「1ドル=144円10銭~144円12銭」(6月9日)
6月
9日
9日の東京外国為替市場で、円相場は続落でした。17時時点では前週末の同時点に比べ20銭の円安・ドル高の「1ドル=144円10〜12銭」で推移しています。
6日発表されました5月の米雇用統計で雇用者数の伸びが市場予想を上回りました。このところ市場予想を下回る米経済指標の発表が多かったため、労働市場が急減速するとの懸念が和らいでいます。(FRB)の早期利下げ観測が後退するとして前週末に米長期金利が上昇し、日米の金利差拡大を意識した円売り・ドル買いが出ています。
米中の貿易交渉が進展するとの期待感もあって日米で株式相場が上昇でした。投資家心理が改善し、「低リスク通貨」とされる円には売りが出やすくなっています。10時前の中値決済に向けては国内輸入企業などの円売り・ドル買い観測も相場を下押しし、円相場は「1ドル=144円95銭」近辺まで下げ幅を広げる場面がありました。
もっとも、売りが一巡すると円相場はじりじりと下値を切り上げています。米雇用統計では3月や4月の雇用者数の伸びが下方修正されるなど増加ペースには減速感が強まっています。
6日、<トランプ米大統領>が<パウエル(FRB)議長>の後任について「もうすぐ明らかになる」と公言するなど、(FRB)の独立性が脅かされるとの懸念も残り、円やユーロなど主要通貨に対するドル売りを促しました。