マイセンの「マーマンと鴎文変形皿」である。作家はマリアネ・ホスト、創作年代は1907年から1910年の間であるが、おそらく、初期の1907年か1908年頃のものと思われる。この作品は、10月にアンティーク アーカイブで行われた「マイセンの絵付け」展で購入した。K氏によれば、これと同じ絵柄で染付の物もあり、ドイツで見たそうだ。
マイセンにおけるマリアネ・ホストの作品は在籍期間が短いためか、非常に少ない。おそらく日本には、これと「アールヌーヴォー装飾磁器」展で出展された魚藻文皿の2枚しかないはずである。本日、毎年恒例の「アーカイブのクリスマス」セールのダイレクトメールをいただいたので、そろそろいいかなと思い、アップした次第である。
ということで少し早いですが、もう12月になりましたので、これを今年の一押しにします。
中国、広東省仏山市石湾にある石湾窯の窯変緑釉花瓶である。たぶん、19世紀に作られた「広鈞」と呼ばれた鈞窯を模倣した施釉陶器と思われる。
この花瓶、確か20年近く前に、ヤフオクで購入した。ロイヤル コペンハーゲンの結晶釉に興味を持ち始めて、いろいろと窯変釉の陶磁器を集めていた頃だと思う。石湾窯がどこの窯かも知らないで、この緑釉の中に淡く赤が少し発色しているところが気に入り購入した。多分、入札したのは私だけだったと思う。
石湾窯について出品者が簡単に説明してはいたが、あまり気にせずに、当時は清朝の中国陶磁器としか認識しておらず、しばらくしてどこの窯か忘れてしまっていた。「湾」が付くということだけは覚えていたのだが、最近、石湾窯の作品がヤフオクに出品されて、窯の名前が判明したので、アップした次第である。磁器ではなく、ストンウエアではあるが、大きさもちょうどよく、今でも気に入っている。セーヴルの緑釉花瓶と一緒に並べて比較すると良いかもしれない。http://home.h00.itscom.net/shiokawa/sevre_green_glaze.htm
先日、うちの奥さんと五島美術館へ「アジアのうつわわーるど」展を見に行った。この展覧会では、現在休館中の町田市立博物館(現在ある建物ではもう展示しなく、新しい建物を町田駅の近くに造るらしい)が所蔵している陶磁器やガラスの名品を展示している。町田市立博物館は家から近いので、良く車でうちの奥さんと一緒にいろいろな展覧会を見に行った。なんといっても、ある時期まで、入場料無料だったからね。近くには縄文・弥生の遺跡もあるし。
で、本題の展覧会の話に戻るが、中国陶磁器を見て、いつも疑問に思うことがある。8世紀ごろに作られた白磁は西洋で言う磁器(porcelain)なのか?
辞典などをによれば、景徳鎮窯は磁器(porcelain)であるが、8世紀頃の中国の白磁や青磁はストンウエアであると書いてある。青磁は確かに素地はだいたい茶色なので、ストンウェアとわかるが、白磁の素地は白胎土を使っているので、よくわからない。しかしながら、今回の展覧会でもそうだが、8世紀頃の白磁の英語表記に、ときどき「porcelain」が使われているのである。そして、困ったことに、使われていない白磁もある。
ということで、まあ、中国陶磁器や東南アジアの陶磁器は疎いので、図録を買ってしまった。勉強します!
おそらく有田あたりの窯で作られた青磁木蔦文浮彫花瓶である。この花瓶15年前くらいに青磁に嵌まっていた頃にヤフオクで購入した。当時、19世紀の西洋陶磁器のカテゴリーで売られていたものを購入したのだが、それから同じものが2回ほどヤフオクに出ており、日本陶磁器の平戸や鍋島と記載されていた。いずれも、蔦の青磁部分以外は黒い焦げたものが詰まっており、おそらく、青磁部分以外を何かでマスキングをしてそのままで焼成したためだと思うが定かではない。まあ、でも良くできており、結構気に入っている。
NHK岐阜放送で、高木典利さんが出演する「世界に美濃の陶磁器の美を発信・西浦圓治(多治見市)」が一昨日上映されたようです。下記のHPで2か月間視聴可能だそうです。https://www4.nhk.or.jp/P4767/37/
結局、塩川コレクションの中から選ばれた作品は写真のJenny KONDRUPの「つる草と軍配図文花瓶」でした。一番時代が古いからかな..
京焼は加藤幹山の金魚文花瓶一対である。釉下彩で淡い赤と黒が綺麗に発色している。加藤幹山は瀬戸出身なので、もしかしたら、これも幹山かもしれない。http://home.h00.itscom.net/shiokawa/japanese_seto_goldfish.html
ロイヤルコペンハーゲンのシクラメン文花瓶である。製作年代は1898年から1921年の間である。
実は、NHK岐阜が来月、高木さんが出演する「3代目~5代目西浦圓治(多治見市)」という番組を放映するらしく、その中で「西浦焼がロイヤル コペンハーゲンと肩を並べるほどだった」ということを紹介するために、私が持っているロイヤル コペンハーゲンの写真を使わせてほしいという依頼が舞い込んだ。いくつかユニカ作品を紹介したのだが、どれもイメージと合わないらしく、もう少し華やかなものはないかと注文が付いた。そこで、ホームページを見て自分で気に入ったものを選んでくれとお願いした。まあ、ロイヤルコペンハーゲンの釉下彩は、青、茶、灰色系が多いので、地味に感じるのであろう。で、この花瓶はピンク系が使われており、ロイヤル コペンハーゲンの釉下彩の特徴である淡い色合いも良く出ているので、一応、推薦しておいた。
11月9日に放映されるようなので、どの作品が採用されるか楽しみである。ネットで動画も配信されるようなので、配信されたら、アドレスをアップします!
有田は辻製の水仙文浮彫花瓶である。製作年代は明治だが、おそらく1900年頃から1910年の間位と思われる。ピンクではなく黄色だが、色や形がとてもスウェーデンのロストランド窯の作品に似ている。おそらく、参考にしているのではないかと思われる。
ところで、急に寒くなったからか、最近カイの首のヘルニアが痛むらしく、首をブルブルすると時々情けない声で鳴く。そこで、今までロキソニンを朝1回3日おきに飲ませていたが、二日前から、朝晩毎日飲ませている。はやく、直ればよいのだが..
実は、アンティーク アーカイブへ行ったとき、K氏がデンマーク・デザイン展の図録を持っていなかったので、持参したら、そのお礼として「海を渡った古伊万里」展の図録を頂いた。この展覧会、東京では大倉集古館で昨年末から今年の初めまで行われていたのだが、実は気が付いた時には会期が過ぎてしまい見に行けなかった。まあ、東京のコロナ感染者も昨年末から増えていたので、外出を自粛していたのかもしれない。K氏はこの展覧会にも関わっていたらしい。
この展覧会、ウィーンのロースドルフ城が持っていた、第二次世界大戦終結直後旧ソ連軍に侵攻を受け割られた数多くの陶磁器の破片を展示したもので、ロイヤルコペンハーゲンもいくつかあり、NHKの日曜美術館で見たときに行かなければと思っていた。しかし、陶磁器の破片だけでは展覧会は開催は難しかったらしく、結局、いろいろな所から、完品を借りて開催され、K氏もいくつか貸し出したらしい。ということで、お互いの関わった展覧会の図録を交換して、ハッピーでした。
「マイセンの絵付け展」の前回の図録(左)と今回の図録(右)
先日、二子玉川にあるアンティーク アーカイブへ行ってきた。目的はオーナーのK氏が自費出版した新版「マイセン磁器の絵付け展」の図録(写真右)を購入するためであったが、コロナのため、お店は予約制なので客は私一人、久し振りにK氏と会い、2時間近くいろいろと話した。
K氏には「アール・ヌーヴォー装飾磁器」展で、ドイツ物を中心に作品を出してもらい、また、その図録に「マイセンにおけるユーゲントシュティールの芸術家とその装飾」というタイトルで執筆もしていただいた。
今回の図録は10月22日(金)からお店で行われる展示会の図録でもある。
以前、私はここでマイセンの窯変釉花瓶を購入した。前回の図録(写真左)にも掲載されている。http://home.h00.itscom.net/shiokawa/meissen_art_glaze.html
もちろん、この花瓶は「アール・ヌーヴォー装飾磁器」展にも出した。そういえば、フレデリック・ルービンスンの結晶釉花瓶もK氏から購入したものだった。
http://home.h00.itscom.net/shiokawa/rc_crystal4.htm
緊急事態宣言も解除されたし、そろそろアンティーク・ショップも動き始めるかな。興味ある方は、アンティーク アーカイブで検索すれば、ヒットします。
ちなみに、恵比寿のロムドシンでは「セーブル」展が今月末から始まります。
- ブログルメンバーの方は下記のページからログインをお願いいたします。
ログイン
- まだブログルのメンバーでない方は下記のページから登録をお願いいたします。
新規ユーザー登録へ