富士通と理化学研究所が共同開発した
スーパーコンピューター「富岳」 の出荷が、2日始まり、石川県かほく市の富士通系列の製造工場「富士通ITプロダクツ」でセレモニーが開かれました。来年6月ごろまでに計約400台の計算機が順次、神戸市の理研計算科学研究センターに納入されます。運用開始は2021年ごろの予定になっています。
「富岳」 は今年8月に運用を終えた
「京(けい)」 の後継機。名称は富士山になぞらえたもので、性能の高さと多くの分野で使える裾野の広さを表しています。
富士通が開発した高性能のCPU「A64FX」を高速ネットワーク「TofuインターコネクトD」で15万個以上接続して構成され、「京」の100倍の計算速度や、省電力を目指しています。
「A64FX」は英Armの命令セットアーキテクチャ「Arm v8-A」をスーパーコンピュータ向けに拡張した「Scalable Vector Extension」(SVE)を採用。消費電力当たりの計算能力が高くなるよう設計されています。深層学習で重要な演算に対応できるため、AIの研究開発での利用が期待されています。