「1ドル=144円70銭~144円71銭」(6月10日)
6月
10日
10日の東京外国為替市場で、円相場は3営業日続落でした。17時時点では前日の同時点に比べ57銭の円安・ドル高の「1ドル=144円69〜71銭」で推移しています。
9日、米中両政府はロンドンで2回目の閣僚級会合を開催しています。10日も協議を継続するといいます。米中の貿易交渉が前進すれば、世界景気の減速が避けられるとの期待が広がりました。10日の日経平均株価が上昇すると、投資家がリスクを取りやすくなったとの見方が強まり、「低リスク通貨」とされる円の売りを促しました。
日銀の<植田和男総裁>が、10日午前の参院財政金融委員会に出席し、足元の物価上昇率について「総合的に見て基調的物価上昇率はまだ2%に少し距離がある」との認識を示しました。日銀は金融引き締めに慎重との受け止めから、早期の利上げ観測が後退し円売り・ドル買いが増えました。円相場は一時「1ドル=145円29銭」近辺まで下げ幅を拡大しています。
輸入企業など国内実需筋の円売り・ドル買い観測も相場を押し下げました。きょうは事業会社の資金決済が集中しやすい「5・10」にあたり、10時前の中値決済に向けては、ドル買い優勢でした。