《雅羅・/・襍〝備忘録24-30〟❖ ’24-269 ❖》

タカクマヒキオコシ(高隈引起し... タカクマヒキオコシ(高隈引起し) シソ科 (Lamiaceae /Labiatae)   
学名:Rabdosia shikokiana (Makino) H.Hara var. intermedia (Kudo) H.Hara
タカクマヒキオコシ(高隈引起し... タカクマヒキオコシ(高隈引起し);多年草
山地の林内、林縁、在来種(日本固有種)本州(福島県以西の太平洋)、四国、九州で自生。
低地~山地の木陰や林縁などに生える茎高40~80cmの多年草。
葉は長さ5~13cmの広披針形~長卵形で先は尖り鋸歯がある。
9~10月、上部に総状花序を出し、淡青紫色の小さな花を多数つける。
イヌヤマハッカと酷似しているが、葉裏の中脈は無毛。
花柄や萼に微細な腺毛があり、萼歯の先端が細長くなる。
イヌヤマハッカは箱根二子山(標高1,091m)の山頂付近が基準産地。
ブナ帯の林内、林縁に生え太平洋岸では標高1000m付近以上に分布する。
葉の主脈上には微細な白毛がありイヌヤマハッカに見えるが、
花柄の微細な毛が腺毛であることでタカクマヒキオコシと識別する。
葉表の脈には開出毛があり、採取して時間が経つと曲がる。
葉裏の中脈上には微細な屈毛がある。
屈毛はルーペではほとんどわからず、無毛に見える。
毛の量は変化があり、非常に少ないものもある。
花柄や萼に長さ0.03~0.08㎜の腺毛が密生し、花冠にも腺毛がある。
萼歯の先端は細長い。花冠は最も長いものが9.5㎜である。
茎は4稜形、下向きの毛がある。葉は対生し、葉柄は長さ0.5~3㎝。
葉身は長さ3~10㎝、幅1~3㎝、披針形~広披針形、時に長卵形~卵形。
先は尖り基部は楔形、翼状になり葉柄へと続く。
葉表は無毛~有毛があり、葉裏の中脈は無毛、腺点は不明瞭。
花は茎頂の総状花序に多数つく。
花柄や小花柄には微細な腺毛が密生。苞は長楕円形~広披針形。
萼は微細な腺毛があり、2唇形、萼歯の先端が細長い。
上側の3裂する萼歯の方が下側の萼歯より短い。
花冠は長さ8~10㎜、腺毛があり、青紫色、上唇は浅く4裂し、
班紋はなく、下唇の縁が内巻きになって舟形に突き出す。
雄蕊、雌蕊とも花冠より短くて突き出ない。果実は4分果。
イヌヤマハッカ(Isodon umbrosus)は、
花色は紫、葉は広卵形で先が尖り、上の花びらには縞模様がない。
ヤマハッカは低地の普通種、葉の幅が広く基部は急に細くなり花冠に濃紫色の班点がある。
コウシンヤマハッカはイヌハッカの変種、
カメバヒキオコシのように葉の先が3裂せず、
カメバヒキオコシと同じように葉幅が広く、4㎝以上ある。


《 高原の秋花〝高隈引起し〟 ❖ 9月~10月上旬 ❖  》
**神奈川県植物誌** (4)... **神奈川県植物誌**
(4)タカクマヒキオコシ Isodon shikokianus (Makino) H.Hara var. intermedius (Kudô) Murata
多年草.茎は高さ 50~80cm.葉柄は長さ 0.5~3cm,葉身は披針形または広披針形,長さ 3~10cm,幅 1~3cm,
下面の中肋は無毛.花は 8~10 月.花冠は長さ 8~10mm で青紫色.
花柄や萼筒部基部付近に微細な腺毛がある.
本州(福島県以西の太平洋側),四国,九州に分布する.
県内では箱根仙石原の湿った樹林内や林縁に生える.
基準変種のミヤマヒキオコシ var. shikokianus は四国の山地に分布する.『神 RDB06』では絶滅危惧Ⅱ類にされた.
(5a)イヌヤマハッカ Isodon umbrosus (Maxim.) H.Hara var. umbrosus; Plectranthus inflexus (Thunb.) Vahl ex Benth. var.
umbrosus Maxim. in Bull. Acad. Imp. Sci. St.Petersb. 20(3): 453 (1875) の基準産地は箱根。
多年草.茎は高さ 60~80cm.葉柄は長さ 0.5~2cm.葉身は長楕円形または披針形,長さ 3~10cm,幅 1~3cm.
上面に軟毛が生え,葉面中肋に曲がった毛が生える.花は 9~10 月.
花柄に開出する毛が密生し,萼筒には微細な短毛とまれに腺毛がある.
花冠は長さ 8~9mm で青紫色.
本州(関東地方西南部~中部地方東南部)に分布する.
県内では箱根,丹沢,小仏山地に分布し,ブナ帯の樹林内や林縁に生える.
白花品はシロバナノイヌヤマハッカform. albiflorus Tuyama in J. Jpn. Bot. 27(11): 340 (1952) といい,
箱根二子山山頂付近が基準産地である.秦野市や山北町で採集されている.
淡紅色品はウスイロイヌヤマハッカ form. lilacinus Asai in J. Jpn. Bot. 42: 201 (1967) といい,
箱根神山付近が基準産地.
葉の形等、よくよく観察しないと... 葉の形等、よくよく観察しないと。慎重にじっくりと観察あるのみ。


「令和陸年(皇紀2684年)9月25日、記」
#ブログ

ワオ!と言っているユーザー

×
  • ブログルメンバーの方は下記のページからログインをお願いいたします。
    ログイン
  • まだブログルのメンバーでない方は下記のページから登録をお願いいたします。
    新規ユーザー登録へ