“ちっちゃい秋”《襍草実・/・拈華微笑48》

イヌホオズキ(犬酸漿) ナス科... イヌホオズキ(犬酸漿) ナス科(Solanaceae)
学名:Solanum nigrum L.
別名:バカナス、イヌホウズキ

山間の小道を歩いていたら小さな野草の「宴」!?!と出会った。
道端などどこにでもみられる草達だが町中は整備されすぎて。。!
中にホオズキのように萼が果実を包まないが、ナス科の植物が魅せてくれている。
「茄子」子供の頃から苦手(嫌い)な野菜で・・・名前も嫌い^^)。
だが、「宴」の主役の小さな花、イヌホオズキ、何ともかわいらしくつつましい。
犬・・、ホオズキに似てるも役にたたないとか、草名の名付け方って???
仲間のアメリカイヌホオズキは、紫色の花が多いらしい。
小さな実は ホオズキの袋の中の実に似てなくもないが、熟すと黒になる。
植物体には有毒物質が含まれる(ソラニン)。
漢方では精製したものを龍葵(りゅうき)と呼び、ガン細胞の抑制作用があるらしい。


「表丹沢の里・塩川2015/10/25」
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“髭の秋模様”《襍草実・/・拈華微笑47》

“髭の秋模様”《襍草実・/・拈...

センニンソウ(仙人草) キンポウゲ科(Ranunculaceae)
学名:Clematis terniflora DC. var. terniflora

果実の先に白毛をたなびかせるように見えることから「仙人草」の名前が。。。?
つるで他の植物にからみつきびっしりと花を咲かせる。
先月、「キイセンニンソウ」を見ることができたが、かなり背が高くなるとか、
同属なので立派なひげ(種子)も同じようか??とすれば大きな綿帽子!!!
テッセンやカザグルマ、 フユザキクレマチス、タチセンニンソウ、 ボタンヅル、
仙人の髭が種子を風で遠くに飛ばしているのだろう。
種子(実)の状態を見るとかなり熟した状態か,羽毛状のひげが広がっている。
少し山奥では、秋がふかまっているのを感じた瞬間だった。


「表丹沢の里・塩川2015/10/25」


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“友好関係”《襍感・/・拈華微笑46》

“友好関係”《襍感・/・拈華微...
“友好関係”《襍感・/・拈華微...


安倍晋三首相は22~28日にモンゴルを始め中央アジア5カ国の計6カ国を歴訪した。
政府専用機で羽田空港を出発、搭乗する時にちょっとしたサプライズがあったとか。。。
この日の政府専用機の搭乗口右横に、民族衣装の可愛らしい女性たちがラッピングされていた。
「訪問国との友好関係を確認しあうため、特別にラッピングした」(外務省)という。

今回の訪問先との友好関係、思い入れが現れている。
そして、首相談話を読むと、日本外交の積極さが見て取れようか。
「国づくりは、人づくり」。古来、日本人が大切にしてきた考えだ。
近代が扉を開き、科学技術の面で西欧の圧倒的な優位を目の当たりにしたとき、
日本はひたすら教育に資金と努力を注ぐことで、キャッチアップを始めた。
先の大戦は日本全土を荒廃させたが、それでも日本には人という資源があった。
そこから再び急速な成長を成し遂げることができた。
日本は一人一人の力を強くする点に重きを置き続ける。
新たに日本型の質の高い工学教育を活用し、中央アジア各国の高度産業人材の育成を支援していく。
*****中略*****
この地は、何千年にもわたって東西の文明の交差点となってきた。
多様な文化を受け入れる包容力、多様性の中から生み出される未来を切り開く活力。
それこそが中央アジアの魅力だ。
*****中略*****
日本と中央アジアの未来には大きな「可能性」が眠っていると信じる。
共に交わり、力を合わせることで互いの未来は一層輝かしいものとなる。
私たちは地図の上でこそ離れている。でも、心の交わりに距離は関係ない。
手を携えて共に未来に向かって歩んでいこう。

扨、さて、日中韓首脳会議が始まる、如何なる内容になるのか注目したい。




「囈」



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“雑木林の不思議な実”《襍樹・/・拈華微笑45》

“雑木林の不思議な実”《襍樹・...

ガマズミ(鎌酸実、莢迷) レンプクソウ科(Adoxaceae)
学名:Viburnum dilatatum Thunb. ex Murray
別名:アラゲガマズミ、ヨソゾメ、ヨツズミ

落葉低木だが、高さ5mにもなる。里山では、それほど珍しくない木。
だが標高1500m位の丘陵・山地にもあり花等の開花も時期がずれて楽しめる。
春、花序に直径5mm程の白い花を多数つけ、又、独特の臭いで虫が集まる。
画像のように今頃、果実は赤く熟す。
ムシカリ、ヤブデマリの実と同様に赤い実になったら区別が難しいほど似ている。
鎌酸実の名前の由来は、実が酸っぱいことからだとか、、、
漢名の莢迷(きょうめい)が→かめ→がまに訛ったという説もある。
又、「ズミ」は染めを表し、果実を染料に用いたことによるとも言われている。
この樹の枝は、雪国で古くは、かんじき(雪の上を歩くための道具)にも使われていた。
果実は、秋に赤くなる。だが甘味が少なく、渋みと酸味が強い。
初冬頃、甘くなり食べられるが、果肉は薄く種子が大きい。
果実酒(ガマズミ酒)にするときれいな深紅の色になる。昔から天然の着色料でもあった。
薬用植物資料によると、ガマズミの果実はかってはマタギの秘薬として珍重されていた由。

「ガマズミミケフシ」こんな名前を聞いたことがお有りだろうか。
タマバエの一種による虫こぶ。正常実の2~3倍の、大きさの球形になる。
色は淡緑色から淡紅色を帯び、表面には白色の短毛が密生する。
画像のガマズミの赤い実の中に少し大きめで毛の生えた実がたくさん見える。
これが「ガマズミミケフシ」、健全な姿ではなく、ガマズミミケフシという虫こぶで、
ガマズミミケフシタマバエというハエの幼虫が実に寄生してこのような形を作らせているのだ。
去年は虫こぶがなく綺麗な赤い実がなっていたのだが!?!
今年は、ご覧の通りの個体・姿を見せた。
晩秋には虫こぶは地上に落ち、ハエの幼虫はその中で越冬する。
翌年の春に蛹化、初夏に成虫が羽化するのだそうだ。
「ガマズミミケフシ」漢字で書くと「鎌酸実実毛五倍子」となる。
「五倍子」(フシ)とは、虫こぶのことに由。
この虫こぶを作らせる犯人はハエの1種で「ガマズミミケフシタマバエ」。
「鎌酸実実毛五倍子玉蠅」現代人には、面倒な漢字表現だ。
生物の相互作用には恐れ入る。
ガマズミミケフシタマバエ Pseudasphondylia rokuharaensis(タマバエ科)

鎌酸実 (ガマズミ) の実 (ミ) に毛 (ケ) が生えている五倍子 (フシ) 虫こぶ。
其の中に玉蠅 (タマバエ)という名の蠅が共生している。自然界の妙である。


「緑の森2015・10・25」



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“雑木林の秋(5)”《襍草・/・拈華微笑44》

“雑木林の秋(5)”《襍草・/...

ツリガネニンジン(釣り鐘人参) キキョウ科(Campanulaceae)
学名:Adenophora triphylla (Thub.) A.DC. var. japonica (Regel) H.Hara
Adenophora triphylla (Thunb.) A.DC. subsp. aperticampanulata Kitam.
別名:ツリガネソウ(釣鐘草)、トトキ・トトキニンジン、ボタンヅル
英名:Three leaved ladybell

良く似てるソバナの花は先が開いた釣鐘状、こちらは同じ太さ。
花の大きさはツリガネニンジンのほうが小さい。
「ニンジン」とは、根の部分を朝鮮人参の代用とした経緯から来ている。
花の特徴、茎の上部で4段から6段に分かれ青紫色の鐘状の花を下向きに輪生する。
花冠の先は浅く5つに裂け、花柱(雌しべ)は花から長く突き出る。
葉の特徴、形は長い楕円形で、普通は3、4枚が輪になって生える(輪生)。
稀に互い違いに生える(互生)ものや向かい合って生える(対生)ものもある。
葉の先は尖り、縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。
春の若芽は、「ととき」と呼ばれ山菜として食される。
太い根茎は生薬で沙参(しゃじん)といい、鎮咳、去痰などの薬効がある由。
花は、普通は秋に開花するが春に咲くこともよくある。
茎は白毛が生え、切ると乳液が出る。
白花種は、シロバナツリガネニンジン form. albiflora。
ハクサンシャジン( var. hakusanensis) 、は北海道~中部地方以北に分布する、高山種。
草高がやや低く、花序の花柄が短く、花が密集してつき、花冠が広鐘形。
母種は、サイヨウシャジンで花冠のさきが広がらない。
サイヨウシャジン( var. triphylla) は、本州(中国地方以西)、九州、沖縄に分布。

里山等で見かけるツリガネニンジン だが,
ハクサンシャジン 、 イワシャジン 、 ミヤマシャジン,
鳳凰シャジンと言った高山種も見応えのある癒し系の植物。
登山道で出会うと疲れをわすれる程に清楚可憐に魅せる。


「緑の森2015・10・17」


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“雑木林の秋(4)”《襍樹・/・拈華微笑43》

ヤブデマリの実(藪手毬) レン... ヤブデマリの実(藪手毬) レンプクソウ科(Adoxaceae)
学名:Viburnum plicatum Thunb. var. tomentosum (Thunb. ex Murray) Miq.

春にノリウツギ似の白い花をつけるヤブデマリ。
秋には、通うな真っ赤な実をたくさんつける。
ヤブデマリの変種で日本海側だけに生育するケナシヤブデマリや
園芸種のヒメヤブデマリも赤い実をつけるが、熟すと黒くなる。 
丘陵地や山地の雑木林に生え、高さ2~6mになる落葉低木。
ヤブデマリは谷に向かってたくさんの枝を水平にのばす特性があり、
葉も水平方向に伸びその上に映る赤い実の花穂、綺麗な光景だ。
この赤い実は、核果(水分を多く含み中に種が1つある)と称する。


「緑の森2015・10・17」


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“雑木林の秋(3)”《襍草・/・拈華微笑42》

ノハラアザミ(野原薊) キク科... ノハラアザミ(野原薊) キク科(Asteraceae/Compositae)
学名:Cirsium oligophyllum (C. tanakae)
;Cirsium tanakae (Franch. & Sav.) Matsum.


身辺の雑木林の中で見られる菊の1種類。菊の種類も色々とある。
ノアザミ(夏期に咲き)とかノハラアザミ(秋に咲く)とか紛らわしい。。
花色以外での区別は、総包に粘りがあるのがノアザミ、粘りがないのがノハラアザミ。
秋花といえども、ノハラアザミは、7月頃から咲くこともあッたり区別が???
かつて C.tanakaeと学名されたが、学名の基準標本がトネアザミである事で改められた。
本州の中北部以北に自生している、日本固有種。
花の特徴;頭花は紅紫色で、枝の先に直立してつく。 頭花は小さな筒状花の集合体。
筒状花は両性花で雄しべと雌しべを持ち、 花先にある針のような棒が雄しべ。
先が枝分かれしているのが雌しべの花柱、総包片は短い針状になり、やや反り返る。
葉の特徴は、根際から生える葉は花期にも残り、羽状に深く裂ける。
茎につく葉は上部ほど小さく、つけ根では茎を抱く。
実の特徴は、花の後にできる実はそう果
(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)。
全草を生薬で小薊(しょうけい)といい、強壮、利尿、止血、消腫の薬効がある由。

キク科の植物は、何とも複雑だ。

「緑の森2015・10・17」



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“雑木林の秋(2)”《襍草・/・拈華微笑41》

“雑木林の秋(2)”《襍草・/...


シラヤマギク(白山菊) キク科(Asteraceae/Compositae)
学名:Aster scaber Thunb. ex Murray(=Doellingeria scaber)
別名: ムコナ(婿菜)

身辺の森(里山・雑木林)の中で見られる菊の種類。
草高、1.5m位。根出葉は卵心形で長柄があり、花時には枯れる。
他に競合する植物がないところでは緑のまま残ることもあるらしい。
頭花は径20mm前後。筒状花の花冠は、長さ5.5mm程度。
茎先に白い頭花を沢山つけ、 花は舌状花と中心部の筒状花からなる。
白い舌状花の数が少ないので、間が透けて見える。
黄色い筒状花も数は多くない。
葉の特徴は、茎や葉にはざらざらした毛が生えている。
葉は互い違いに生える互生。
茎の下部の葉には長い柄があり、心形で先は尖っている。
上部につく葉は細長い楕円形である。花の後にできる実はそう果。
資料によるとヤマシロギクと、シラヤマギクが在る由。
だが、違いがよく分からない(知りたい)。
別名のムコナ(婿菜)は、 ヨメナに対して付いた名前だとか。

机上で知識を詰めて野山を歩くが、花々の特定識別は、難しい。
悩める秋である。

「緑の森2015・10・17」
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“雑木林の秋(1)”《襍草・/・拈華微笑40》

“雑木林の秋(1)”《襍草・/...

マルバフジバカマ(丸葉藤袴) キク科(Asteraceae/Compositae)
学名:Ageratina altissima. ;Eupatorium rugosum  E. urticaefolium
別名:ボタンザキフジバカマ、ウラジロアザミ、シロバナフジバカマ、
英名:White snakeroot

フジバカマは、古い時代に中国から渡来したものらしい。
このマルバフジバカマは、明治中期(1896年頃)小石川植物園で栽培されていた。
のち箱根の強羅植物園で栽培されていたものが1916年ころから逸出したとある。
北アメリカ原産の帰化植物。白花のフジバカマに似る。
フジバカマの葉は3裂するが、こちらは丸くはないが一枚。
花の色は白く、花冠が5つに分かれた多数の筒状花からなる。
葉には柄があり、縁には鋭いぎざぎざ(鋸歯)がある。 葉の先は尖る。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見える)。
林縁などに生え、地下に太くて長い根茎があり、横走し群落を形成する。
各頭花の筒状花は白色で10~25個と多い。
同科同属のフジバカマ、ヒヨドリバナなどの筒状花は5個である。
筒状花の先端(花冠)は5裂し、
2本に割れた白い糸状の雌しべ(花柱)を花冠の外に長く伸ばしている。舌状花はない。

ヒヨドリバナ、フジバカマ、ヨツバヒヨドリ、マルバフジバカマの区別
ヒヨドリバナ:葉が裂けておらず対生し細長い。筒状花が5個。
フジバカマ:葉が2~3つに深く裂けている。筒状花が5個。
ヨツバヒヨドリ:葉が3~5枚輪生する。筒状花が5個。
マルバフジバカマ:葉が裂けておらず対生し、幅広の卵型、長い柄がある。筒状花が10~25個。

**********
お決まりの散策路を歩いていると集合花が見えた。
しろっとびして、綺麗に見せられないのがいただけない。
日々悩みの種、未熟・技量不足m(._.)m(^з^)。

「緑の森2015・10・17」



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“里山の秋”《襍草・/・拈華微笑39》

ハンショウヅル(半鐘蔓) キン... ハンショウヅル(半鐘蔓) キンポウゲ科(Ranunculaceae)
学名:Clematis japonica
【果実】
羽毛状の毛のある花柱をつけた果... 羽毛状の毛のある花柱をつけた果実が、
上の画像と比べ減っているのが分かる。どこかに飛んでしまったか??


春、ゴールデンウイーク頃に咲く“ハンショウヅル”
ブログルデモ記したが、最近余り見かけなくなった。
居候的(蔓性)で在るためか里山の下草刈りのためか??
めっきりと少くなったと感じている。
身近な里山では、管理センターが「調査観察中」と周りを囲っている。
可愛い釣り鐘状の花が下向きに楚々と咲く。
同属のテッセン・カザグルマ・センニンソウ・ボタンズル、
これらと同様に花が散った後に果実をつけるのだが、、、!?!
その容姿は、花からは想像もできないほど面白い(画像)。
何か要因が在るのだろうが、奇っ怪だ。
其の中でもハンショウズルの其れは、星形に種子をつける。
見ていてあきないほど、不思議だ。
名前の「半鐘」自体都会ではお目にかからなくなったが、
植物のハンショウズルは、いつまでも毎年姿を見せてほしい。
果実の先に毛があり、花柱が残って居るのが分かる。
この毛先で周辺に飛ぶのだろうか??


「緑の森2015・10・03」



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