佐伯夕利子著「教えないスキル」を読んで(Day4)「ネガティブ・フィードバックが必要な時」

こんにちは!「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村よしおです。

最近、嵌まっている、というか正確に表現すると「研究対象」にしている

「メンタルコーチング」

私はこれまで、ビジネスパーソンを対象にコーチングサービスを提供してきました。従って、アスリート向けのコーチングは新たな領域。

プロコーチ仲間から、有難いことにお声がけを頂いたので、これも何かの「啓示」。

昨年は東京で、そして今年は北京でオリンピックが開催されていることもあり、コーチング業界としてはホッとな分野です。

しかし研究とは言っても、先ずは一人で出来ることということで、メンタルコーチングに関する書籍を読み漁っています。

今日は読了した書籍の中で、感銘を受けたものをご紹介していきます。

それは

佐伯夕利子著「教えないスキル」

タイトルもさることながら、この本の内容は「衝撃」です。

副題が

「7つの人材育成術」

とあるので、7つの育成術を一つずつ取り上げていきます。
今日は、育成術の三つ目です。

なおその際、佐伯氏がこの育成術を確立していく過程で、メンタルコーチがどのように関わってきたのか? メンタルコーチの視点も含めてお伝えしていきます。


【7つの人材育成術】

2.パフォーマンスを生む言葉を選ぶ(words)

(1)「選手たちに、どんなポジティブなフィードバックをしているか?」

メンタルコーチから指導者への問い。「いいね!」「グッド!」は価値あるメッセージだろうか?

(2)「自分は認められている。自分の意見を聞き入れてもらっていると選手が感じること」これが指導者として選手にかけるメッセージの価値判断の基準である。

(3)「ナイスプレー!」に加えて一歩踏み込んで「なぜそう思って、感じてそのプレイをしたのか?」そのことを説明させてもらえる機会が与えられることが重要。

(4)こういうやり取りが選手のモチベーションを高める。選手に心地よくチャレンジできる環境を与える。つまり指導者が、意図した「問い掛け」が必要である。

(5)フィードバックする対象は、選手の
①アティチュード・attitude(姿勢・態度・取り組み方)、
②アプティチュード・aptitude(適性・才能・スキル)、
③ビーイング・being(存在・ありよう)の3つ。

(6)指導者が選手に対して叱って良いのは、①アティチュード、つまり取り組む姿勢や態度。その選手ができるのに手を抜いてやらない、という時だけ。

この時、指導者は感情を出しても良い。指導者も人間なのだから感情的になる、思いをぶつけるのはあってしかるべき。

(7)②スキルなどアプティチュードに関してのフィードバックは、応援したり、何かの方法を勧めたり、サポートすべきなので「ポジティブ」な声掛けが必要。

(8)スポーツの指導現場にありがちな「お前は全然無理」とか「使えない」といった発想。それを生んでいるのは間違いなく指導する人の思考の歪みである。

この歪みを矯正するためには、
- その相手の人の存在・ありよう(③ビーイング)を許容し、
- その人の適性・才能・スキル(②アプティチュード)をサポートし、
- 姿勢・態度・取り組み方(①アティチュード)に関してのみ、ネガティブなフィードバックをする。

(9)指導者から選手への指示や指導も一考の余地がある。「教え込むと脳は休止する」他人から教え込まれた時点から、「自分で考える」という脳の働きが既に休止してしまっているからだ。

(10)「選手は、彼らが知っていることしか見えていない」つまり、指導者は情報を「知らせる」のではなく、ピッチ上でその都度「見るべきものが見える」選手を育てる方が良い。

(11)「言葉はアクションを生む。アクションはパフォーマンスを生む。だからこそ注意深く言語化しよう」

(12)選手に「ボールを動かせ!」と言うが、指導者と選手との間でイメージの「乖離」が起きている。使う言葉の定義やイメージの擦り合わせを丁寧に行う心掛けが必要である。


ではまた明日!
「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村よしお

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