国際ジャーナリスト団体「国境なき記者団」(RSF、本部パリ)は、世界180カ国・地域を対象とした2024年の報道の自由に関するランキングを公表し、日本は昨年から順位を二つ下げて70位、先進7カ国(G7)では最下位となりました。昨年ワースト2だった中国は172位、最下位だった北朝鮮は177位にそれぞれ「浮上」しています。
(RSF)は日本について「商業的利益、政治的圧力や男女不平等などにより、ジャーナリストが監視機能を十分果たせないことも多い」と指摘。「政府を批判したり、『非愛国的』テーマを扱ったりするジャーナリストを、国家主義者らがソーシャルメディア上で日常的に攻撃している」と懸念を表明しています。
<習近平>政権が情報統制を強める中国については「体制は監視、抑圧、脅迫、嫌がらせを用い、『敏感』と見なした問題から独立系ジャーナリストを遠ざけている」と強調。「中国はジャーナリストにとって最大の看守であり、現在も100人以上が拘束されている」と指弾しています。
ウクライナ侵攻を続けるロシアは162位。(RSF)は「2022年2月にウクライナ侵攻を開始して以来、ほぼ全ての独立系メディアが活動を禁じられたり、『外国エージェント』(スパイ)指定を受けたりした」と断じています。
ランキング上位は欧州諸国が占め、トップは8年連続でノルウェーでした。今年の最下位はアフリカのエリトリアとなっています。