“神奈川県内では中々見れない華「鴎蘭」”《襍観・/・点描‘16-48

カモメラン (鴎蘭) ラン科(... カモメラン (鴎蘭) ラン科(Orchidaceae)
学名:Galeorchis cyclochila (Franch. & Sav.) Nervski、
   最近は、Orchis cyclochilaと学名する文献が多い。
絶滅危惧ⅠA類(神奈川県)

「山梨県三つ峠」
なんとなくラン科の植物って感じ... なんとなくラン科の植物って感じ。
少し標高が上がった亜高山帯の湿... 少し標高が上がった亜高山帯の湿地、風情がちょっと違う。

「長野県北八ヶ岳山麓」


一時、神奈川県内では絶滅と思われていた植物が、1998年に丹沢で採集され、
43年振りの県内再発見となった。丹沢の成熟株の総個体数は50株未満とある。
山地ブナ帯の湿気の多い疎林内や林縁に生えていた。
発見生育地は、イワナンテン―リョウブ群集の急傾斜の低木林内。

北海道から本州の中部地方以北、紀伊半島、四国で自生が確認され、
山地帯から亜高山帯のしっとりと湿った林床や林縁に生え、茎高10cm前後。
6月から7月ごろ、花茎を伸ばして淡い紅色の花を咲かせ、
唇弁には紫色の斑点が入る。まれに白花もあるとか。花の大きさは1cm前後。
通常は2つの花をペアでつけ、仲良く並んでダンスをしているようだ。
細く、まっすぐ後ろに伸びた距は、印象的。条件が良いと栄養繁殖で群生する。
葉は地表付近に1個出し、倒卵形で葉柄があり、葉柄を含めて長さ約7cm位。 
葉の付け根から花茎を伸ばし、先端に1~3個の花をつける。

「我が家の資料にある植物。昔、丹沢山地で観た。」

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
「続きの続き、又々のひとりごと。」
ラン科の植物は、特徴あるものが多いが、
このカモメランの命名も個性的だ!?!
そして、地表近くに1枚べったりした葉をだした姿、
観ていると笑えてくる。

若いころ登攀練習に、三つ峠によくいったものだ。
疲れを癒やしに沢筋を降りて行くと、カモメランの群落があった。
今は、どうなっているのだろうか??ちょっと気にかかる。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※





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“思い出した華「風蘭」”《襍観・/・点描‘16-47》

フウラン(風蘭) ラン科(Or... フウラン(風蘭) ラン科(Orchidaceae)
学名:Neofinetia falcata Hu(=Angraecum falcatum)
別名:フウキラン(富貴蘭)
英名:furan, wind orchid
(古い画像)
樹幹画像(古い画像) 樹幹画像(古い画像)
岩の隙間に生えるフウラン。(古... 岩の隙間に生えるフウラン。(古い画像)
園芸種での学名等。
学名:Vanda falcata (Thunb.) Beer、Orchis falcata Thunb.
栽培・園芸品種も多く、黄色やピンク色の花もある。
ヒスイラン属 Vanda に分類する説がある。
別名フウキラン(風貴蘭)ともケイラン(桂蘭)、ツリラン(吊蘭)
岩の隙間に生えるフウラン。 (... 岩の隙間に生えるフウラン。
(古い画像)


木(樹幹)や岩の隙間に数本の白色の根を外に張り出したまま成長する着生植物。
日本の蘭原種の一つで純白な花姿、清楚で美しい。それ故か園芸用に多く流通してる。
だが自生種は絶滅危惧II類(VU)に指定される程に乱採取等で減少している。
葉は多肉質で湾曲し,長さ5~10cm,幅7~8mm。7月前後に下方の葉鞘の腋から花茎を伸ばす。
花は白色の花は、2~5花を総状につける。花被片は長さ10mmくらいで,細長い距を持つ。
萼片が 3 枚,花弁が 2 枚。
フウランのような樹皮着生の植物は、育ち盛りの若木では安定的に着生できない。
幹や枝の円周がどんどん大きくなり、樹皮もはげたりするので、
生長の遅いフウランはついていけないのであろう。
フウランの様な着生植物の生育には、生長速度がゆっくりな常緑の巨樹が必要なのである。
フウランの保護・保全には森の保護が必要である。
フウランの花は、7月頃に咲く。花は昼間にはほとんど匂わないが、夜になると甘い芳香をだす。
此の香りに誘われて蛾が夜間に飛来し受粉を手助けする。
ラン科植物の根は一般に太く、本数が少ない。
このような太くて少ない根でよく生活していけるものだと思うが、
これが結構優れもので乾燥すると白色になるが、
水がかかると水を吸い込み、緑色になる。貯水タンクとしても機能するのか!!
フウランの根の皮層は厚くてスポンジ状であり、ここが菌類との共生の場になる。
このランと共生する菌根菌によって、水分や栄養分を吸収している。
フウランの根は、繊細である。
神奈川県内では、古くから金沢周辺、鎌倉、神武寺、葉山、南足柄(大雄山)で観られた由。
イヌマキやクスノキに数百株の着生も見られたらしいが、現在、激減し絶滅に瀕している。

「研究者ノート(筑波大・遊川知久)」
フウランは、東アジアの温暖な土地の木に着生するラン科植物です。
チューブ状に変形した花びらの一部(距と呼ばれる)に蜜を溜めます。
ヤガの仲間が蜜を求めて口吻を距に差し込むと頭に花粉が付き、
次の花で吸蜜するときに受粉します。
ガの口吻の長さにあわせて蜜を溜める距が進化し、受粉を確実なものにしたと推定されます。
花色が夜でも目立つ白であること、夜だけ芳香を放つことも、
夜行性のガの行動にあわせてフウランの花が進化したことを裏付けます。


「我が家の資料にある植物。昔、神武寺で観た」

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
「ひとりごと・・続きの続き。」
ブログルのファルコンさんが、「ノキシノブ」を育てておられた。
首都圏でも結構見られる植物だが、野生種を人工的に育てるのは、大変だ。
ファルコンさんの生育報告を拝しながら、昔を思い出そうと、、??
親のお供で植物観察に出かけたおり拾ってきた植物があった。
でも半世紀も前の事ゆえ、何を拾い育てていたのか思い出せずにいた。
先日、ひょんなことから其の植物名が判明、親の資料を調べてみると。。!
あった・・・あった、「フウラン」。あの時の子孫か否か判らないが、
我が家から仲間の手元に行ったのは間違いない。
親父の仲間、後輩に引き継がれ、今在ることを知ることが出来た。
来年は、そのフウランを見に出かけよう。楽しみが増えた。
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“湿地の華Ⅱ「朱鷺草」”《襍観・/・点描‘16-46》

トキソウ(朱鷺草) ラン科(O... トキソウ(朱鷺草) ラン科(Orchidaceae)
学名:Pogonia japonica Reichb. fil.
借り物画像。 画像のような場所... 借り物画像。
画像のような場所に可愛らしく踊っている!?!


トキソウ(朱鷺草)
花の色がトキの羽の色に似ている。野に観る茎は楚々として。
だが一部の野草愛好家やプロの盗掘で絶滅寸前の湿原が増えている。
環境省のレッドデータブックでも絶滅危急種に指定されて。
手軽に行けるようになった湿原、更には植物園で普通に見られて、
その姿ゆえか、心ない人々により自生地が減少している。
日当たりの良い湿原で観られ、高さ15~30センチ。
地下茎を伸ばして広がり、茎の中央に長楕円形の葉が1個つく。
花も一つだけ。花の下にある小さな葉のように見えるものは苞葉。
間近に観ると瀟洒な姿である。

「昔、尾瀬で出会った。多分今頃??」

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「ひとりごと・・続き」
この所、野の花を探訪してなくて、運動不足。梅雨だから仕方ない。
ブログルをちらっと覗くと綺麗な花があちこちでみられ散歩気分だ。
今年は、自生紫陽花探訪は、無しだったが公園で色々な紫陽花は観れた。
園芸種が増えて名前を覚えるだけでも爺には刺激的で喜ばしい^^)が!!
ピラミッド紫陽花、ミナズキ・ライムライトという名称をブログで拝し、
アナベル系か。園芸種を覚えない者には、とても参考になる、φ(..)メモメモ。
手鞠紫陽花=園芸種って思われがちだが、原種の紫陽花でも手鞠はある。
アジサイ(ホンアジサイ)と称している紫陽花。
ガクアジサイの両性花が装飾花に変化し、葉や茎が固く丈夫な性質を受け継ぐ。
ガクアジサイの自生地で、現在でも希に発見されることがある。
また、逆にアジサイ(ホンアジサイ)からガクアジサイに戻る変異も見つかっている。
かつて(半世紀前)庭や公園に植えられていたのは、ほとんどがこの種類だった。
淡い色の大型テマリ咲きで咲進むにつれ白から淡青、淡紫紅色へと変わっていく。
「アジサイ」、本来ガクアジサイのテマリ咲きになったものを指したが、
ガクアジサイ・ヤマアジサイ・エゾアジサイなどを含め広い意味でも使われているが、
混乱を避けるためにガクアジサイのテマリ咲きを「ホンアジサイ」と呼んでいる。
こうした中でヒメアジサイ(マキノヒメアジサイ)と呼ばれる紫陽花。
来歴不明の大型テマリ咲き、樹高はホンアジサイと同じくらい大きくなる。
葉は、光沢が少なく、質は薄くホンアジサイと明らかに違う。
山裾の多湿地を好み早咲き傾向である。
ホンアジサイとの違いに初めて気が付いたのが、故牧野富太郎博士。昭和4年に発表。
ヒメアジサイのヒメは、小型の意味ではなく、やさしい感じの意味でつけられた。
関東で紫陽花寺とすっかり有名になった鎌倉の名月院の紫陽花は、この種類。

知人のブログを拝していて、ヤマアジサイ系「白舞妓」を思い出した。
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“湿地の華「柿蘭」”《襍観・/・点描‘16-45》

カキラン(柿蘭) ラン科(Or... カキラン(柿蘭) ラン科(Orchidaceae)
学名:Epipactis thunbergii A. Gray
別名: スズラン(鈴蘭)
神奈川県内でもかつては普通に見... 神奈川県内でもかつては普通に見られた植物であった。
宅地開発で今は、ほとんど見られない絶滅危惧種になってしまった。


カキラン(柿蘭)
花色が樺色(樺の樹皮のような色)、同じような色合い柿色に例えこの名前が付いた。
温帯の湿地や湿った崖などに生え、北海道~九州、各地に野生分布している。
別名のスズランは、つぼみが鈴の形をしているからで、鈴蘭とは、別種。
茎の高さは30-70cm。根茎は横にはい、節から根をだす。
基部には紫色を帯びた鞘状葉が数枚あり全体に無毛で茎は一本だけ直立する。
葉は互生し脈沿いに著しい縦じわがあり、基部は短い鞘状で茎を抱くのが特徴。
花は茎の上部に垂れ下がり気味に数個から10個程度つく。側花弁は黄褐色(柿色)。
唇弁の先端部は矢印状で、橙色の斑点と紅紫色のすじがある。
萼片は3個、やや緑色を帯びた黄褐色。果実は紡錘形。種子は、種皮が薄い膜状。
長さ7~12cm、幅2~4mmの狭卵形で、。
花は10個ほどつく。萼片は長さ1.2~1.5cmの長卵形で先はとがり、緑褐色を帯びる。
側花弁は卵形で橙黄色を帯び唇弁内側に紅紫色の斑紋、関節によって2つに分かれる。
花期は6~8月だが、最近は開花が早まっている。
「筑波山麓'16/06/28」

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「ひとりごと」
梅雨もそろそろあけよう!?!って思う今日此頃。
暫く前、ブログルの知人、「ファルコン」さんが病に倒れた。
回復に向け凄絶なリハビリをされてるに違いない。
充分なケアーと回復を祈り希しています。
心配は、「充分に」を待たず我々の前に登場するのではないか。。。!
願わくば、医師やmokomokoさんの意にしたがってほしい。
野の花と出会い観察してると、己の・・・僕の現況も脳裏をかすめる!!!
若いころの怪我の後遺症か??折にふれて再発する。
周りの心配をよそに、好き勝手してるが。。。
忠告、医師の指示には従わないと、、、。
今は、じっと我慢。我が身をして「ファルコン」の心情を思う。
心身ともに努力しないと、と。

春先から初心に帰って??原稿用紙と向き合っている。
ワープロの進歩、手書きなんて面倒くさく処する人はめっきりと減った。
だが、マス目がすきだ。万年筆の趣・風合いも好きである。
オノト、ウォーターマン、モンブラン、ペリカン、シェーファ等々。
茶箱(保管箱として)にしまって納戸の奥に追いやってしまったが。
以前、子供達の成人祝に万年筆を渡したのだが、所持してるか!?!
書類等の署名には、万年筆を使いなさいと言い放ったが、今時は??
長いこと使ってきた「#149」、こんな品番を知る人も少なくなったか?
雰囲気に浸って書き進めているが、思考は衰えるばかりで、一向に進まない。

先の参議院選挙、政治社会は、不可思議な世界に映る。
信条・信念・理念は、理解する。が、現実社会とは乖離してはいまいか??
異国でテロが頻発してる。日本国内でもいつ何が起こるか判らない。
又、隣国との関係、領土問題でも対立している。
法は、熟慮を以って而して現況社会背景にも対応して居らなければ空理空論。
絵に書いた餅であって良いはずはない。
「憲法」とは、我々生活者にとって、そして国としての「基本法」である。
往古の「十七条憲法」より朗々とながれている「基本法」を見直す時が、今だ。
国政を思い、国際関係を思い、今我々は、何をなすべきか自問する。
叛逆のろれつ的に我が心身を奮い立たせている昨今である(^з^)。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※


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“繊細な樹の華「合歓」”《襍観・/・点描‘16-44》

ネムノキ(合歓木、コウカ、コウ... ネムノキ(合歓木、コウカ、コウカギ、ネブノキ、ネムリノキ、ネブ)
マメ科(Fabaceae/Leguminosae)学名:Albizia julibrissin Durazz.
英名;Silk tree(flower), Pink siris


※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
梅雨期の樹木、やまあいにひっそりと魅せてくれる花があった。
先日、出先で出会った光景、じっくりと対話を持てた。

咲くも無心 散るも無心 花は嘆かず 今を生きる

対峙した時、己の非力を痛感するも活力を授かる。
忘れかけた論理、三考を閃き気づかせてくれた、、、。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
  
ネムノキ(合歓木)
日当たりのよい山野に生え、高さ10m以上にもなる落葉高木。
葉は2回羽状複葉で、たくさんの小葉からなる。
夜になると小葉を合わせて閉じ、葉が垂れ下がる。
葉柄の基部に蜜腺をもつ。枝先に多数の花をつけ、夕方に咲く。
花弁は小さいが、雄しべが飛出して淡紅色になる。
扁平な豆果を付け、褐色に熟し裂ける。
名前の由来;夜になると葉が閉じるのでネムノキの名がついた。
漢名の合歓が転訛して別名のコウカ(合歓)となった。
花火のようなネムノキの花。
20~30本の赤い雄しべをつけた花が10~20個集まったもの。
雌しべはその一つの花に1本だけあり、色は白。
花からでは解らないが、実を見るとマメ科の仲間であることが納得できる。
夜に葉を閉じるが、葉をこすっても閉じる!!
近寄って観ると、何とも不思議な容姿だ。
『万葉集』にも登場する花、
昼は咲き 夜は恋ひ宿(ぬ)る 合歓木(ねぶ)の花 君のみ見めや わけさへに見よ
(紀郎女、ネムの花とチガヤの花を折り攀じて、大伴家持に贈って)
近代では;
合歓の葉に入りがたの日のひかりさしすきとほるこそ常なかりけれ
(1932,斎藤茂吉『石泉』)
うつせみのことわり絶えて合歓の花咲き散る山にわれ来(きた)りけり
(1943,齋藤茂吉『小園』)



「筑波山麓'16/06/28」
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“梅雨の華「あじさい」”《襍観・/・点描‘16-43》

アジサイ(ハイドランジア;ホン... アジサイ(ハイドランジア;ホンアジサイ) アジサイ科(Hydrangeaceae)
学名:Hydrangea macrophylla (Thunb.) Ser. var. macrophylla “frau kinue”
和名:フラウ キヌエ
アジサイ(ホンアジサイ) アジ... アジサイ(ホンアジサイ) アジサイ科(Hydrangeaceae)
学名:Hydrangea macrophylla (Thunb.) Ser. var. macrophylla “maikujyaku”
和名:舞孔雀
カシワバアジサイ(柏葉紫陽花)... カシワバアジサイ(柏葉紫陽花) アジサイ科(Hydrangeaceae)
学名:Hydrangea quercifolia
相模原北公園には、この柏葉紫陽花の大群落が見えて壮観である。


※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
梅雨期の代表的な花「紫陽花」、今年は伊豆行脚を欠いてしまった。
それでも近間の公園で幾種類かの紫陽花を観ることは、出来た。
園芸種の数には驚かされるが、原種のアジサイに更に強く惹かれる。
今年は、近間の公園に植栽されてる園芸種に思いを馳せた。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※  
アジサイ(ハイドランジア;ホンアジサイ)
日本古来からの名称;
「集まった藍色の花」、集めるの意の「あづ」に「真藍(さあい)」
これが「アヅサアイ」から「アジサイ」となった、と云われてきた。
中央にある小さな花が両性花と呼ばれる本物の花。
花びらのように見えるのはガク片が変化した装飾花。
アジサイの両性花は実を結ばないため「中性花」と呼ぶのが正解か??
が、雄しべには花粉がつき、雌しべの子房も膨らんでいる、これは!?!
自生原種、ガクアジサイやアジサイ(ホンアジサイ)。
セイヨウアジサイ Hydrangea macrophylla Sieb. f. hortensia
《よく見る球状の日本原産のガクアジサイ(Hydrangea macrophylla)の改良品種》
ヤマアジサイ(サワアジサイ)Hydrangea macrophylla subsp. serrata (Thumb.)Makino
アマチャ(ヤマアジサイの変種)、
エゾアジサイ Hydrangea macrophylla subsp. yezoensis (Koidzumi) Kitamura
別種のアジサイ、アジサイに似た花、多種多様である。
今年目にしたアジサイ、ヤマアジサイ系や日本で栽培改良されたあじさい。
それらは、微妙に変化を以っており園芸大国日本を表しているようだ。
中でも記憶に残った紫陽花。


「相模原市・相模原北公園'16/06/12」





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“梅雨期の林床”《襍観・/・点描‘16-42》

ギンリョウソウ(銀竜草) シャ... ギンリョウソウ(銀竜草) シャクジョウソウ科(Monotropoideae)
学名:Monotropastrum humile (D.Don) H.Hara
別名・別読み: ユウレイダケ
《画像は、果実(子房)になったもの》
画像では見難いが、枝で囲った所... 画像では見難いが、枝で囲った所に顔を見せていた。
辺り30メートル四方位に広がっている。
数年前には、見られなかった。見落としていたか?!?!
一寸、不気味。。。! 一寸、不気味。。。!


※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
昨年は、花の盛りを見れなくて、今年こそは!?!と散策に出かけてみた。
所がどうだ、昨年より1週間以上も早いというのに盛りは過ぎていた。
気温、表土辺りの温度が高くなっているのだろうか???
残念なことに今年も花を観ることが出来なかった。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

ギンリョウソウ(銀竜草)
エングラー体系ではイチヤクソウ科に、APG分類体系ではツツジ科に属るが、
最近では、ギンリョウソウモドキと同様、シャクジョウソウ科に分類される。
6、7月頃、山地のやや湿り気のある所で落葉が多い所からにょきにょきっと出ている。
全体が「白(乳白色)」。葉緑素をもたず、腐植土に生えることから「腐正植物」と呼ばれる。
名前も、見た通りのネーミング「馬」の顔のようにも見えるし、キノコのようでも在る。
房が膨らみ、この中に数千個の種が入っている菌根植物で、れっきとした草の仲間。

花が開くと、ちゃんと雄しべと雌しべが顔を出す。花びら7枚以上。
ふちは紫色を帯びる。雄しべの花糸には白い毛が多い。
果実(子房)は、球形で白色。下を向いたまま熟し茎が倒れるとつぶれて種子をまき散らす。
ゆっくりと道の両脇を探しながら歩かないと、
普通に歩いていてはこういうものを見つけることはできない。
顔を見せる場所は、公表出来ない。静かに見守りたい場所で在る。
よく似た仲間のギンリョウソウモドキは、秋に咲く。



「大和市・西鶴間周辺'16/06/12」



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“入梅・・花々”《襍感・/・点描‘16-41》

ムラサキカタバミ(紫片喰・紫酢... ムラサキカタバミ(紫片喰・紫酢漿草) カタバミ科(Oxalidaceae)
学名:Oxalis corymbosa DC.
Oxalis debilis Kunth var. corymbosa (DC.)Lourteig
Oxalis martiana Zucc.
(咲き始め)
ヤマボウシ(山法師) ミズキ科... ヤマボウシ(山法師) ミズキ科(Cornaceae)
学名:Benthamidia japonica(Sieb. & Zucc.) H. Hara ,
   Cornus kousa Hance
別名:ヤマグワ、ヤマグルマ



梅雨期でも色々な花が咲いている。身近でも楚々と咲いてる花々。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
ムラサキカタバミ(紫片喰・紫酢漿草)
道端、庭の空き地、畑、林床等に群生するごく普通に見られる草花。
観賞用に輸入され、野生化した由。実はつかず、地下の鱗茎で増える。
葉は、ハート形で3小葉。葉の裏に淡黄赤色の小斑点があり、両面有毛。
花は、淡紅色、英名でピンクとかライラックと称されるように花色は薄い色あい。
花弁は5個、幅は狭く、基部に濃色の条線が見える。
雄しべは10個、5個が長く、5個が短い。葯の色は白色。雌しべの柱頭は5個、緑色。
日本では結実しないのが普通。萼片の先端に橙黄色の2個の小点がある。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
ヤマボウシ(山法師)
花の集合体を坊主頭に、総包片を白頭巾にみたてて山法師の名がついた。
ハナミズキの白花種と見間違う(ハナミズキはアメリカヤマボウシという別名を持つ)。
幹(樹皮)は、暗赤褐色で老木は不規則に樹皮が剥がれる。横枝は水平に広がる。
枝は滑らか長い皮目の線がある。葉は対生、楕円~卵円形で縁が全縁で波打ち葉脈が深い。
葉裏は淡緑色、脈腋に毛藪がある。葉柄は長さ5~10㎜。花弁のようにに見えるのは総苞片。
白い花弁のような4個の大きな総苞片の中心に小さな淡黄緑色の花が集まって、球状につく。
総苞片は先が尖り開花初期には緑色、次第に白色になる。
雄しべ4個、雌しべ1個。果実は、球形の集合果であり、秋に赤く熟すと、甘くて美味い。
総苞片が紅色のものはベニヤマボウシという。
公園によく植えられているハナミズキは北アメリカ原産。
総苞片の先が凹み果実は集合果にならず長さ1㎝ほどの多数の赤い果実がつく。
「研究者ノート(筑波大・岩科司、八田洋章)」
『初夏に咲くヤマボウシの花は白色ですが、実は花びらのように見えるものは苞と云われるもの。
苞は“がく”に似ていますが、真ん中にあるのは花ではなくて花の集まり、すなわち“花序”。
この苞は見た目には白色ですが、中には多量のフラボノイドという物質が入っています。
これは紫外域に色を持っており、人間に見えませんが、昆虫には見え、花に集まってきます。
《紫外域・・・人の目に見える領域は光の波長約400~700nmで「可視域」といいます。
それより波長が短く、人間には見えない400nm以下の領域を「紫外域」といいます。》
花序を囲む大きな4片を総苞といい、本来は小花群の保護器官と考えられます。
分布域を広く採集して歩いた結果、
箱根ほど個体密度が高く総苞片に見る変異の著しい場所は他にないと思っています。
大きさ、色、形、展開の様子など総苞片が個体ごとに全部異なります。
圧巻は済州島で見つけた黄色い個体でした。
ヤマボウシを総苞片の変異の大きさから個体識別の可能な、稀有な植物だと思っています。
植物園の個体群では変異は少ないでしょう。
なぜなら園内の多くは1個体から採種し育てた苗を植えたものですから。
ヤマボウシの紅葉が始まると、一枚一枚の葉に緑、黄色、赤が複雑に混ぜ合わさって、
だんだん赤一色に変わっていく。
カエデやモミジ等のように木全体がグラデーションで変化していくのと異なり、非常に興味深い』
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※  



「大和市・西鶴間周辺'16/06/15」





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“火垂袋!!”《襍感・/・点描‘16-40》

ホタルブクロ(蛍袋,火垂袋) ... ホタルブクロ(蛍袋,火垂袋) キキョウ科(Campanulaceae)
学名:Campanula punctata Lam. var. punctata
別名:トックリバナ, ツリガネソウ, チョウチンバナ


梅雨の季節と言えば紫陽花をイメージするが、僕は、蛍・蛍袋が先に出てくる。
ホタルブクロ(蛍袋,火垂袋)
日当たりのよい山地の道ばたや林縁の草地に生え、地下にツル枝をだして繁殖する。
茎全体に粗い毛が生え直立。茎葉は互生、三角状卵形~披針形で先は尖り基部は茎を抱く。
下部の葉には翼のある葉柄があり、根生葉は基部が円形~心形。
長い葉柄があり、花茎が出ると花期に枯れる。花は穂状に1個~数個、下向きにつく。
花冠は、釣鐘形、先が浅く5裂し、赤紫色又は白色で内面に斑点があり、長毛が密生する。
雄蕊5個、蕾の中で花粉を出す。雌蕊の花柱に花粉をつけて開花し開花後に柱頭を開く。
萼は5裂、萼片は狭い長三角形、萼片の間の湾入部分に反り返った付属体があり縁に毛が多い。
変種のヤマホタルブクロは萼に毛がない。萼片の付属体もなく、湾入部分がふくらむだけ。
花名の由來は、花の形を提灯に見立て、古語である火垂(ほたる)を当てたという説。
又、花の中に螢を入れて遊んだ、が花名の由來という説等々。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
子供期の体験、捕まえたホタルをこの花で包んで持ち帰えりホタルを蚊帳の中に放し就寝。
後で、親・大人は其のホタルを生息地に戻す。それほど身近にホタルは生息してた。
首都圏(三浦半島周辺)でも極普通に身近で見ることが出来る環境であった。
又、子供は夜8時頃には、就寝する生活環でもあった。今とは生活環境が違うのは分かるが。
「寝る子は育つ」と言われる通り今でも孫世代(幼児・小児期の子)には、早寝を言うのだ。
平日の夜9時過ぎて大型スーパーの遊戯コーナー!に沢山の子供達を見ると!?!
これって・・・???疑問に想うは、爺の戯言か。

我が子の子供期、6月に入ると地元の祭りの準備、お囃子の練習が始まった。
小児のわが子たちは、6月は遅寝できホタルも見れる楽しい季節であったようだ。
保護者も季節感を感じていた。ホタルは、梅雨の風物詩でもあった。
蒸し暑い雨のない夜は、ほたる日和である。
6月中旬ころ陽が沈だころからホタルは、飛び交い・見え始める。
最初見えるのは、源氏ホタル、1~2週間後に平家ホタルが出てくる。
子供達に注意していたことは、草むらに光るものを観た時は、その場を離れなさい、と!!
特に懐中電灯を照らした時、動かない・点滅しない灯は、間違いなく蛇だ、と教えていた。
宅地化で田畑、小川がなくなり限られた場所でのみ観ることができる。
半世紀前にとある谷戸に高校生たちがホタルを大規模開発地から移し観察し始めた。
高校教師が指導して始まった観察だが、今も続いている。
此の谷戸辺りは、昭和の風情が残っている心地良い場所でもある。
その場所にホタルブクロも花開いているが、
ホタル自らがこの袋状の花に入り込むことは、今まだに観察されていない。
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「大和市・西鶴間周辺'16/06/05」


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“花に想う”《襍感・/・点描‘16-39》

“ジュビレ・デュ・プリンス・ド... “ジュビレ・デュ・プリンス・ドゥ・モナコ” バラ科(Rosaceae)
学名:Rosa“Jubile du Prince de Monaco”
英名:Jubile du Prince de Monaco
系統:Floribunda Roses (Fl)
親種:Jacqueline Nebout × (tamango×matangi)
(画像は、花弁の裏側から観たもの)
エゾスカシユリ(蝦夷透百合) ... エゾスカシユリ(蝦夷透百合) ユリ科(Liliaceae)
学名:Lilium maculatum Thunb. subsp. dauricum (Honda) Hara


花を見つめていると色々なことが走馬灯の様に脳裏をかすめる。
又、名付けられた花名の由來が!?!時として奇異に感じることも??
和名のつけ方って、独特。日本人の感性でもあるのだろうか!!

過日、薔薇園で観た“ジュビレ・デュ・プリンス・ドゥ・モナコ”
クリームホワイトとローズピンクの覆輪が、華やか。四季咲き、微香性。
小国モナコを国際的リゾートに育てたレーニエ3世即位50周年に捧げられた薔薇。
華やかな国、グレース王妃の名声の方が我々年代には印象深い。
モナコ公国の色(赤と白)が鮮やか、この王室の華やかさを表しているみたいだ。
此の薔薇の系統“フロリバンダ”とは多花の意。
系統を遡ると、日本の野生種ノイバラとコウシンバラの交配種(ポリアンサ系)が最初。
そのポリアンサ系とハイブリッドティー系のバラを掛け合わせ、
ハイブリッドポリアンサ系のバラが誕生した。
それが後にフロリバンダローズと紹介され、世界中にその名前が知られる様になる。
フロリバンダは中輪房咲きで多花、四季咲き性で長い間花を楽めるのが特徴。
花壇やグランドカバー等のガーデン用としても重宝され、広く植栽されている。
帰宅して資料を読むと欧米の花の命名は、わかりやすい、とおもった。
“Jubile du Prince de Monaco”花の裏側から観ると「荘厳」とも映った。

一方、庭に咲いた「蝦夷透百合」
花壇のどくだみ群の脇に、今年も開花していた(5/22-昨日、開花・・家族談)。
エゾスカシユリ(蝦夷透百合)は名前の通り北海道地方に多いスカシユリの仲間。
海岸の岩場やがけに生える多年草で母種のスカシユリより大型、高さ90cm位になる。
スカシユリは花びらの根元が細くなって透けてみえるので名付けられた由。
庭の花は、先日来、報道されてた行方不明児童(保護された)七飯町近くで採取したもの。
温暖な神奈川県に移植され、茎は余り高くならない(50cm位)。
  


「大和市・居所'16/05/22」

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