『ダ・ヴィンチは誰に微笑む』@<アントワーヌ・ビトキーヌ>監督
11月
21日
ある美術商が名もなき競売会社のカタログから13万円で落札した1枚の絵。彼らはロンドンのナショナル・ギャラリーに接触し、その絵は専門家の鑑定を経て<ダ・ビンチ>の作品として展示されます。
お墨付きを得たこの絵に、投資目的の大財閥や手数料を騙し取ろうとする仲介人、大衆を利用して絵の価値を釣り上げるマーケティングマンと利用されるハリウッドスター、国際政治での暗躍が噂される某国の王子など、それぞれ思惑を抱えた人々が世界中から集まってきます。
その一方で、「ダ・ビンチの弟子による作品だ」と断言する権威も出現。そしてついに510億円の出所が明かされますが、それはルーブル美術館を巻き込んだ新たな謎の始まりでした。
今なお謎が深まるばかりのこの絵画にまつわる疑問をひも解いていくと共に、知られざるアート界のからくりや闇の金銭取引の実態を、監督を務めた<アントワーヌ・ビトキーヌ>が生々しく描き出しています。