『黒い瞳 4K修復ロングバージョン』@<ニキータ・ミハルコフ>監督
5月
26日
ロシアの<ニキータ・ミハルコフ>監督がイタリアの名優<マルチェロ・マストロヤンニ>を主演に迎え、文豪<チェーホフ>の『犬を連れた奥さん』など4つの短編に着想を得て撮りあげた恋愛ドラマ『黒い瞳』は1987年にせいさくされていますが、この度4K修復ロングバージョンばんにて、2025年5月30日より上映されます。
アテネを経てイタリアに向かう客船の食堂。窓際の席に座る初老の男「ロマーノ」は、そこへ現れたロシア人の紳士に自らの人生について語りはじめます。イタリアの田舎町で生まれた「ロマーノ」は、大銀行家の娘「エリザ」と結婚し富を得ましたが、夫婦仲は冷え切っていました。銀行が倒産の危機に陥るなか、「ロマーノ」はひとり家を出て湯治場に身を寄せ、そこで出会ったロシア人女性「アンナ」と恋に落ちます。やがて「アンナ」は1通の手紙を残して姿を消し、「ロマーノ」は彼女を追ってロシアへ向かいます。
円熟期を迎えた男「ロマーノ」の悲哀を<マルチェロ・マストロヤンニ>が見事に演じ、1987年・第40回カンヌ国際映画祭で男優賞を受賞。「エロザ」に<シルバーノ・バンガーノ>、「ティナ」に<マルト・ケラー>、「アンナ」に<エレナ・サファノバ>、「クラウディア」に<イザベラ・ロッセリーニ>ほかが出演しています。
『山猫』などの名脚本家<スーゾ・チェッキ・ダミーコ>が脚本に名を連ね、<フランシス・レイ>が音楽を手がけています。
2016年、4K修復を施し約25分のシーンを追加した「4K修復ロングバージョン」が制作されています。