プランター前面に花径1センチばかりの小さな花が咲き乱れていました。名札を見て、驚きました。なんとナデシコ科カスミソウ属の植物【カスミソウ】でした。【カスミソウ】といえば、花束などの脇役的に用いられる「白色」の花という印象が強く、このような彩り豊かな品種があるとは思っておりませんでした。
カスミソウ(ギプソフィラ)属の植物は、地中海沿岸からアジアにかけて、広く125種ほどが分布しているようです。日本へは、明治~大正初期にもたらされたようです。漢字では「霞草」。いくつも分かれた枝先に無数に小さな花がつき、その様子が、さながら春霞がかかったようだと見立てられ名づけられています。
そんな【カスミソウ】ですが、じつは2種類あるようで、本種のようにガーデニングで寄せ植えなどに使われるのは「一年草のカスミソウ」。花束などに用いられる「花屋さんのカスミソウ」は、正確に言うと「宿根カスミソウ」といいます。
和名も異なり、一年草のほうは「群撫子(ムレナデシコ)」といい、白色のほかに、淡い桃色の花があります。宿根カスミソウの和名は「花糸撫子(ハナイトナデシコ)」、「小米撫子(コゴメナデシコ)」。八重咲きの花が多く、切り花として、一年を通して流通しています。
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