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今年の読書(78)『食と酒 吉村昭の流儀』谷口桂子(小学館文庫)

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今年の読書(78)『食と酒 吉...
作家<吉村昭>〈1927年(昭和2年)5月1日 ~2006年(平成18年)7月31日〉が没して、はや15年が経ちました。『戦艦大和』や『冷たい夏、暑い夏』など40作ばかり刊行されていますが、このブログ開始以前に亡くなられていますので、読書日記には登場していません。

本書『食と酒 吉村昭の流儀』は、2021年8月11日に文庫本書下ろしとして刊行されています。

<吉村昭>は、膨大な史料の収集・検証と綿密な取材で、日本人の知られざる歴史と庶民の生活を描いた作家でしたが、唯一の楽しみは、「食べること、呑むこと」でした。

その人生の楽しみを<吉村昭>と、夫人で芥川賞作家の<津村節子>の生活の関わりを、二人が書いた随筆、小説、対談などから切り取り、<吉村昭>が愛した日本の食と酒、そして取材旅行で訪れたさまざまな町の味を紹介しています。

<吉村昭>文学の原点である戦争体験と結核の療養生活、夫婦で北海道をさすらった不遇時代の記憶などが、<吉村昭>の「食と酒」への執着とどう関わっていたのか。そして旅を通じて浮かび上がる夫婦の絆と愛情を、作家<谷口桂子>が描きあげています。

カバーの装画(平松麻)のマッチ箱は、旅先で気に入ったお店を記録するために、<吉村昭>が収集していたことにちなんでいるようです。
#ブログ #文庫本 #読書

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