10セントでした。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は、前週末比168.14ポイント(0.95%)高の史上最高値更新となる1万7857.02でした。
S&P500種株価指数は、前週末比41.67ポイント (0.77%)高の史上最高値更新とな5473.23でした。