5日のニューヨーク外国為替市場で円相場は続落し、前週末比30銭円安・ドル高の「1ドル=148円65〜75銭」で取引を終えています。円の高値は「1ドル=148円40銭」でした。一時は「1ドル=148円90銭」と、昨年11月下旬以来の円安・ドル高水準を付けています。
5日発表の米経済指標が市場予想以上に景況感の改善を示しました。米連邦準備理事会(FRB)の<パウエル議長>の発言と併せて、早期の利下げ観測の後退につながり、円売り・ドル買いが優勢になりました。
<パウエルFRB議長>は4日夜に放映されました米テレビ番組のインタビューで「経済が強い状況においては、いつ政策金利の引き下げを始めるかという問題にじっくりと対処することができるように感じる」と述べています。前週の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見と同様に次回3月会合での利下げの可能性は低いとの考えも示しました。米長期金利は一時前週末比(0.15%)高い(4.17%)を付け、日米金利差の拡大を意識した円売り・ドル買いが出やすくなりました。
円は下げ渋る場面もでています。5日の米株式相場が下落し、
ダウ工業株30種平均株価の下げ幅は一時430ドルを超え「3万8220ドル40セント」の安値を付けています。株安は低リスク通貨とされる円の相場を下支えしています。