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- 今年の読書(67)『ウナギが故郷に帰るとき』パトリック・スヴェンソン(新潮文庫)
「秋の土用の丑の日」の10月22日に「鰻丼」を、おいしく食べたばかりですが、その<ウナギ>の生態を、スゥーデンのジャナリスト<パトリック・スヴェンソン>が著わした『ウナギが故郷に帰るとき』は、34カ国で翻訳の世界的ベストセラーとして日本では2021年1月に刊行されていますが、2023年8月1日に文庫本が発売されています。
彼らはどこから来てどこへ行くのか。今なお謎に包まれた<ウナギ>の一生を解き明かしつつ、謎に挑んだ科学者、<ウナギ>と生きる漁師、スウェーデンの田舎町で育った著者が幼き日の父との<ウナギ>釣りの思い出を改装しながら、「ウナギの一生」とその謎の解明に乗り出した科学者たちの軌跡を明らかにしていく章が、交互に描かれている18章からなる構成になっています。
日本に関しては、シラスウナギの養殖の失敗談に絡め日本の研究調査は、経済的な投機目的だと手厳しい論が出てきます。
また、《ウナギはなぜ絶滅の危機》にあるのかという大きな命題を提示すると共に、我々に地球上に「生きることの意味」を問いかけています。
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