日本一長い銘柄の日本酒<ぼくとオカン>
7月
8日
略式名称というのも珍しいですが、正式名称は、≪ぼくとオカン 純米吟醸「なにごとも本気でやれ」。それがぼくのオカンの口癖だった。子どもの頃、友達と遊びたくて勉強をサボると、遊びも勉強も本気でやれと叱られた。そんなことを言われる度に、オカンの生き方を押し付けられているようで、ぼくは少し嫌だった。職人仕事も家事も子育ても、オカンは本気でやっていた。米洗いや麹造り、槽搾りの袋積みも、驚くほどに丁寧だ。酒造りの職人として、変化する時代の中で蔵の味やこだわりを失わないように、オカンは本気で戦ったのだ。いつの間にかオカンの口癖はぼくの心に息づいている。なにごとも本気でやれ。ぼくだって、負けていられない。旭鶴 次期8代目当主、処女作によせて≫と、ここまで合計293文字(スペース込)という、日本一長い銘柄名になっています。
醸造元「旭鶴」は、千葉県佐倉市の緑豊かな地で、家族が手造りで日本酒を醸す小さな酒蔵です。「旭鶴」の日本酒の特長は、濃醇辛口でキレのある、料理が引き立つ酒質です。今回の<ぼくとオカン>は、女性蔵元杜氏であり母でもある<田中素子>の酒造りを引き継ぎ、息子の<田中 淳平>が初めて杜氏として、原料米は<総の舞>100%(千葉県佐倉市馬渡産)、精米歩合60%として醸しています。