『記憶の戦争』@<イギル・ボラ>監督
8月
5日
ベトナム戦争時の韓国軍によるベトナム民間人虐殺に切り込む本作。『きらめく拍手の音』(2014年)の韓国芸術総合学校でドキュメンタリー制作を学んだ<イギル・ボラ>(31)が、全員女性の撮影クルーとともに何度もベトナムへ足を運び、生存者の証言を記録しています。
日本から差別、占領・統治されていた韓国では、いまだ従軍慰安婦問題や徴用工の問題が取り上げられていますが、その韓国軍兵士達が、ベトナムの村では凌辱や虐殺を行っています。
日本は、韓国を始めアジアを侵略しましたが、アメリカから原爆を落とされて多大な被害を被っています。人間は、加害と被害の相反する 感情 を 同時に 併せ持つという、厄介な生き物のようです。
「自分たちに責任はない」、「むしろ現地の発展のために貢献した」など、どこか聞き覚えのある言葉からは、暴力は地続きで、凄惨な虐殺も加害の否認も、日本軍の侵略時代から連鎖しているのかもしれません。