『聯愁殺』西澤保彦(中公文庫)
9月
25日
その際<梢絵>は、相手のポケットから中学校の生徒手帳を掴み出していました。
その生徒手帳には、同じ手口で殺されていた3人の名前と<梢絵>の名前が記入されていて、連続無差別殺人事件の犯人として高校1年生の<口羽公彦>が浮かび上がりますが、行方を掴むことはできません。
事件の捜査を担当した<双侶澄樹>は、事件が起こった4年後の大晦日の日に、ミステリー作家や元刑事などのメンバーが集まる<恋謎会(れんめいかい)>のメンバー5名とともに、<梢絵>を招待して事件の推理ゲームを始めます。
メンバー5名がそれぞれ自分の推理を展開していきますが、結論は出ません。
この5人の推理場面は、わたしとしてはダラダラとした展開で読むのに疲れました。
確かに事件の真相は意外な方向でしたが、登場人物は限られてきますので、当然読者としては犯人が誰かとの予測ができてしまい、ダークな終わり方は好き嫌いがありそうです。