“晩秋の感じ(黄色)!!”《襍色・/・拈華微笑52》

ハウチワカエデ(葉団扇楓) ムクロジ科(Sapindaceae)
学名:Acer japonicum Thunb. ex Murray
別名:メイゲツカエデ, アカバナハウチワカエデ
クヌギ(橡) ブナ科(Fagaceae)
学名:Quercus acutissima Carruth.
別名:ツルバミ


『葉団扇楓』(筑波大・中野好基)
低山帯にはえる、高さ10-15mの落葉高木。
葉は、カエデ類の中では大きく長さ10-13 cmで9-11裂する。若枝は紅紫色を帯びている。
若い葉や柄、花序の柄に白い軟毛がある。若葉と同時に暗紅紫色の花をつける。
民家や公園にある個体の葉裏には、毒針を持った黄緑色のイラガの幼虫がよく見られます。
この毛虫は別名「電気ムシ」と呼ばれており刺された瞬間にビリッ!とした強い痛みが走ります。
その後10分ほど何かが刺さっているようなイライラした感じが続きます。
また、枝の又などに直径1cm程度のまるで鳥の卵のような質感をもった土色の繭がみつかります。
(二階堂)=春の新葉、秋の黄葉はハウチワカエデが最も美しい季節です。
しかし新葉が展開したとき何やら真っ黒いものが葉全体に付いていることがよくある。
正体はアブラムシの集団。
新葉が展開する前にカエデの幹を見て、アリがいるようなら薬剤散布をしておきましょう。
せっかくの新葉と少し後に花を愛でる気持ちもなくなりますから。
若葉が開くと、葉の形、大きさからハウチワカエデの花であることがわかる
緑から黄色、黄色から赤へと変わるカエデ類の最も美しい時期。
紅葉の始まる時期にこのような色あいが見られるが、
紅葉情報のいわゆるモミジとカエデの仲間の中では最も葉が大きい。
なお形がそっくりで葉が小さいものは コハウチワカエデ 。
若葉と同時に出る花の大きさは、イロハモミジなどと比べ、葉も大きいだけに、一回り大きい。
カエデの仲間は雄花と雌花が別。
なお、良く似たコハウチワカエデの花は薄黄色で、色で区別ができる。
同じ種類でも気候条件、地理的条件などにより、紅葉になったり黄葉になったりします。
ハウチワカエデは紅葉が多いのですが、木によっては全てが黄色のものもある。
葉の形が天狗の羽団扇(はうちわ)に似ているのが名前の由来。日本固有種。
また、メイゲツカエデは秋の名月の光で美しい紅葉のおちるのも見られるという意味。

※  ※  ※  ※  ※  ※
クヌギは、葉よりも先に花を付ける。雌花は、その上の葉腋にあるので小さく目立たない。
クヌギの紅葉は褐色になる、色づきは黄色から始まり、だんだんと褐色に変わっていく。
大きく真ん丸いドングリの実をつける。
また樹液が甘く豊富なので、クワガタ、カブトムシ、コガネムシなど多くの昆虫が集まる木。
子供の頃はクヌギ木のある場所を覚えていることが宝物であったが。。。!

『橡』(筑波大・奥山雄大)
山地に生え、高さ15mほどになる落葉高木。樹皮は粗く、不規則に深く割れる。
葉は互生し、クリの葉に似て長楕円形で鋸歯があるが、鋸歯の先が緑色でない。
雌雄同株で、葉より先に今年枝に花をつける。
果実は一般的にドングリと呼ばれものの1つで、径2cmほどの球形で、
ドングリの帽子にあたる殻斗には長い鱗片がつく。翌年の秋に熟す。
【研究者ノート】
暖温帯落葉広葉樹林区に、幹が途中で切られたクヌギの樹があります。
これは、新しい芽(ひこばえ)をたくさん出させるためにわざとそうしたものです。
このようなひこばえの若い葉はとても美味しいらしく、
ここに様々な昆虫が集まってくるのです。
黄色い地に黒い波模様の小さなチョウ、ウラナミアカシジミもそのひとつ。
このチョウは、かつてはそれほど珍しいものではありませんでしたが、
最近大きく数を減らしています。
これは、炭焼き用に手入れされていたクヌギ林が減ったためです。
筑波実験植物園では、このような里山の昆虫も観察できるように、
小さな生態系のバランスも考えて植物の管理に注意しています。
以前は、薪炭として用いたが近年ではシイタケのほだ木として用いられる。
また器具材や造船材、染料、薬用としても用いられる。
名前の由来は、クリニギ(栗によく似た木)という意味で、
栗によく似た葉を付けることに由来。

※  ※  ※  ※  ※  ※

2015年は、黄葉が僕の目に焼き付いた。
都市緑化公園で見る黄葉樹は、紅葉樹よりしっくりと似合う気がする!!

山間部の黄葉・紅葉、織り交ぜた景観は、雄大だ。
そんな光景を今年は見に行けなかった。
湘南の海岸沿いの黄葉・紅葉は、今時期が盛り。


「藤沢・長久保公園11/28」

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“初見え植物2015/11_2”《襍草・/・拈華微笑51》

コウシュンウマノスズクサ(恒春馬の鈴草)
ウマノスズクサ科(Aristolochiaceae)
学名;Aristolochia zollingeriana Miq.;Aristolochia tubiflora Dunn
方言名: ゴッコゴーギー(宮古島) 
何とも不可思議な形の花^^)!!

全株無毛の蔓性多年草で海岸沿いなどの日当たりのよい林縁部に生育する。
葉身は卵形で長さ6~12cm、上面は光沢があり下面は 淡白色。
花は黄褐色で筒形、基部は丸くふくれ、径4mmくらい。
日本では宮古群島と魚釣島にのみ分布する。
絶滅危惧?類 (VU)で魚釣島の現状は不明と資料にあった。
生育分布域の北限である(台湾、中国南部、フィリピン、マレーシア、インド)。
減少要因は、自生地の土地開発。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

1週間前にパリでおきた「テロ」、悲惨としか言葉が出ない。
改めて事件に巻き込まれ亡くなられた方々に哀悼の意を表します。
そして負傷された方々、一日も早くお元気に成られますようお見舞い申し上げます。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※


扨、さて日本は今日から3連休(僕には全く関係ない^^)だが。。。
又々、不穏なニュースが舞い込んできた。
【ロイター通信発】
西アフリカ・マリの首都バマコで20日朝(日本時間同日午後)、
イスラム過激派の武装集団が高級ホテルを襲撃し、
宿泊客ら約170人を人質に立てこもった。
マリ軍の特殊部隊が救出作戦を展開し、
ロイター通信は国連関係者の話として、27人の遺体が見つかったと伝えた。
ホテル内で捜索が行われており、さらに死者が増える可能性もある。
国際テロ組織アルカーイダ系の「血盟団」がネット上で犯行声明を公表した。
*****
今回の事件、フランスに再び衝撃が走ったと推測する。
フランスはマリの旧宗主国。仏軍部隊は今も駐留を続けている。
マリだけではないが、少数民族と中央政府のいざこざが絶えない。
更には、過激な暴徒「テロ集団」の存在。
今や国連の影響力、パワーバランスが崩れ混沌とした国際情勢がある。
*****
日本国内にしても全きに安全とは、言いがたいだろう。

良く訪れる地で日本の最南端周辺でしか見れない花を眺めながら、
今日本は、異国から見て如何なる立ち位置にあるべきか??
憲法・軍備を如何にすべきか、国会論議が急務ではないか。
国民投票をしてでも体制がいかにあるべきか問うべきと思った。

 

「筑波実験植物園・温室11/19」

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“テロ・・!?!”《襍感・/・凡声》


Je déteste le terrorisme.
Décédé le peuple en grand deuil de la signification.
Je voudrais sympathie à toutes les personnes qui ont été blessées.

随分と昔、パリを我が子と共に散歩した、あの頃を思いだした。
パリに現存する最古の橋、ポンヌフ(Pont Neuf)。
水辺が好きな我が子は、パリに行くとよくこの周辺を散策してたらしい。
「子供のパリの印象は、言葉が通じない!?!と言っていた。」
今では感じないが、仏語しか通じない??独語・英語、その他の言語も全くダメだった。
通じない、話せない、理解しないのではなく、母国語(仏語)しか話さない。
30年も昔のことだが、フランスの国民性を表していたように思う。
沢山のフランスの友人を得て、訪れる回数を重ね、彼らに畏敬の念を感ずるようになった。
そんな思い出の地パリで若き友人達が、テロに巻き込まれ、怪我を負った(仏人・独人)。
先ほど其の知らせを以って・・・絶句のおもいでいる。

今の日本国内、テロとか安全保障などと言うものは、他人事のように楽観視してはいまいか。
自虐史観(良く言えば謙虚)・護憲主義(机上の夢感覚)で国が守れるか???
今の時代、異国の諜報収集、軍事的防御態勢を持たなくして自国を守ることなど出来ようがない。

真摯に現実を見極めて、予防・対策を早急に確立させるべきと思う。


「弔意」


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“初見え植物2015/11”《襍草・実・/・拈華微笑50》

シロバナキツネノマゴ(白花狐の孫) キツネノマゴ科(Acanthaceae)
学名:Justicia procumbens L. var. leucantha Honda
 クロヤツシロラン(黒八代蘭) ラン科(Orchidaceaeオニノヤガラ属)
学名:Gastrodia pubilabiata Y. Sawa
果実(画像2)
マヤラン群生地での最後の花。
今年の花期は、6月下旬に始まり11月半ばで終焉。
人知れず、静かの魅せてくれた。
感謝感謝、ありがとう、と・・・その場を去った。

シロバナキツネノマゴ(白花狐の孫) ・・・!?!
白花のキツネノマゴ。身近な里山で初めて出会った。
花の色素の抜けた白花が時々咲いていることは承知している。
異変種、アルビノ個体(先天的にメラニンが欠乏する遺伝子疾患がある個体)。
遠目には、草姿はどう見てもキツネノマゴと映る。
帰宅して調べてみるとシロバナキツネノマゴ(白花狐の孫)と分かった。
キツネノゴマ名は、花が子狐の顔に似ているとか諸説ある。
普通に見えるキツネノマゴは淡紫色あるいは淡紅紫色だ。
キツネノマゴの白花を変種としてシロバナキツネノマゴと区別するとか。
通常の狐の孫は、淡紫色の花を多数つけるが、シロバナ種は花が一つしかなかった。
花が咲いた後に伸びる果実穂を狐の尾に見立て、花が小さいので「孫」が付いた!?!


 クロヤツシロラン(黒八代蘭)。
「スギ林や竹林に生える腐生植物。茎は高さ2~3cm。膜質鱗片がある。
花序は短縮し、茎頂から数個の花が束生状にでる。
花柄は長さ約2cm、果期には数倍に伸長する。花は汚紫褐色。
萼片は合着して先は3裂する。花期は9~10月。(山に咲く花)」資料より。
似た植物にアキザキヤツシロランがある。どちらの花も背が低くに地表近くで開花する。
其の花姿は、実に地味で華麗で鮮やかな洋ランとはかけ離れている。
全国分布は、千葉、神奈川、静岡、愛知、福岡と限られ、
福井、徳島、高知、宮崎、鹿児島で現状不明(環境庁. 2000)。
クロヤツシロランは腐生植物、葉緑素をもたず、腐植質の豊富な場所に生きている。
どんな菌類とどの程度の共生あるいは寄生関係にあるかは分からないが、
葉緑素をもたない以上、菌類が分解した有機物に頼った生活をしているのは確かだ。
杉林や常緑広葉樹林下で生育すると資料にあったが、見た場所は雑木林の中であった。
完熟した果実(画像2)は、23.5cmの高さがあった。
※ ※ ※ ※ ※
花期の頃(夏)は、背の高い草に隠れて確認できなかったのだろう。
来年はしっかりと探してみたい。
シロバナキツネノマゴもすぐ近くで見つけた。
この周辺(半径300m)は、面白い花が幾種類かある。今後、要探索ヶ所になった。
※ ※ ※ ※ ※

文献;
里見信生. 1979. アキザキヤツシロランの新産地. 植物地理・分類研究.105:33.
佐宗 盈. 2001. 神奈川県植物誌:ラン科:506. 神奈川県立生命の星・地球博物館.
豊国秀夫. 1988. 植物学ラテン語辞典. 至文堂.
牧野富太郎・清水藤太郎. 1939. 植物学名辞典. 春陽堂.
正宗嚴敬. 1986. 日本の自生蘭写真と図 第二集:43. 個人出版.
環境庁 編. 2000. 改訂・日本の絶滅のおそれのある野生生物 植物Ⅰ(維管束植物):403.


「大和市泉の森2015/11/07」


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“ちぐはぐな秋!?!”《襍樹実・/・拈華微笑49》

ラクウショウ(落羽松) ヒノキ科(Cupressaceae)
学名:Taxodium distichum (L.) Rich.
別名:ヌマスギ(沼杉)、ニレツバスイショウ(二列葉水松)
(画像2)
(画像3)
(画像4)レディサラダ(大根)
JIVA食堂(画像5)

ラクウショウは、落葉樹であるためか、若葉(新緑?)と実が同時に見れる。
樹形は、針葉樹特有のもので アケボノスギ(メタセコイア)と同じで赤銅色に紅葉する。
樹高50m、直径3mにもなるとか。メタセコイアに似てるが、落羽松は葉が互生する。
画像のように球果は卵球形で盾形の果鱗を有している(画像2・3)。
湿地では、幹周辺に高さ2mの気根を直立に地面から出すらしいが、画像地では見られなかった。

「研究者ノート」(筑波大・矢部淳さん)
「ヒノキ科に属するメタセコイア、セコイア、ヌマスギ(ラクウショウ)は
“生きている化石”の代表格の一つです。
どれも日本には自然の状態では生えていない植物ですが、
実は日本でも化石が見つかっています。
これらが生きている化石と呼ばれるのは古くから化石記録があるためで、
メタセコイア属はおよそ1億年前、ヌマスギ属やセコイア属はそれよりも少しあと、
いずれも中生代から化石種が見つかっていて、ある時期に現生種が現れ入れ替わりました。
ただし、これらの現生種がいつ現れたかという問いにはまだ統一した見解は出ていません。
“生きている化石”とよばれるメタセコイア・セコイア・ヌマスギですが、
これら3属の歴史は互いに少しずつ違っています。
メタセコイア属は白亜紀後期以降アジアとアメリカに分布していました。
新生代を通じて分布を縮小する中で最後まで残ったのが東アジアで、
日本からはおよそ80万年前に絶滅します。
一方のセコイア属とヌマスギ属は北半球の広い範囲に分布していましたが、
ヌマスギ属が東アジアで早くに衰退し、
新第三紀(2300万年前以降)に入ると化石が見つからなくなるのです。
彼らがなぜ違う歴史を歩んだのか、解決にはさらなる研究が必要です。」

* * * * * * *
愈々秋って感じで、朝昼では寒暖の差が大きい。
「天使さん」のブログに「レディサラダ(大根・画像4)」が紹介されていた。
そうだ。。。さぁぁ~~とばかりに、生産農家の販売所に出向いた。
あるある・・・早く行かないと売り切れてしまう。
午前中に出かけた(時折出かける葉山国際村の一角)。
サラダ用にと特化した大根だが煮物に入れても美味だ。
入手できると・・・!?!
お腹が空いたって、帰り道、好みの食堂で昼食をとった(画像3)。
お腹も満腹、途中で一寸寄り道をすることに。
藤沢の里山(新林公園)、公園入り口の銀杏は、早、黄葉も終わり散りかけている??
焦って奥に進むと、目当てのラクウショウは、未だ新緑!!
季節通りに、沢山の実をつけていた。

若木は、気温に左右されやすいか?? 植物も敏感に対応するのか??


「藤沢市新林公園2015/10/31」


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“ちっちゃい秋”《襍草実・/・拈華微笑48》

イヌホオズキ(犬酸漿) ナス科(Solanaceae)
学名:Solanum nigrum L.
別名:バカナス、イヌホウズキ

山間の小道を歩いていたら小さな野草の「宴」!?!と出会った。
道端などどこにでもみられる草達だが町中は整備されすぎて。。!
中にホオズキのように萼が果実を包まないが、ナス科の植物が魅せてくれている。
「茄子」子供の頃から苦手(嫌い)な野菜で・・・名前も嫌い^^)。
だが、「宴」の主役の小さな花、イヌホオズキ、何ともかわいらしくつつましい。
犬・・、ホオズキに似てるも役にたたないとか、草名の名付け方って???
仲間のアメリカイヌホオズキは、紫色の花が多いらしい。
小さな実は ホオズキの袋の中の実に似てなくもないが、熟すと黒になる。
植物体には有毒物質が含まれる(ソラニン)。
漢方では精製したものを龍葵(りゅうき)と呼び、ガン細胞の抑制作用があるらしい。


「表丹沢の里・塩川2015/10/25」
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“髭の秋模様”《襍草実・/・拈華微笑47》


センニンソウ(仙人草) キンポウゲ科(Ranunculaceae)
学名:Clematis terniflora DC. var. terniflora

果実の先に白毛をたなびかせるように見えることから「仙人草」の名前が。。。?
つるで他の植物にからみつきびっしりと花を咲かせる。
先月、「キイセンニンソウ」を見ることができたが、かなり背が高くなるとか、
同属なので立派なひげ(種子)も同じようか??とすれば大きな綿帽子!!!
テッセンやカザグルマ、 フユザキクレマチス、タチセンニンソウ、 ボタンヅル、
仙人の髭が種子を風で遠くに飛ばしているのだろう。
種子(実)の状態を見るとかなり熟した状態か,羽毛状のひげが広がっている。
少し山奥では、秋がふかまっているのを感じた瞬間だった。


「表丹沢の里・塩川2015/10/25」


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“友好関係”《襍感・/・拈華微笑46》



安倍晋三首相は22~28日にモンゴルを始め中央アジア5カ国の計6カ国を歴訪した。
政府専用機で羽田空港を出発、搭乗する時にちょっとしたサプライズがあったとか。。。
この日の政府専用機の搭乗口右横に、民族衣装の可愛らしい女性たちがラッピングされていた。
「訪問国との友好関係を確認しあうため、特別にラッピングした」(外務省)という。

今回の訪問先との友好関係、思い入れが現れている。
そして、首相談話を読むと、日本外交の積極さが見て取れようか。
「国づくりは、人づくり」。古来、日本人が大切にしてきた考えだ。
近代が扉を開き、科学技術の面で西欧の圧倒的な優位を目の当たりにしたとき、
日本はひたすら教育に資金と努力を注ぐことで、キャッチアップを始めた。
先の大戦は日本全土を荒廃させたが、それでも日本には人という資源があった。
そこから再び急速な成長を成し遂げることができた。
日本は一人一人の力を強くする点に重きを置き続ける。
新たに日本型の質の高い工学教育を活用し、中央アジア各国の高度産業人材の育成を支援していく。
*****中略*****
この地は、何千年にもわたって東西の文明の交差点となってきた。
多様な文化を受け入れる包容力、多様性の中から生み出される未来を切り開く活力。
それこそが中央アジアの魅力だ。
*****中略*****
日本と中央アジアの未来には大きな「可能性」が眠っていると信じる。
共に交わり、力を合わせることで互いの未来は一層輝かしいものとなる。
私たちは地図の上でこそ離れている。でも、心の交わりに距離は関係ない。
手を携えて共に未来に向かって歩んでいこう。

扨、さて、日中韓首脳会議が始まる、如何なる内容になるのか注目したい。




「囈」



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“雑木林の不思議な実”《襍樹・/・拈華微笑45》


ガマズミ(鎌酸実、莢迷) レンプクソウ科(Adoxaceae)
学名:Viburnum dilatatum Thunb. ex Murray
別名:アラゲガマズミ、ヨソゾメ、ヨツズミ

落葉低木だが、高さ5mにもなる。里山では、それほど珍しくない木。
だが標高1500m位の丘陵・山地にもあり花等の開花も時期がずれて楽しめる。
春、花序に直径5mm程の白い花を多数つけ、又、独特の臭いで虫が集まる。
画像のように今頃、果実は赤く熟す。
ムシカリ、ヤブデマリの実と同様に赤い実になったら区別が難しいほど似ている。
鎌酸実の名前の由来は、実が酸っぱいことからだとか、、、
漢名の莢迷(きょうめい)が→かめ→がまに訛ったという説もある。
又、「ズミ」は染めを表し、果実を染料に用いたことによるとも言われている。
この樹の枝は、雪国で古くは、かんじき(雪の上を歩くための道具)にも使われていた。
果実は、秋に赤くなる。だが甘味が少なく、渋みと酸味が強い。
初冬頃、甘くなり食べられるが、果肉は薄く種子が大きい。
果実酒(ガマズミ酒)にするときれいな深紅の色になる。昔から天然の着色料でもあった。
薬用植物資料によると、ガマズミの果実はかってはマタギの秘薬として珍重されていた由。

「ガマズミミケフシ」こんな名前を聞いたことがお有りだろうか。
タマバエの一種による虫こぶ。正常実の2~3倍の、大きさの球形になる。
色は淡緑色から淡紅色を帯び、表面には白色の短毛が密生する。
画像のガマズミの赤い実の中に少し大きめで毛の生えた実がたくさん見える。
これが「ガマズミミケフシ」、健全な姿ではなく、ガマズミミケフシという虫こぶで、
ガマズミミケフシタマバエというハエの幼虫が実に寄生してこのような形を作らせているのだ。
去年は虫こぶがなく綺麗な赤い実がなっていたのだが!?!
今年は、ご覧の通りの個体・姿を見せた。
晩秋には虫こぶは地上に落ち、ハエの幼虫はその中で越冬する。
翌年の春に蛹化、初夏に成虫が羽化するのだそうだ。
「ガマズミミケフシ」漢字で書くと「鎌酸実実毛五倍子」となる。
「五倍子」(フシ)とは、虫こぶのことに由。
この虫こぶを作らせる犯人はハエの1種で「ガマズミミケフシタマバエ」。
「鎌酸実実毛五倍子玉蠅」現代人には、面倒な漢字表現だ。
生物の相互作用には恐れ入る。
ガマズミミケフシタマバエ Pseudasphondylia rokuharaensis(タマバエ科)

鎌酸実 (ガマズミ) の実 (ミ) に毛 (ケ) が生えている五倍子 (フシ) 虫こぶ。
其の中に玉蠅 (タマバエ)という名の蠅が共生している。自然界の妙である。


「緑の森2015・10・25」



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“雑木林の秋(5)”《襍草・/・拈華微笑44》


ツリガネニンジン(釣り鐘人参) キキョウ科(Campanulaceae)
学名:Adenophora triphylla (Thub.) A.DC. var. japonica (Regel) H.Hara
Adenophora triphylla (Thunb.) A.DC. subsp. aperticampanulata Kitam.
別名:ツリガネソウ(釣鐘草)、トトキ・トトキニンジン、ボタンヅル
英名:Three leaved ladybell

良く似てるソバナの花は先が開いた釣鐘状、こちらは同じ太さ。
花の大きさはツリガネニンジンのほうが小さい。
「ニンジン」とは、根の部分を朝鮮人参の代用とした経緯から来ている。
花の特徴、茎の上部で4段から6段に分かれ青紫色の鐘状の花を下向きに輪生する。
花冠の先は浅く5つに裂け、花柱(雌しべ)は花から長く突き出る。
葉の特徴、形は長い楕円形で、普通は3、4枚が輪になって生える(輪生)。
稀に互い違いに生える(互生)ものや向かい合って生える(対生)ものもある。
葉の先は尖り、縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。
春の若芽は、「ととき」と呼ばれ山菜として食される。
太い根茎は生薬で沙参(しゃじん)といい、鎮咳、去痰などの薬効がある由。
花は、普通は秋に開花するが春に咲くこともよくある。
茎は白毛が生え、切ると乳液が出る。
白花種は、シロバナツリガネニンジン form. albiflora。
ハクサンシャジン( var. hakusanensis) 、は北海道~中部地方以北に分布する、高山種。
草高がやや低く、花序の花柄が短く、花が密集してつき、花冠が広鐘形。
母種は、サイヨウシャジンで花冠のさきが広がらない。
サイヨウシャジン( var. triphylla) は、本州(中国地方以西)、九州、沖縄に分布。

里山等で見かけるツリガネニンジン だが,
ハクサンシャジン 、 イワシャジン 、 ミヤマシャジン,
鳳凰シャジンと言った高山種も見応えのある癒し系の植物。
登山道で出会うと疲れをわすれる程に清楚可憐に魅せる。


「緑の森2015・10・17」


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