ファルコン昆虫記(852)【マイマイガ】の幼虫
5月
24日
成虫は、性的二形が顕著で、オスは茶褐色、メスは白い色をしています。大きさも異なりオスは体長20mmから50mm程度、メスは50mmから大きな個体では100mmほどにもなります。
7月から8月にかけ 蛹から羽化して成虫 になります。オスの成虫は活動的で、日中は森の中を活発に飛び回ります。和名の【マイマイガ】はオスのこの性質に由来していると言われます。対照的に、メスは木の幹などに止まってじっとしており、ほとんど飛ぶことはないようです。
メスはフェロモンを放出してオスをおびき寄せ、交尾後にメスはお腹の卵を一つの塊で産み、卵をお腹の鱗毛で覆い、産卵後は飛ばなくなります。産卵を終えると成虫は死に、卵で越冬します。越冬した卵は,北海道では4~5月,本州・四国・九州では3~4月に孵化します。孵化後,幼虫は糸を吐いて枝等からぶら下がり,分散していきます。この生態により「ブランコケムシ」とも呼ばれています。極めて食性が広く、「サクラ」、「ウメ」、「クヌギ」、「クリ」、「ニレ」など100種以上の樹木の葉を食草としますので、いたるところに分布、見かける機会が多い蛾の一種です