PSPINC代表　内倉憲一の公式ブログ

アメリカに製造拠点を持つという選択

世界の経済情勢が大きく揺れ動く中で、企業のあり方も大きな転換点を迎えています。特に日本企業にとって、これまでの「国内生産＋輸出」というビジネスモデルが限界に近づいているのではないか——そんな感覚を持っている方も多いのではないでしょうか。

 

その背景には、為替の変動、米中対立、関税政策の変化、さらには地政学的リスクなど、さまざまな要因があります。特に、アメリカ市場における日本製品に対する関税は今後も不安定な要素であり、2025年8月からは全製品に対して25%の関税が課されるとも報じられています。

 

 
今こそ「アメリカに製造拠点を」という発想を
こうした中で、私たちが今強く提案したいのが、「アメリカ国内への製造拠点の設置」です。

 

これまで輸出でまかなってきた米国向けの製品を、アメリカ国内で生産することで、関税の影響を回避し、より安定した供給体制を構築することが可能になります。

 

 
「Made in USA」の価値
アメリカ国内での製造は、単にコスト削減になるだけではありません。**「Made in USA」**というブランド力は、消費者に安心感を与えるとともに、現地企業や行政からの信頼獲得にもつながります。

 

さらに、地域経済への貢献により地元のサポートも得やすくなり、現地での雇用創出は企業の社会的評価やブランド価値をさらに高めることになります。

 

 
海外進出はリスクではなくチャンス
「海外に拠点を持つのは不安だ」「アメリカの法律や制度がわからない」と感じる方も多いかもしれません。でも、ご安心ください。現地での法人設立、工場の選定、人材採用、税務、ビザ取得に至るまで、トータルで支援できる体制を私たちは整えています。

 

今は「リスク回避のため」ではなく、**「成長のための選択肢」**として、アメリカでの製造拠点を考えるべきタイミングなのです。

 

 
最後に
日本企業の「ものづくり」は、今も世界に誇れる強みです。その品質と誠実さを、今こそアメリカの地で発揮する時です。チャンスは待っていても来ません。自らつかみに行くものです。

 

ぜひこの機会に、「アメリカでの製造拠点設置」という選択を、真剣にご検討いただければと思います。

 

私もお手伝いします。
どうぞお気軽にご相談ください。

ホワイトハウス
ワシントン
2025年7月7日

 

石破茂 内閣総理大臣殿
東京

 

親愛なる総理大臣閣下：

 

この書簡をお送りできることは、私にとって大変光栄なことです。それは、米国と日本の貿易関係の強さとその継続への誓約を示すものであり、米国が貴国との著しい貿易赤字を抱えているにもかかわらず、引き続き協力を継続する意思があることを意味します。それでもなお、我々は今後、よりバランスの取れた公正な「貿易（TRADE）」のもとで関係を進めることを決断いたしました。

 

したがって、世界で最も大きな市場であり、並外れた経済力を誇る米国市場への参加を貴国にご提案申し上げます。我々はこれまで長年にわたり日本との貿易関係について議論を重ねてきましたが、結論として、長期にわたり続いている日本の関税および非関税政策、貿易障壁によってもたらされた恒常的な貿易赤字から脱却しなければならないという認識に至りました。残念ながら、我々の関係は相互的（Reciprocal）とは程遠いものです。

 

2025年8月1日より、米国に輸入される全ての日本製品に対し、セクター別関税とは別に一律25％の関税を課すことといたします。より高い関税を回避する目的で他国経由で輸出された品物についても、より高い関税が適用されます。この25％という数字は、我々が貴国との貿易赤字の格差を是正するために必要な水準よりもはるかに低いことをご理解ください。

 

なお、もし日本や日本国内の企業が米国内で製品を製造する、または生産拠点を構えることを決断された場合、その製品には関税はかかりません。加えて、米国内での承認取得についても迅速かつ専門的に、そして確実に対応いたします。つまり、数週間以内には許可が下りるよう努力いたします。

 

万が一、貴国が関税を引き上げることを決定された場合には、引き上げられた分の関税率を25％に上乗せいたします。ご理解いただきたいのは、この関税政策は、長年にわたる日本の関税・非関税政策および貿易障壁によって生じた、米国にとって持続不可能な貿易赤字を是正するために必要不可欠な措置であるということです。この赤字は、我が国経済にとって、そして国家安全保障にとって、重大な脅威となっています。

 

 
今後とも、貴国との長期的な貿易パートナーとしての関係を築いていけることを楽しみにしております。もし貴国がこれまで閉ざされてきた米国への貿易市場を開放し、関税および非関税政策・貿易障壁を撤廃するご意志があるのであれば、本書簡の内容について再検討する可能性もございます。これらの関税は、我々の両国関係に応じて、引き上げられることも、引き下げられることもあり得ます。米国との関係において、失望されることは決してないと信じております。

 

本件にご注目いただき、誠にありがとうございます。

 

敬具

 

ドナルド・J・トランプ