映画プロデューサーの<奥山和由>が約30年ぶりに劇映画の監督を務め、2016年にも『火 Hee』のタイトルで映画化されました『中村文則』の短編小説『火』を原作に撮りあげた実験的な自主映画『奇麗な、悪』が、2025年2月21日より公開されます。
街の人混みのなかを、まるで糸の切れた風船のように危うげに歩くひとりの女。やがて古びた洋館にたどり着いた彼女は、そこが以前に何回か診てもらったことのある精神科医院であることを思い出します。
ひと気のない洋館の中に吸い込まれるように足を踏み入れ、以前と同じように患者用のリクライニングチェアに身を横たえた女は、自身の悲惨な人生について語りはじめます。
『由宇子の天秤』・
『火口のふたり』の<瀧内公美>が主演を務め、1時間以上におよぶワンカット撮影で圧巻のひとり芝居を披露しています。全編を彩るピエロの口笛のメロディは、芸術文化功労賞受賞者で国際口笛大会優勝経験を持つ<加藤万里奈>が担当しています。