ファルコン昆虫記(862)【カノコガ】(3)
6月
8日
【カノコガ】は「鹿子蛾」と表記される、「蛾」の一種で、成虫の翅が黒く、半透明の斑紋があります。それが鹿の子供の背中の模様に似ていることに由来しています。
幼虫は、体長25ミリほどの毛虫で、全体が黒っぽい。頭部は黒く光沢があり、胸部~腹部は紫褐色を帯び短いブラシ状の刺毛があります。腹部の裏面は赤紫色を帯びています。胸部に爪状の脚が、腹部には体節ごとに1対のいぼ状の脚があり、多食性で草本の生きた葉や枯れた葉を食べる。枯葉だけでも飼育できることから、枯葉食が本来の食性である可能性が高いとの研究もあるようです。
成虫は、翅を開いたときの大きさが30~37ミリで、頭部、胸部、腹部は黒く、腹部に2つの黄色の帯がはいっています。
2化性で6月と8月に現れ、昼行性の蛾として昼間に草むらなどを飛びまわり、花にも集まり吸蜜する姿が見られます。