「1ドル=144円37銭」
8月
29日
28日のニューヨーク外国為替市場で円相場は反落し、前日比65銭円安・ドル高の「1ドル=144円55〜65銭」で取引を終えています。円の安値は「1ドル=145円03銭」、高値は「1ドル=144円34銭」でした。
目立った取引の材料が少ないなか、週初に3週間ぶりの円高・ドル安水準を付けていた後で、持ち高調整の円売り・ドル買いが優勢でした。
同日の米株式市場では通常取引後に「エヌビディア」の四半期決算発表を控え、様子見の市場参加者も多く、株式相場の変動性が高まれば、外為相場にも影響が出ます。週後半には7月の米個人消費支出(PCE)物価指数などの発表も控えています。米連邦準備理事会(FRB)による9月利下げ観測を支える内容となるかどうかを見極めたいという雰囲気もありました。
円は買われる場面も出ています。28日、日銀の<氷見野良三副総裁>は金融・資本市場について「引き続き不安定な状況で、当面その動向を極めて高い緊張感を持って注視することがまず取り組むべきこと」と語っています。
7月の追加利上げの波及効果や米国経済の先行きなどをみながら「経済・物価の見通しが実現する確度が高まれば金融緩和の度合いを調整していく基本姿勢は変わらない」との認識を示しました。市場では利上げ路線を維持するとみられています。