ファルコン昆虫記(894)【ツマグロオオヨコバイ】(4)
9月
27日
体長は約15mm程度。背面は全体に黄緑色をしています。頭部は前胸より幅狭く、背面に大きな黒い楕円形の斑紋がある。前胸背には円形の黒斑が3個、正三角形に配置されています。小楯板にもその中央に丸い黒斑があります。前翅は全体に橙黄色で、先端には青黒い色の幅広い帯があります。
【ツマグロオオヨコバイ】の成虫が見られるのは大体、9月から12月までと3月から5月までで、寿命は約9ヶ月間と見た目よりも長寿の昆虫です。しかし、長寿な反面、植物の汁から栄養を摂取している為、成長が遅いという欠点があり、幼虫が成虫になるまで約3ヶ月間かかると言われています。
成虫で越冬し、4月下旬頃より植物の若葉などに生息し、交尾したメスは5月半ばに植物組織内に数粒ずつ扇状に並べて産卵します。1匹のメスの産卵数は50個程度で卵は白く長楕円形、長さは2mm程です。孵化までの期間は2~3週間で、春から初夏にかけて幼虫が出現し、8月には林縁の草の上などで5齢虫の終齢幼虫となります。