《5月半ばの庭の花❖2021/5/20❖》 ドクダミ(毒痛み、毒溜み) ; 木陰や湿地を好む草花で、特有の臭いがする。地下茎は、白く横に這う。 茎は高さ30cm前後で暗赤色を帯びる。葉は互生、有柄で暗紫色で葉身は広卵形。 花は、長さ1〜3cmの花穂につき、その基部に4枚の白色花弁様の総苞がある。 花は両性で花弁はなく、雄蕊は3本。雌蕊1個(花柱3個)。葯は黄色。 民間薬とされ薬効が10種もあることから十薬とも云われる。乾燥させドクダミ茶とする。 「令和参年(皇紀2681年)5月20日、記」
《5月半ばの泉の森❖2021/5/16❖》 スイカズラ(吸葛); 花が白色から次第に黄色になるのでキンギンカ(金銀花)という別名がある。 ヒメスイカズラ や ヒョウタンボク 、 ハナヒョウタンボク、蔓性の仲間。 花の筒の奥に蜜があり、これを吸って蜜を吸うというのが名前の由来。 別名のニンドウ(忍冬)は、常緑だが葉が茶褐色になって冬を越すことから。 蔓は太くなると木質化し、枝は中空になる。葉は対生し長楕円形で先が少し尖る。 葉表は粗毛が疎らにあり脈上に腺毛がわずかにある。葉裏は脈が盛り上がり多毛。 葉柄にも毛や腺毛がある。葉形や毛の量には変異が多い。 枝先の葉腋に甘い芳香のある花を2個ずつける。初め白色、又は僅かに淡紅色を帯びる。 それが、しだいに黄色に変わって行く。花は唇形で細い花筒の先が大きく2裂する。 上唇は4裂、下唇は広線形。雄蕊は5個、雌蕊は1個で花冠から長くつきでる。萼は5裂する。 苞は、葉状。よく似たハマニンドウは苞が小さく、葉柄など無毛、葉裏は粉白のものが多い。 * * * * * 今年は、早くも関西では、梅雨入り宣言をした。 関東は、未だ梅雨入り宣言はないが、気分は“梅雨に入った”。 身近な泉の森(里山!?!)で毎年観察を続けてる植物。。! この時期、楽しみにしているのが“イチヤクソウ(一薬草)。 この小さな花、花芽が見えてから開花するまでが長い。 日曜日・雨模様・・・だれとも会わないだろう、とでかけた。 やはり散策している人の姿は無かった。 一薬草を目指すなら小径を行くのだが、一般道を行った。 すると、スイカズラ(吸葛)と思しき樹花が見えた!! ラッキーだった。一薬草は、漸く萼片がはっきりと。 梅雨には早い!! でも、らしき空模様だった。 「令和参年(皇紀2681年)5月19日、記」
《5月の「藤沢えびねやまゆり園」(8)❖2021/5/8❖》 自然環境って川の流れ同様に一瞬一瞬で異なる。前年と今年では違う。 以前よりこの場所で育っていた在来種に加えて栽培種がそこで共存。 場所的特性!!整えるではなく、自然植生に基づき里山を再生して行く!! 自然・植生も活きている。外来種を排除するのではなく共存させ活かす。 画一的貧化という言葉がありますが、片寄ってしまうと全滅に至る!?! 園芸種は、人の手が加わったもの。里山と呼ばれる所も人の手が。。! 自然保護って外来物排除ではなく、その土地その土地潜在特性を活かす事。 試行錯誤でこの先、10年後の「藤沢えびねやまゆり園」の経過が楽しみだ。 「令和参年(皇紀2681年)5月18日、記」
《5月の「藤沢えびねやまゆり園」(7)❖2021/5/8❖》 シライトソウ(白糸草); 名前は単純明快。花は下から順に咲き、ビン洗いのブラシのようになる。 葉は根生し長楕円形、基部は葉柄となり縁は細波状。 根生葉は長さ3~14㎝の倒卵形、縁には細かい波状鋸歯があり葉柄には翼がある。 茎の頂部に白いブラシ状の総状花序をつける。 花被片は6個、上部の4個は長さ約1㎝の線形、水平に並んで開出し、下部の2個は小さい。 雄蕊6個。花は多数、穂状花序につき、両性花と雄花とがある。 この白糸草を詳細に紹介されてるサイトがあった。関心あらば参考にされると勉強になる。 「令和参年(皇紀2681年)5月17日、記」
《5月の「藤沢えびねやまゆり園」(7)❖2021/5/8❖》 「藤沢えびねやまゆり園」、此処を訪れる度に“潜在適正とは”を思う。 自然と植栽。以前よりこの場所で育った植物に加え場所的特性!! 整えるではなく、自然植生に基づき里山とは何かを思考錯誤し再生を図っている。 斯様にうつるのである。そんな中に特定できない植物が観える。 今回も園の内外で花名を特定できない植物を見つけた。 爺になり少し^^)ボケており、お分かりの方のご教示をお願い申し上げます。 m(._.)m(^з^)。 「令和参年(皇紀2681年)5月16日、記」
《5月の「藤沢えびねやまゆり園」(6)❖2021/5/8❖》 ヒメウツギ(姫空木); ウツギ仲間のコゴメウツギ 、タニウツギ、 コツクバネウツギ等と同じく早い時期に開花。 姫の如く背丈が低いが、花の大きさは他のウツギと変わらづ見応えある。 空木の小型種で空木の仲間では一番早く花を咲かせ空木より葉が細長いのが特徴。 幹は灰褐色、古くなると樹皮が縦に短冊状に裂ける。葉は対生し長楕円状~狭卵形。 葉の縁に細かい鋸歯があり、基部は円形、先は長く尖る。葉表は、淡緑色。 葉柄は長さ3~7㎜。花は直径約15㎜の白色の5弁花。花弁は長さ7~10㎜。 雄しべは10個、長さが4~9㎜と不揃い。花糸には翼がつき、翼の先端がやや細く伸びる。 花柱は3~4個。萼には、星状毛が生え、筒部の長さ約2㎜の半球形、萼片は三角形。 姫空木は、小型のウツギで樹高は1m程度。空木より葉に生える毛が少ないのが特長。 ヨーロッパでは、ヒメウツギを交配親にして園芸品種が作出されている。 「令和参年(皇紀2681年)5月15日、記」
《5月の「藤沢えびねやまゆり園」(5)❖2021/5/8❖》 ニッコウキスゲ(日光黄菅) ツルボラン科 (Asphodelaceae) 学名:Hemerocallis middendorffii Hemerocallis middendorffii Trautv. et C.A.Mey. var. esculenta (Koidz.) Ohwi Hemerocallis dumortieri Morr. var. esculenta (Koidz.) Kitam. Hemerocallis esculenta Koidz. 別名: ゼンテイカ(禅庭花) 名前は花が黄色で、葉が カサスゲ の葉に似ることから。 日光国立公園の霧降高原、戦場ヶ原、尾瀬などに多い事で名前がついた由。 夏を代表する植物だが、奥蓼科霧ヶ峰(車山高原)は、群生数、密集度は日本一。 7月末に広大な高原全体が黄色一色の禅庭花で染まり魅せてくれる。 この花は、紆余曲折でススキノキ科(旧ユリ科)から分割された“APGⅣ(2016年)”。 ススキノキ科(Xanthorrhoeaceae)からツルボラン科 (Asphodelaceae) に改められた。 葉は長さ60㎝位、幅約2㎝。花茎高は、70㎝前後、花序は短縮し花が3~6個、密集して付く。 花柄は短柄。花弁は6個、長さ7~8㎝、橙黄色~濃黄色。朝開いて夕方にしぼむ。 学名はHemerocallis esculenta Koidz.[1925 小泉]、 Hemerocallis middendorffii Trautv. et C.A.Mey. var. esculenta (Koidz.) Ohwi [1949 大井]、 Hemerocallis dumortieri Morr. var. esculenta (Koidz.) Kitam.[1964 北村] 以上のように変遷があり、まだ統一されていない。 高原での大集落は、見応えがあるが、里山の狭い空間での禅庭花も趣がある。 「令和参年(皇紀2681年)5月14日、記」
《5月の「藤沢えびねやまゆり園」(3+1)❖2021/5/8❖》 ヒメサユリは、日本固有種。茎高30~80cm。淡紅色や白花を咲かせる。 鱗茎は卵形で直径2~3cm。葉は広披針形で長さ5~10cmで互生、短い柄がある。 茎頂に数個、芳香のある花を横向きにつける。地温が25℃以上になると休眠する。 日本にはユリの仲間が10種以上自生しており、その一つがヒメサユリである。 多くのユリは、茎がある程度成長してから花芽がつくられる。 そのため植えたあとの手入れや場所が悪いと花をつけない。 が、ヒメサユリは前年の夏に蕾が作られ、植えればほぼ確実に開花する特質を持つ。 東北地方南部から新潟県の特産種で、山地から亜高山帯の草原に自生している。 和名のヒメサユリ(姫早百合)、別名的にオトメユリ、コマユリ、アイズユリ、ハルユリ、 サユリ、アカヤマユリ、カッチキユリ、サツキユリ等々、色々な呼び名がある。 しかしながら、自生・生育環境が減り、絶滅危惧ⅠB類(EN)。 「令和参年(皇紀2681年)5月13日、記」
《5月の「藤沢えびねやまゆり園」(3)❖2021/5/8❖》 シラユキゲシ(白雪芥子); シュウメイギクとそっくりでフキの葉が波打ったような形というなんとも不思議な小花。 少し湿った林縁に群生する。地中を横に走る橙色の根茎で広がる。茎高30㎝位。 葉は、長い葉柄があり、根生で心臓形〜腎臓形で灰緑色で縁には浅い鋸歯がある。 葉など植物体を傷つけると、赤橙色の液を出す。葉裏は白色を帯び灰緑色。 赤味を帯びた花茎を葉より高く伸ばし、茎頂に3~5個の花をつける。 花弁は白色で4枚。雄蕊は多数、葯は黄色。萼片は2個で開花時には落ちてしまう。 「令和参年(皇紀2681年)5月12日、記」
《5月の「藤沢えびねやまゆり園」(2)❖2021/5/8❖》 ガンゼキラン(岩石蘭); 日本の野生蘭の中でも実に艶やかで大きな花、遠目にはキエビネにも見える。 近づくと花の形が異なるのではっきりと分る。よく常緑広葉樹の林床に生える。 地際の茎が肥大して円錐体の球茎((球根のようなもので、バルブ)を作る。 古いものから順に並び、新しいものは3~5枚の葉をだす。 葉は長さ40cm、幅10cm程にもなる。球茎は半分地面に埋まっている。 大人のこぶし大もある球茎が、ごつごつしている事でガンゼキラン(岩石蘭)と名付いた。 晩秋には球茎の脇に翌年生長する芽をつくり、冬は葉を付けたまま休眠する。 初夏に球茎の横から花茎を40-60cm伸ばしてその先に10輪前後の花を咲かせる。 花は、黄色で中心にある唇弁(花びらのフチ)が赤褐色に縁取られる。 唇弁に縁取りが入らないものや、白花などの変種もあり色々と栽培され始めた。 葉に縦じわがあり 黄白色の斑点が入るものをホシケイラン f. punctatusと言う。 ここ藤沢えびねやまゆり園では、地道に株分けしながら植栽、今が在るのだろう。 自生が絶滅危惧に瀕してる中、ガンゼキラン群落が見れるのは嬉しいに尽きる。 潜在的適正土壌でもあったのだろう。が、管理整備されておられる方々のお陰だ。 「令和参年(皇紀2681年)5月11日、記」