2月
1日,
2022年
読書会でドラッカーを読み進めながら(Day18)「貢献に焦点を合わせると人間関係が良くなる」
興味深いスタイルの「読書会」で、P・F・ドラッカー著
「プロフェッショナルの条件」
を読み進めています。
その読書会のスタイルは
「一冊の本を参加者が、順番に輪読しながら読み進めるスタイル」
そう、まるで小学校の国語の授業のようにです。
従って、ゆっくり・じっくり聞いて、深く読む感じで、読書が進む。
この読書会に参加するたびに、ドラッカーがいかに「凄い人」なのかが、心に沁みてきました。
不定期ではありますが、読み進めながら重要な部分を綴って参ります。書かれている内容が相当「深い」ので、行間を理解したい方は是非、書籍を全文で読んで頂きたいです。
この本の凄さは、出版されたのが2000年、従ってドラッカーは、それ以前の1990年代にはこの草稿を練っていたはず。まるで30年後、2020年代の現在が見えていたかのような記述が随所に出てきます。
Part2:働くことの意味が変わった
第3章「貢献を重視する」
【よい人間関係をもつ秘訣】
(1)自らの仕事や人との関係において、貢献に焦点を合わせることにより、初めてよい人間関係が持てるのである。
こうして、人間関係は生産的なものとなる。まさに生産的であることが、よい人間関係の唯一の定義である。
(2)我々は、貢献に焦点を合わせることによって、コミュニケーション、チームワーク、自己啓発及び人材育成という、成果を上げるうえで必要な人間関係に関わる基本条件を満たすことが出来る。
(3)第一に、長い間、マネジメントの中心課題であったコミュニケーションが可能となる。
これまで研究されてきたのは、経営管理者から従業員へ、上司から部下へ、という下方へのコミュニケーションだった。
(4)これは上司が部下に何かを言おうと努力するほど、かえって部下が聞き間違える危険が大きくなる。
部下は、上司が言うことではなく、自分が聞きたいと期待していることを聞き取る。
(5)仕事において貢献する者は、部下たちが貢献すべきことを要求する。
「組織、及び上司である私は、あなたに対してどのような貢献の責任を持つべきか」「あなたに期待すべきことは何か」「あなたの知識や能力をもっともよく活用できる道は何か」を聞く。
(6)その結果、まず部下が「自分はどのような貢献を期待されるべきか」を考えるようになる。
そこで初めて上司の側に、部下の考える貢献について、その有効性を判断する権限と責任が生じる。
(7)第二に、貢献に焦点を合わせることによって、横へのコミュニケーション、即ちチームワークが可能となる。
「私の生み出すものが成果に結びつくためには、誰がそれを利用してくれなければならないか」との問いが、命令系統の上でも下でもない人たちの大切さを浮き彫りにする。
(8)知識組織においては、成果を上げる仕事は、多種多様な知識や技能を持つ人たちで構成されるチームによって行われる。
彼らは、フォーマルな組織構造に従ってではなく、状況の論理や仕事の要求に従って、自発的に協力して働く。
(9)第三に、自己啓発と人材育成はその成果の大部分が、貢献に焦点を合わせるかどうかにかかっている。
「組織の業績に対する自らのもっとも重要な貢献は何か」と自問することは、事実上「いかなる自己啓発が必要か」「いかなる強みを仕事に適用すべきか」を考えることである。
(10)貢献に焦点を合わせるならば、部下、同僚、上司を問わず、他の人の自己啓発を触発することにもなる。
ではまた明日!
「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村よしお
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