こんなツナ缶です ■おねだん ふつう(どちらも220円くらい) ■魚の種類 ブリ(国産) ■液汁の種類 ・油漬け(大豆油)#エブリ ・液汁を寒天で固めたやつ #オイル不使用エブリ ■身のほぐし方 しかくいほぐし肉 ■おすすめの食べ方 君ブリに身構えることなかれ オイル不使用は油入り水煮運用が適 業界初・ブリのツナ缶 2023夏発売。マグロ類のかわりにブリを使ったツナ缶。これをツナ缶と呼ぶのは厳密には誤りだが、ツナ缶ブログでは一貫してツナ缶の一つとして紹介する。その理由は長くなるので畳んでおく。 ▼その理由 (長いので畳みます。タップで開きます。800文字くらい) ツナ缶の定義は「マグロ・カツオ類を蒸煮(蒸す)して、液汁とともに密封、加熱殺菌した製品」。シーチキンエブリはブリを使用しているため、この定義から外れる(マグロ・カツオはサバ科、ブリはアジ科なので生物学的には科から違う)。そのためニュースリリースや産経新聞20231010「家庭の定番「シーチキン」、42年ぶりに魚種追加 ブリ採用の背景に漁獲量への「危機感」」では、本品はツナ缶という表現はなされていない。 しかし前出の記事で触れられている通り、ツナ缶はマグロやカツオを使用する。とくにシーチキンでは輸入マグロ・カツオへの依存度が高く、水産資源の減少による長期的な高騰リスクのほかに、世界経済の変化によって原価が変わるリスクを常に背負っている。過去にも80年代にシーチキンの原魚(ビンナガマグロ)不漁からライトミートへの急速な転換をはかったり、2013年夏にこれまでの原材料・人件費高騰から同じパッケージで70g化を行うなど、水産資源由来の問題には常に悩まされていた。 マグロ・カツオは今後水産資源の懸念がある、代替肉ツナ缶(大豆などを原材料にしたもの)は未だ市場が育っていない。シーチキンチキンは息切れした。そんな中、ずっとトップシークレットで開発していた「別の魚を使ったシーチキン」、ブリの油漬缶が遂に銀の矢として現れたのである。 ツナ缶ブログではこれらの情勢を読み取り、今後ブリの油漬/水煮缶が他社からも発売される可能性を踏まえ、「定義より時代のほうが変わる」、ブリもツナ缶の一翼になると信じて、これをツナ缶として扱うことにした。 前例主義にならっても「代替肉ツナ缶のNextツナ(No.201)」を投稿しているので、まあ問題はない。定義と異なる解釈は、最初に但し書きをつけたら問題ないという結論に至った。 シーチキンエブリ・オイル不使用シーチキンエブリの違いは、前者が一般的な油漬缶であるのに対し、オイル不使用はオイル不使用シーチキンマイルド(No.206)などと同じく液汁を寒天で固めた仕様なこと。どちらも味付けはオニオンエキスと食塩、うまみ調味料のみで、野菜エキスは使われていない。 筆者が手に入れたのは2023年の静岡缶詰まつり(ドリームプラザ 20201007)だった。少々手に入りづらいが、おそらく初年度16.8万缶という比較的シーチキンの初動としては小さいローンチをしているためと思われる。シーチキンエブリのほうはしずてつストアで見かけた。どちらも2023.8製、どちらも富士冷缶詰工場OEM。 缶を開けたところ どちらも同じくらいの大きさの身が入っている。シーチキンマイルドより正方形に近づいた身だ。 エブリの方を食べてみると、かなり脂っこい。食感も硬い。味も濃い。何回でも噛んでいけそう。ツナ缶の淡白な食味に慣れているほど驚くと思う。 ふつうのシーチキンLフレーク等と似た味だがとにかく脂身が濃くなっているため、最初は分量控えめでトライしてみることをおすすめしたい。 オイル不使用エブリのほうを食べてみると、ふつうのエブリとはうってかわってさっぱりした食味になる。しかし脂っこさはあまり変わっていないため、オイル不使用ながら食べてる感覚は油入り水煮に近い要領だ。生臭さはまったくない。 オイル不使用シーチキンマイルドなどとは全く違う次元の味がするので、使う前に一度味見してから料理に投入してほしい。 食べ比べた上で、適性料理は ・シーチキンエブリ…濃い味と油が必要な料理、チャーハンや炒め物系に適している。レンチンパスタに混ぜるのもあり ・オイル不使用シーチキンエブリ…濃い味でありながらオイル不使用なので、既存シーチキンを代替してサラダやツナ丼などに あたりだと考える。 どちらにせよ、シーチキンの新たな価値創出に成功した製品と言えるだろう。とくにオイル不使用シーチキンエブリは見た目以上に懐の広い製品なので、臆せずさまざまな使い方にチャレンジしていける。 問題は入手性の低さと、特価品の普及品ツナ缶より一回り高いことだろうか…値段の問題は量産性が解決してくれそうだけど… ☆各種評価(シーチキンエブリ油漬) ・グレード ★★★★☆ 3.6 ・価格 ★★★★☆ 3.7 #220円/個くらいで売ってる ・味覚評価 ★★★☆☆ 3.2 #調理前に味見を ・入手性 ★☆☆☆☆ 0.5 #入手方法が不安定 ・原産国 国産 ☆スペック(シーチキンエブリ油漬) 内容量 70g 235kcal/缶 タンパク質10.2g 食塩相当量0.7g 原材料 ぶり(国産)、大豆油、食塩、オニオンエキス/調味料(アミノ酸等) JAN:4902560022644 製造固有記号/AK +SO28 はごろもフーズ株式会社(静岡県静岡市清水区島崎町151) 製品ページ Tuna canning review No.227 ☆各種評価(オイル不使用シーチキンエブリ) ・グレード ★★★★☆ 3.6 ・価格 ★★★★☆ 3.7 #220円/個くらいで売ってる ・味覚評価 ★★★★☆ 4.0 #濃さと要件がかみ合ってる ・入手性 ★☆☆☆☆ 0.5 #入手方法が不安定 ・原産国 国産 ☆スペック(オイル不使用シーチキンエブリ) 内容量 70g 55kcal/缶 タンパク質10.4g 食塩相当量0.6g 原材料 ぶり(国産)、食塩、オニオンエキス、寒天/調味料(アミノ酸等) JAN:4902560022675 製造固有記号/AP +SO28 はごろもフーズ株式会社(静岡県静岡市清水区島崎町151) 製品ページ Tuna canning review No.228 ツナ缶スーパーリンク! ・(No.71-2)シーチキンマイルド →これがカツオのシーチキン。 ・(No.08-6)シーチキンLフレーク →これがキハダマグロのシーチキン。 ・(No.170)シーチキンフレーク →これがビンナガマグロのシーチキン。なぜ列車内でレビューしてるのかは謎。
投稿日 2023-10-16 15:57
ワオ!と言っているユーザー