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ファルコン昆虫記(889)【ハラアカヤドリハキリバチ】

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ファルコン昆虫記(889)【ハ...
体は比較的短くて太く頭部は大きいのが特徴で、ずんぐりむっくりとした体長15ミリほどのハチ目(膜翅目)ハキリバチ科ヤドリハキリバチ属の【ハラアカヤドリハキリバチ】は、「オオハキリバチ」という別の種類の蜂の巣に卵を産み付けるというかなり珍しい習性を持ったハチで幼虫は「オオハキリバチ」の幼虫の餌を食べて成長していきます。

ハキリバチは、メスが植物の葉片を切り取って巣をつくる種類を指し、その特性を持つ種類は大部分がハキリバチ属に分類され、日本には25種類が分布していると言われています。
メスの大顎は葉を切断するのに適した構造になっていて、これで葉を円形もしくは卵形に切り取り、枯木の穴、壁の隙間などにびん状の小室を数個重ねて巣を作り、その中に幼虫のエサとなる花粉や蜜を蓄えてその上に卵を一つ産み付け、最後に葉で蓋をします。

体の特長としては頭と胸、腹部の第一腹節までは黒色になっていますが、第二腹節以降の下の部分が赤褐色をしている事が名前の「ハラアカ(腹赤)」の部分の由来となっています。

「オオハキリバチ」の巣に卵をうみつける際には既にある「オオハキリバチ」の卵をかみつぶしてから巣を修復して巣の中に卵を産みます。また、巣の中に幼虫がいる場合は巣の外に捨てるようです。
このようにして餌を横取りする蜂を「労働寄生蜂」と呼んでいます。
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