無人月面探査機「チャンドラヤーン2号」@インド宇宙研究機関
7月
13日
9月6日に月の南極付近に着陸する予定で、成功すれば米国、ソ連、中国に次いで4カ国目となります。インドは経済成長とともに国際的な存在感も高まる中、宇宙開発を強化し、月面着陸を実現させることで大国の仲間入りを果たしたい考えです。
「チャンドラヤーン2号」は、月周回機、着陸機、探査車で構成されています。インドが月探査ミッションを実施するのは2回目で、探査機着陸を試みるのは初めてになります。月の南極付近にある太陽光がまったく当たらず、氷の状態で水が存在することが指摘される「永久影(えいきゅうかげ)」の探査を目指します。
1960年代以来、宇宙開発に力を入れてきたインドですが、近年の進歩はめざましく、2008年には月周回人工衛星「チャンドラヤーン1号」の打ち上げに成功し、2014年には無人探査機「マンガルヤーン」がアジアの国としては初めて火星周回軌道に到達しています。
今年は1969年7月20日のアポロ11号の月面着陸から50年を迎えますが、世界各国は豊富な埋蔵資源が明らかになりつつある月に再び注目しています。先行したい中国は1月に世界で初めて無人月面探査機を、月の裏側に着陸 させました。宇宙開発での優位性を保ちたい米国も5月、2024年までに再び宇宙飛行士を月に送り込む「アルテミス計画」を発表。大国入りを志向するインドもこうした月の探査に乗り遅れたくないようです。