『白日青春-生きてこそ-』@<ラウ・コックルイ>監督
11月
9日
本作は息子と疎遠なタクシー運転手が、香港に住む難民の少年と心を通わすヒューマンドラマです。孤独なタクシー運転手「チャン・バクヤッ」を演じた<アンソニー・ウォン>は、台湾の第59回金馬奨で最優秀主演男優賞を受賞しました。彼と対峙する少年「ハッサン」を演じたのは、パキスタン出身で香港在住の<サハル・ザマン>です。<サハル・ザマン>は映画初出演となった本作の演技により、第41回香港電影金像奨の最優秀新人俳優賞を10歳という若さで獲得しています。
舞台は難民の国際中継地であり、毎年、数千人の人々が政府の承認を待っているという香港。パキスタンから香港にやって来た両親のもとに生まれた「ハッサン」は、突然の交通事故で父親を失ってしまいます。「ハッサン」は難民で構成されたギャングに加わったことで、警察から追われる身になります。
一方、1970年代に中国から香港に密入境し、タクシー運転手として働く「バクヤッ」は、警察官になった息子との関係がうまくいっていませんでした。「バクヤッ」は「ハッサン」の逃亡を手伝うことを決心し、2人の間には絆が芽生え始めますが、「ハッサン」は、「バクヤッ」が父親の死亡した事故を引き起こした運転手であることを知ってしまいます。
監督は、マレーシアで生まれ、香港に移住した<ラウ・コックルイ>が務め、長編デビュー作となる本作は高く評価され、金馬奨の最優秀新人監督賞と最優秀脚本賞を受賞した作品です。