<川上未映子>『ヘヴン』@「ブッカー国際賞」最終候補
4月
8日
受賞作は現地時間の5月26日に決まる予定です。
『ヘヴン』は、14歳のある日、同級生からの苛めに耐える<僕>は、差出人不明の手紙を受け取ります。苛められる者同士が育んだ密やかで無垢な関係はしかし、奇妙に変容していきます。葛藤の末に選んだ世界で、<僕>が見たものとは。善悪や強弱といった価値観の根源を問う内容です。2009年に刊行され、翌年に芸術選奨文部科学大臣新人賞と紫式部文学賞を受賞。2021年に英訳され、海外でも高い評価を受けていました。
日本人作家の作品が最終候補に残るのは、2020年の<小川洋子>さん『密やかな結晶』以来になりますが、受賞はなりませんでした。