<クリストファー・コロンブス>の銅像破壊
6月
12日
米国史の中で<コロンブス>は、先住民に対する扱いや、多大な犠牲を出した暴力的な植民地化への関与をめぐって論議を巻き起こす存在でした。
ここ数年は、<コロンブス>の米大陸到達を記念した「コロンブス・デー」の祝日を取りやめて、<コロンブス>など欧州の探検家が先住民に与えた苦難をしのぶ「先住民の日」に置き替える自治体も増えています。
ミネソタ州議会議事堂では10日、先住民保護団体が組織する集会の参加者が、コロンブス像の首にロープを投げ掛け、地面に引きずり落としています。
バージニア州リッチモンドでは9日、市内の公園に約1000人が集まり、<コロンブス>像を破壊して公園内の池に投げ込みました。この集会を前に先住民団体は、「クリストファー・コロンブスは先住民の殺人犯だった。今も続く先住民に対する大量虐殺文化を広めた」とツイートしています。銅像の残骸は10日に池から撤去されています。
マサチューセッツ州ボストンでは、ノースエンド地区に1979年に設置された<コロンブス>像の頭部が9日夜に破壊されたことを受け、当局が銅像を撤去しました。ボストンのウォルシュ市長によると、銅像は当面の間は保管する予定だが、元に戻すかどうかは決まっていないとのことです。