“片栗”《襍草 ・/・古往今来2+358》

“片栗”《襍草 ・/・古往今来...

カタクリ(片栗) ユリ科(Liliaceae)
学名:Erythronium japonicum Decne

高さ15cmほどの茎の先に、径5cmほどの紅紫色の花が開く。
葉は淡緑色で表面には紫色の斑紋があるが生育地によって全くないものもある。
種子にはエライオソームと呼ばれるアリが好む物質が付いており、
アリによって運ばれ散布される。春を告げるスプリング・エフェラメルの1つ。
昔は片栗粉を、この花の根から作っていたので花名が付いた。
若葉は、味のいい山菜だが、余り知られていない。
雨の日は花を閉じてしまうし、育つ環境を選ぶ花でもある。
初夏を思わせるような暖かい日が多くなると、花を咲かせる。
庭等に移植しても花が咲くようになるまで7~8年かかる。
それまででは1枚の葉だけが出るだけ。庭で咲かせるのは根気が必要である。
北海道、本州、四国、九州に分布、山野に群生が見られる。
りん茎から良質のでんぷんがとれるため片栗粉の材料とされたが、
現在市販されている片栗粉はじゃがいもやとうもろこしのでんぷん。

※先年、No.2(4/2誌にも掲載していた)※
3月26日誌「大和市・泉の森」
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“三角草”《襍草 ・/・古往今来357》

“三角草”《襍草 ・/・古往今...
“三角草”《襍草 ・/・古往今...

ミスミソウ(三角草) キンポウゲ科(Ranunculaceae)
学名:Anemone hepatica L. var. japonica (Nakai) Ohwi
別名: ユキワリソウ(雪割草)

花名は、3つのとがった葉に別れていることから付いた由。
落葉広葉樹林の林床に生える多年草。花径は、1.5cm程度とかわいい。
花色は白色・淡紫色・淡青色・淡紅色と様々だが、画像の色が好み。
中部地方以西~九州北部で自生が見られる。
絶滅危惧種でもある《準絶滅危惧 (NT)》日本固有の花。
雪割草という名前、サクラソウ科のユキワリソウでもある。
オオミスミソウ、スハマソウ、ケスハマソウもユキワリソウと呼ばれる。

3月25日誌「大和市・泉の森」


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“里山初春草花!!”《襍草 ・/・古往今来356》

近づけない・・・うまく構図も図... 近づけない・・・うまく構図も図れない・・・苦し紛れの記録。


イカリソウ(錨草) メギ科(Berberidaceae)
学名:Epimedium grandiflorum Morr. var. thunbergianum (Miq.) Nakai

花色は白、クリーム、淡紅色、淡紫色等々結構変化に富んでいる。
高さ20-40cmの夏緑性の多年草。葉は、広卵形で薄い紙質の小葉を出す。
成長した葉の表面は無毛で、裏面には微毛があり多くは粉白色を帯びる。
花は直径4~5cm、葉より早く、あるいはほとんど同時に開く。
花片の基部から距と呼ばれる細い管が四方にのび、先の少し膨らんだ部分に蜜がある。
明るい雑木林や杉林、土手の草むらにかたまって生え、
紅紫色、白色の錨を思わす特徴的な花が咲き、夏や秋には三つまたに枝分かれする葉が見られる。
花の形が船の碇(錨)に似ているので付いた名前。
昔から強壮剤として有名で、いまでもユンケルに使われているとか!!
薬草として、強壮、強精、血圧低下、健忘症防止などに効能あるとか。
放杖草とも棄杖草とも呼ばれる。飲めば元気になって老人にも杖はいらないという意味。
北海道(西南部)~本州で見られる。日本固有種。

***身近な里山にも春到来、健気に挨拶してくれてるみたいだ***

3月24日誌「大和市・泉の森」


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“さくらの里~!”《襍木 ・/・古往今来355》

カワヅザクラ(河津桜)... カワヅザクラ(河津桜)
カワヅザクラ(河津桜)  バラ... カワヅザクラ(河津桜)  バラ科(Rosaceae)
学名:Prunus ×kanzakura Makino ‘Kawazu-zakura’


イトウザクラ(伊東桜)   イトウザクラ(伊東桜)  
イトウザクラ(伊東桜)   イトウザクラ(伊東桜)  
イトウザクラ(伊東桜)  バラ... イトウザクラ(伊東桜)  バラ科(Rosaceae)
学名:Prunus ×yedoensis cv.‘Ito-zakura’


カンザキオオシマ(寒咲き大島)... カンザキオオシマ(寒咲き大島) バラ科(Rosaceae)
学名:Cerasus speciosa 'Kanzaki-ohshima'


さくらの里からみる大室山。... さくらの里からみる大室山。


伊豆韮山の反射炉... 伊豆韮山の反射炉


願成就院... 願成就院




伊豆探訪二日目、最初に訪れたのは大室山麓の「さくらの里」
ここの駐車場沿いの桜は満開~葉桜に・・・見事だった。
カワヅザクラ(河津桜)  バラ科(Rosaceae)
学名:Prunus ×kanzakura Makino ‘Kawazu-zakura’
ヤマザクラ と同じように花と葉が同時に開くのだが、
固体によって葉が後になるものもある。

広大な公園にポツンポツンと育つ各種の桜、
1本1本を見ると立派だが、全体的には一寸寂しい。
10年20年後を見据えての植樹と思える。
又、色々な種類の桜の木、開花時期が異なるので尚更である。
近寄って眺めた最初の桜;
イトウザクラ(伊東桜)  バラ科(Rosaceae)
学名:Prunus ×yedoensis cv.‘Ito-zakura’
愛らしい白い花。萼片は鋸歯があり不規則な伊東桜。
地域特有の桜の品種である。気品に満ちて・・と思うは独り言か!
伊東市城が崎に自生するオオシマザクラ系の実生から昭和53年に選抜された種。
オオシマザクラより早咲きの品種で伊東市周辺に多く見られる。

カンザキオオシマ(寒咲き大島) バラ科(Rosaceae)
学名:Cerasus speciosa 'Kanzaki-ohshima'
芳香もあり白色大輪のオオシマザクラ。
萼筒は鐘形、萼片は鋸歯がある。開花と同時に展葉する。
オオシマザクラの栽培品種。
オオシマザクラと特徴は同じだが、開花期が早い。

開花していたのは、大きく分けて三種類だった。

さくらの里奥に見える山が、大室山。
2月に大室山の山焼きがあった事を知ったまではよいが、勉強不足だった。
毎年2月第二日曜日に行われる山焼きは、壮大・迫力満点だとか!!
而して大室山全体は昨日散歩した池地区の所有で管理運営は三セクの池観光開発(株)。
2度も「さくらの里」を訪ねておりながら、熔岩洞穴(大蛇穴)の存在を知らなかった
(この里内をくまなく散策していなかった)。
今回の旅の帰り道、伊豆韮山の反射炉と願成就院を30数年ぶりに拜す。
反射炉周辺は、整備され・・・願成就院も綺麗になっていた。
願成就院(がんじょうじゅいん)、伊豆の国市にある高野山真言宗の古刹寺院。
山号は天守君山。境内は国の史跡。
何よりも此の寺には、大仏師運慶の真作が奉られ安置されている。
運慶の諸仏は文治2年(1186年)から造り始められた由。
『吾妻鏡』によれば、願成就院の仏堂、塔などの伽藍造営記事が度々登場している。
この寺院、全盛期には巨大な池に小島を橋でつなぐ(鎌倉の源平池のごとく)、又、堂宇や塔がそびえ立つ藤原時代様式の壮大な伽藍を誇った大寺院であった。
現存する木造阿弥陀如来坐像(大御堂本尊)、眷属の不動明王ニ童子像、毘沙門天像が、
像内納入品から運慶の真作と判明、2013年(平成25年)6月19日、
不動明王二童子立像、毘沙門天立像を含め5躯一括で国宝に指定された。
(帰宅後、資料を見て事前勉強不足を反省する).
話は、さくらの里に戻って、
聳える単独峰・大室山の北西側裾野の熔岩洞穴が吾妻鏡に載っている。
「大洞」、建仁三年6月に頼家一行が狩猟に出掛けた場所と伝わる所。
.【吾妻鏡 建仁三年(1203) 6月1日】
頼家の病気から三ヶ月ほど遡って... 
将軍頼家は伊豆の狩倉(仮設の宿舎)に入った。
伊東崎と呼ぶ山中には大きな洞穴があり、その深さも不明である。
将軍はこれを探るため和田胤長を派遣した。
胤長は10時前後に松明を持って穴に入り16時頃に戻って来て
「この穴は奥がとても深く日の光も届かない。
大蛇が棲んでいて私を呑もうとしたので斬り殺した。」と報告した、とある。
(伊豆に大蛇がいた!!胤長のホラ吹きか吾妻鏡著者の捏造かは不明!?!
杜撰な謀反計画に加担した胤長を考えると思慮が浅い性格??か。
幕府の史書吾妻鏡にも杜撰な記述はみられるのでなんとも言えない。)
伊豆高原から続く大室山は伊東を代表する観光スポット。
周辺には別荘地が広がり、城ヶ崎海岸~八幡野にかけて保養所も数多い。
河津桜やご当地桜の品種等々で春の桜見物で盛り上がってきた。
大室山は、歩いて登れない。その点で小室山に魅力を感じる(未登)。
伊豆半島には、風土、自然環境の特異性が各所に見られ、
桜にしても交配種が多々ある。これ等を一同に見ることはできない。
長期滞在を画策したい、と想った旅だった。
歴史的に鎌倉と伊豆の関係、伊豆に惹かれていく感覚に何か因縁を感じる。

3月23日誌「伊豆高原・桜の里~韮山」


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“おかめ(桜)”《襍木 ・/・古往今来354》

風があって良いアングルで撮れな... 風があって良いアングルで撮れなかった「おかめ」ちゃん。
晴れてはいたが、スッキリとしな... 晴れてはいたが、スッキリとしない!?!
画像の真ん中横一列に桜並木があった。
並木の真ん中あたりに、おかめさくらは、植樹されていた。

オカメザクラ(おかめ桜)  バラ科(Rosaceae)
学名:Prunus incamp cv.‘Okame’
英名:Cerasus ‘Okame’

英国の桜研究家イングラム(Ingram)がカンヒザクラとマメザクラを交配して作出。
マメザクラとカンヒザクラの特徴がよくでている品種。
花弁は平開せず下向きに咲き、小高木ながら全体に花を咲かせる。
淡い紅色の一重咲き。萼が三角形をしてるのが面白い。
又、花名の由来も日本の美女(?)「おかめ」にあるとか!!

伊豆高原大室山と矢筈山に挟まれた盆地が「池地区」なる場所。
地名の由来は、かつてこの地に池があった由。
火口湖を干拓して造られたものらしい(仔細・見聞はしていない)。
明治2年4月から明治3年4月にかけて行なわれた排水隧道の掘削工事。
目的の1つは池の干拓による水田の造成、
もう1つは既存田畑の水害防除という2つの目的で造成され今日に至った。
この周辺は「池のさと」と呼ばれる由。里山景観・自然風土が見られる。
しばらく前に此の地を現天皇・皇后両陛下が散策されたことがあった由。
そして記念植樹されたのが、「おかめ桜」だった由。
地元の散策路として知られている場所だろうが、観光化されていない素朴さを感じた。
時期的に今少し早く、満開とは行かないが、桜並木も素朴って感じた場所。
此の地は、鎌倉時代から紹介されている(吾妻鏡)。
我が郷土・鎌倉つながりで花見を。次回は、満開を眺めてみたい。

3月22日誌「伊豆高原・池」


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“皐月躑躅”《襍木 ・/・古往今来353》

“皐月躑躅”《襍木 ・/・古往...

サツキツツジ(皐月躑躅)  ツツジ科(Ericaceae)
学名:Rhododendron indicum (L.) Sweet
別名:サツキ(皐月)

ここで言う「サツキツツジ」は、日本に産する野生ツツジの一種を指し、
旧暦の5月頃に開花するツツジのことである。
一般的には、園芸種の「さつき」が知られすぎており野生ツツジと混同している。
日本産野生ツツジ、日本固有種でありながら学名は、「indicum(インドの)」???
ツツジとの違いは、花の時期と葉が出てから花を咲かせること。
関東西部から近畿地方まで、山口県、九州、屋久島に自生している。
溪岸植物であり、大井川・天竜川・木曽川・長良川・熊野川などの中流域に多い。
高さ約1mで半常緑または落葉性の低木。葉形は披針形または広披針形。
花は頂芽に1-2個。
 

3月21日誌「自宅・垣根」


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“木瓜”《襍木 ・/・古往今来352》

“木瓜”《襍木 ・/・古往今来...
“木瓜”《襍木 ・/・古往今来...

ボケ(木瓜) バラ科(Rosaceae)
学名:Chaenomeles speciosa (Sweet) Nakai
別名:"カラボケ, カンボケ, チョウシュンボケ, ヒボケ, モケ, ヨドボケ"

沢山の雄蕊が束になりツバキにも似ているが、花輪の大きさはツバキより小さい。
蕾のときは、開いた花より色が濃く味わいがある。
「木瓜(ボケ)」とは、木瓜(ぼっくわ)が訛ったといわれる。
2mを越す高さに成長し、白から赤にかけての各種の花の色があります。

3月20日誌「藤沢市・長久保公園」


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“行李柳”《襍木 ・/・古往今来351》

“行李柳”《襍木 ・/・古往今...

コリヤナギ(行李柳) ヤナギ科(Salicaceae)
学名:Salix koriyanagi

昔、このコリヤナギを編んで作られたのが柳行李(やなぎごうり)。
着物の衣装箱や収納箱、薬箱、弁当箱などに使われていた。
皮を剥ぎ幹で編まれたもの。
軽くて風通しがよい、湿気の吸収性、殺菌性がある。
中々の生活の知恵、
関東地方以西から近畿地方までにしか分布していない。
根元より多数の枝を株立ち上げ、高さ2-3mほどになる。
和名のコリヤナギはコウリヤナギが詰まったものらしい。
樹皮は灰緑色で滑らかでだが縦筋が入る。
3月に葉が展開するよりも早く、細い円柱状の尾状花序を出す。
雄花序は長さ2-3cm、雌花序は1.5-2.7cm。
苞の先が黒色で、初めは花序全体が黒色に見える。
また猫柳に似た花枝は、生花材料、ドライフラワー等に利用される。


3月19日誌「藤沢市・長久保公園」

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“水ぬるむ”《襍観 ・/・古往今来350》

“水ぬるむ”《襍観 ・/・古往...
“水ぬるむ”《襍観 ・/・古往...
“水ぬるむ”《襍観 ・/・古往...

資料見聞・メール返信・雑文書き等々、机上のにらめっこ!!
長時間、椅子に座っているのも疲れるものだ。
目を休めるのに、散歩・浜辺で遠望するのは気持ちいい。
昨日は、汗ばむほどに気温が上がった。
水辺を歩いていると、波打ち際で遊んでる犬を見かけた。
家族だろう・・・連れて来られてた若夫婦??
方やサファー(女性)、ワンチャンを連れていた男性、、、。
靴がぬれるのも構わず遊んでいた。
春なんだぁ~~!と

「三寒四温」・・・実感した瞬間。
10分間、光の変化・・そんな光景に見とれていた。


3月18日誌「鎌倉市・峯ヶ原」


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“日向水木・土佐水木”《襍木 ・/・古往今来349》

日向水木の蕾。 日向水木の蕾。
土佐水木。。。距離にして数十メ... 土佐水木。。。距離にして数十メートルの所に植えられている2種類の水木、
やはり開花時期が異なる。木々の個性ではなさそう!!種の違い??

ヒュウガミズキ(日向水木) マンサク科(Hamamelidaceae)
学名:Corylopsis pauciflora Sieb. & Zucc.
別名:"イヨミズキ, ヒメミズキ"

「日向」・・宮崎県の自生は、後年の発見であり、日向地方ではなさそう。
トサミズキに対して小さいので、ヒメミズキが訛った、
あるいは、自生発見が京都付近なので、「日向守光秀」から、など諸説あり。
トサミズキと比べ花の房の長さが短く、背丈も1~2mと低い。
生垣として栽培されることが多いが、元々は野山の自生種。
葉が出る前に花を付けるので、すっきり見渡せる。
やせた土地にはえる落葉低木。枝は細く、よく分枝し、高さ2-3mになる。
葉は互生し、薄く長さ2-5cm。
葉が出る前に、長さ約2cmの短い穂状花序に淡黄色の花が垂れ下がるように1-3個咲く。

トサミズキ(土佐水木) マンサク科(Hamamelidaceae)
学名:Corylopsis spicata Sieb. & Zucc.

高知県の原産。ミズキと名前が付いているが、マンサク科の花木??
小さなツボミの中から10個ほどの花をつけ穂状花序が成長してくる。
蛇紋岩地や石灰岩地に生える、落葉低木で高さ2-4mになる。
ヒュウガミズキと比べ枝が太い。葉は長さ5-10cmで互生する。
葉裏や葉柄などに毛が多い。葉の出る前に、花序に淡黄色の花を7~8個つけ下垂する。
花弁は5個で長さ7mmのへら形。


3月17日誌「藤沢市・長久保公園」




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