JR神戸駅の山側(北側)には、神戸市バスのバスターミナルがあり、その周辺は各種の花が植え込まれた花壇になっています。
たまに通りますと、何か珍しい花はないものかと観察しているのですが、いつの間にか<見事な刈り込み>をされた「コニファー(ゴールドクレスト)」が一本そそり立っていました。
樹木や低木を刈り込んで造られる造形物を「トピアリー」と読んでいますが、動物の形や立体的な幾何学模様で楽しませてくれる世界が広がります。
公共の場所ですが、植木職人さんの心意気を感じながら眺めさせていただきました。
新芽が赤紅色であり、葉の形が「カシワ(柏)」のように大きくなることから【アカメガシワ(赤芽槲)】との和名がついています。
トウダイグサ科アカメガシワ属の落葉高木で、本州以南の山野に自生し、空き地や石垣の隙間など、思わぬところから芽を出しているのは、鳥などの糞とともに種子が落とされたのでしょう。
葉は互生し倒楕円形、浅く3裂し、葉の裏側に<蜜腺>がありますので、蟻がよく集まってきます。
花弁のない小さな花を多数付け、雌雄異株で、雄花は淡黄色で多数のオシベがあり、雌花は3個の紅色のメシベが反り返ります。
秋に熟しますと3つに裂け、葯4ミリの紫黒色の種子を出し、キジバト・ムクドリ・ジョウビタキなどが好きな種子です。
原産地は、インドからインドシナ半島周辺と推定されている【マンゴ】です。
ウルシ科マンゴ属の植物で、<果物の王様>と呼ばれ、現在では500種以上の品種が栽培されています。
花はひとつの花序に2000~20000個の小花をつけますが、結実するのはその中の数個です。
沖縄以南の気候では露地栽培が可能で、3~5月頃に開花、結実しますと果皮は緑色から黄色、桃紅色と変色しながら熟していきます。
開花後に強烈な腐敗臭を放出し、この匂いにより受粉を助けるクロバエ科などの「蠅」を引き寄せています。
和名では、「チューインガムの木」と呼ばれ、名称通り樹液には<チクル>という成分が含まれ、チューインガムの原料になります。
アカテツ科サポジラ属で、高さ30~40メートルにもなるメキシコ原産の常緑高木種です。
花は先端部分が6つに分かれた釣鐘型の合弁花で、花弁の色は白くあまり目立ちません。
実のる果実は4~8センチの大きさで、果皮の質感はジャガイモに似ています。
果肉は茶色あるいは浅黄色をしており、味は非常に甘く、キャラメルや綿菓子、干し柿などの味がすると言われ、別名「メキシコガキ(柿)」です。
成長が遅く、実生からでは結実させるまでに5~8年かかり、正に「柿8年」通りの果実です。
夏に赤色の花(まれに白色)を咲かせる【ハマナス(浜茄子)】が、赤色の実<ローズヒップ>を実らせていました。
バラ科バラ属の1~1.5メートルの落葉低木で、皇太子徳仁親王妃雅子殿下の御印として知られています。
東アジアの温帯から冷帯にかけて主に海岸の砂地(=浜)に多く分布しており、果実が「梨」に似た形から「ハマナシ」と呼ばれていたのが【ハマナス】と訛ったもので、野菜の「茄子」とは関係がありません。
根は染料に、花はお茶に、果実は<ローズヒップ>としてシロップやジャムなどの食用になり、弱い甘味と酸味があり芳香性があります。
大変丈夫な性質の植物で、一度植えますと放置していても地下茎で良く増えるために、半野生化しているのを良く見かけ、この花も道路脇の植え込みに繁殖していました。
【ハナトラノオ【花虎の尾)】は、シソ科ハナトラノオ(フィソステギア)属の宿根草で、属には15種ほどが分類されています。
北アメリカ・バージニア州原産で、日本には大正時代に渡来しています。
四方に規則正しく並んで咲く花数が特徴的で、この淡桃色を含め、白色・赤紫色・水色等の唇形の花を穂状に咲かせます。
花茎はきれいに直立し、花は8月から9月頃に下から上にと順に咲き上がり、淡桃色の花弁を残暑の中で目にしますと、つかの間の涼しさを感じさせてくれます。
今年は、いつも絞り模様を採集しています「株」の場所の多くが刈り取られ、猛暑日の高温が響いているのか、本来なら夕方5時頃から開花するのですが、時間的に遅くなっています。
最低気温も高く、通勤時間帯には早くもしぼんでいる花が多く、例年並に撮影が進みませんが、なんとか9種類をそろえることが出来ました。
それぞれ縦三列に同じ「株」の絞り模様を並べていますが、「株」の特性がよく出ている色合いです。
絞り模様も、合計169種類になりました。
フィリピンやインドネシア、マダガスカルなどが原産地で、熱帯雨林の酸性土を好む【イランイランノキ】です。
「イランイラン」はタガログ語で、「花の中の花」という意味です。
バンレイシ科イランイラン属の常緑樹で、樹高は12メートルにも達します。
葉は長く滑らかで光沢があり、花姿は6枚の花弁が、ヒトデのように巻き上がり縮れた形をしています。花弁は初期は緑色ですが、徐々に黄色へと変化していき、それとともに芳香が強くなっていきます。
花から得られる精油は、深く濃厚で甘くエキゾチックな香りがし、アロマオイルや香水などの原料に利用されています。
本日は、大女優として活躍したスェーデン出身の<イングリッド・バーグマン>のお誕生日(1915年8月29日)であり、命日(1982年8月29日)でもあります。
アカデミー賞・エミー賞・トニー賞の受賞経歴があり、アメリカ映画協会選定の『映画スターベスト100』の女優部門では第4位に登場しています。
ハンフリー・ボガードと共演をした『カサブランカ』(1942年)は、つとに有名な作品として印象に残っています。
その大女優を称えて作られた<バラ>が、【イングリッド・バーグマン】です。
1984年、デンマークの<ポールセン>が作出しています。
深き気高い赤色の剣弁高芯咲き、花弁が厚く弁質が良いために雨にも強く、花姿を崩しません。
2000年の世界バラ会議で「バラの殿堂」入りを果たしている、とても人気のある大輪種のHT(ハイブリットティー)です。
花期は春先から初夏にかけて咲き、<利休七選花>のひとつの【ヒメシャラ】が実のってきていました。
ツバキ科ナツツバキ属の落葉高木で、「ナツツバキ」に似ていますが、花も葉も小ぶりです。
葉は互生で短い柄があり長さ5~8センチ、葉姿は楕円形から長楕円形で、鋸歯です。
花径2センチばかりの小さな白色の花を葉脇に咲かせますが、<一日花>と短命です。
花弁、蕚片ともそれぞれに5枚ですが、外側に2枚の苞があり、 「ヤブツバキ」 と同様に花弁と雄しべは基部で合生してくっついています。
花後に出来る蒴果は木質で堅くなり、熟すと5裂して、扁平で翼のある種子を出します。
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