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- 今年の読書(61)『流星の絆』東野圭吾(講談社文庫)
神奈川県横須賀市にある洋食店「アリアケ」の三兄妹、<功一>、<泰輔>、<静奈>は、夜中に家を抜け出してペルセウス流星群を観に出掛けている間に、両親が何者かにより刃物で惨殺されている現場に帰宅してしまいます。
三兄妹は身よりが無く養護施設で幼少期を過ごし、<静奈>が美容詐欺に会い、強く生きるためいつしか彼ら自身も詐欺師となり、裕福な男性を騙していくことに手を染めていきます。
事件から14年経過し時効を迎えようとしていた時期に、洋食チェーン「とがみ亭」の御曹司の<戸神行成>を次なるターゲットにした3人は、彼の父親の<政行>が、両親が惨殺された時間に家から出てきた人物に似ていることに気付くとともに、店の名物のハヤシライスの味が、「アリアケ」の味と同じだということが分かり、3人は<政行>が両親を殺害しレシピを盗んだ犯人だと確信するに至ります。
事件の犯人との確証がないまま<行成>に接近して<政行>を陥れるための罠を張り、警察に対して<政行>に目を向けさせるように画作じますが、<静奈>が<行成>に恋心を寄せてしまう誤算が生じます。
早読みの読者に対しては途中から犯人は<政行>だと思わせる構成で 三兄弟の奮闘が続きますが、真犯人と事件の真相は意外な結末を迎えます。
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