LANケーブル人生

LANケーブル人生
私のコンピュータ歴はパソコンからではありません。
端末機でメインの大型機と接続されていたのが出会いです。
最初はプリンターでしたが、その後ブラウン管となりました。
UNIXのコマンドを叩いての操作です。
その後、パソコンが普及してきましたが、PCを繋ぐ事は当たり前と思っていたため、
プログラム作製の傍ら、モデムを使っての通信を模索していました。
その後、PCが増えると、外部通信よりLANが重要となり、此の分野の研究をはじめました。
同軸ケーブルによる10Base5、そしてT、その後UTPの出現で現在のLAN構築の
仕事をはじめました。
100%手探りでした、参考書もありません、部材はなんとか購入出来ましたが、
作りかもわかませんからメチャメチャでした。
その後、不思議な出会いがあり、AMP社とコンタクトが出来、一気に基礎技術が
習得出来ました、この時ほど年少時に英語を習得していたことが役に立った事を
強く実感しました。
その後はこの技術を元に、作製方を研究し、1500人以上の方々に簡単かつ
高性能なケーブル作りを指導し、それが縁で、SANWA-SUPPLYの技術顧問
となり、中国工場でのケーブル作製の指導にあたることになりました。
Cat5のケーブルの改良後、Cat6eを開発、更にCat7の製品化も行いました。
Cat7はシーモン社(ドイツ)が独自の高性能プラグを提唱していましたが、
高価であることと、すでに普及している機器との互換性の無さから、RJ45での
製作を押し通し、実質のデファクトとしました。
随分、叩かれました、技術の進歩を阻害するなど色々言われましたが、私には
高価過ぎるもの、互換性の無いものは、黎明期にはダメとの思いがあり、
強引に貫き、現在に至っています。
Cat6eも同様です、そんな規格はどこにあると聞かれ、SANWA独自ですと
何度も回答しました。
大企業は米国の規格を盲信するので困ったことが何度もありましたが、
Cat6aよりも当社の方が早く世に出したと押し切ってきました。

今度はPoEです、PoEは2017には100W通電可能な規格となりますが、
現在のプラグでは加工方法から不安が残ります。
現在のプラグは現地加工が絶対との思想で製作され、この束縛から
逃れられません。

今回、このしがらみを捨て、新しい方法でプラグ作りを考案しました。
大した内容ではありませんが、ここに至るまで何年も考え続けました。
来年には製品化し、世に出ると思います。

私や私の小さな会社では、いくら素晴らしいアイデアがあっても製品化
等は絶対に出来ません。でも、SANWAとの出会い、そして山田社長の
信念のお陰で、アイデアは具体的となり、製品となりました。

LANケーブルをひたむきに考え、とにかく細部の性能にこだわったのは
私ですが、それをサポートし、製品化のために尽くしてくれた方々は
沢山の方々です、国内は勿論、台湾・中国にもいます。
彼らがいなければ決して世にはでなかった製品ばかりです。

発明はきっかけに過ぎず、その後の育成には多くの方々の援護が
あること決して忘れた事はありません。

インターネットの時代となり、世界中で無数のLANケーブルが使われていますが、
その何割かに、いくらかの貢献が出来た事を幸せに思い、すこしばかりは役に
立った人間と自己満足しています。

新技術を世に出す前に当たり、備忘録として書き留めました
#network #pc

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PoE100W802.3bt

この写真は伝送回路の構造を示す... この写真は伝送回路の構造を示すもので、実際の回路とはことなります。PDは、A/BどちらのPSEからも給電を受ける構造となっており、PSEにA/Bの区別はあっても、PDにはその区別はありません。
PoE規格802.3btの概略結線図です。
画面左はB方式と呼ばれる送電方法で、4-5,7-8のケーブルを使って送電します。
ちょっとLANに詳しい方なら、あ、空いている部分を使う。とお思いかもしませんが、
それはPoEの規格が正式決定する以前の発想で、実際にはデータ伝送の有無に
関わらず、電源伝送回路は構築されています。
現に、写真右のA方式では1-2,3-6でで電源供給を行っており、10/100Baseでも
空き線ではありません。

この仕掛けを簡単に説明すると、電源として使用するのは直流(DC)、
信号伝送(従来の信号)は高周波(交流:AC)です。

直流はコイル(トランス)内を流れても、直流抵抗に反応するだけですが、交流は
その周波数に応じて反応が異なってきます、場合によってはコイルで磁気を発生し
ます。これを利用したのがトランス(変圧器)です。

PoEでもこのトランスが使われ、この性質を巧みに利用してAC-DCの混在を
可能しています。

そして100Wの規格 802.3btでは、A方式とB方式を同時に送電する方法が
とられています。※写真下

何度もいいますが、これは伝送方式を明示している簡略図で、実際とは異なります。
#network #pc #poe

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PoE100Wの実験開始

PoE100Wの実験開始
PoE100Wの実験開始
PoE100Wは802.3btとして、2017には公開されます。
機器はOKでも、障害が予想されるのは伝送路です。

特にプラグ&ジャックの接触部分は要注意。
このための実験部材を作っています。

一番の問題は電流値、熱の発生は接触部分の通過電流で決まります。
この電流を安定供給する必要があります、このためにはW数の大きな
抵抗が必要となります。

PoE100Wは、電圧50Vで、2系統での供給方法となり、1系統で50W。
このための電流は1A,PoEの給電にはLANケーブル〈8芯)の2本を直流
的にまとめ回路構成をします。
このため、芯線1本には0.5Aの電流容量が最大必要となります。

このため、この電流値を継続して流す実験が必要となるのです。
#PoE #computex #network

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PoEは100W時代に

写真は弊社の実験室で用意してい... 写真は弊社の実験室で用意している電源装置。
30V2.5Aの直流安定化電源装置が2台。
これをシリーズ接続してPoEの50Vを生成し、ケーブルやコネクター
部分に電流負荷をかけ、安全性を確認する。
100Wであれば総電流は2A、2chでケーブルはパラレルで使用するので、1本には0.5Aと通過電流となる。
電線径は最低でも0.51mmであるため、安全係数を50%とみても
問題は無い。問題はプラグ
PoEは大きく分けて4世代目に入ろうとしています。(VEGAの区分)
1:黎明期 PoEを各メーカーで製作、統一規格に外れた製品もあり
2:802.3af で統一規格化
3:802.3at いわゆるPoEPlus 25w給電
※この期UPoEなどCiscoがお得意の「囲い込み」で規格外製品を世に出す
4:802.3btの規格がほぼ固まってきた。100w給電時代に。


100Wであれば総電流は2A、2chでケーブルはパラレルで使用するので、1本には0.5Aと通過電流となる。
電線径は最低でも0.51mmであるため、安全係数を50%とみても
問題は無い。トラブルが起きるとすればプラグのカシメ部分、ここは加工具合で
接触抵抗が変化する。情報伝送しか考慮されていない構造体で電力伝送は
多くの問題を内包する、しかし実験などで改善しなければ前には進めない。

ダメ出しではなく、どのような改良をするかの考えるのが我が社の仕事。
#PoE #computex #network

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小型電子機器の試験

小型電子機器の試験
小型の電子機器、特に安価なタイプは徹底的なコストダウンが行われており、
ライン電圧(使用電源電圧、通常は100V)の変動(主に低下)にどこまで耐えれるかは
機器によって差があります。
動作が不安定などの相談があると、このような道具を使ってライン電圧を低下させ
試験を行います。
特に最近、利用が広がっているPoE機器では通常のHUBよりも消費電力が大きく、
電圧変動における動作チェックは重要です。
#PoE #pc

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伝送機器の放熱

伝送機器の放熱
伝送機器の放熱
最近、伝送機器(HUBやRouter)の放熱不良での対策問い合わせが増えています。

これは機器がGIGA対応かつ、省電力化のため、チップ数を減らしたり、強制空冷の
FANを使用しなくなり、本体の熱伝導のみによる自然冷却方法を採用しているからです。更に最近はPoE対応が増え、ますます機体の温度は高くなります。

確かに本体が冷却出来る環境ならば良いのですが、セキュリティや美観のために
やたらBOXに入れる傾向があり、これが原因の機器の破損が増加しています。

真っ先にやられるのは電源部のコンデンサーです、この部分に安物の部品が使って
あればイチコロで、2年も経過せずに故障となります。

専用のBOXもありますが、ノーマルと比べると高額であるため、施工業者は使いたがりません。

我が社では写真のような改造を施しています。
穴径はすべて15mm、下部に24穴、左右にそれぞれ12穴穿孔します。

蜂などが営巣する恐れがある箇所では、内部に3mmメッシュ程度の金網を
張ればOKです。

通気は熱による対流を考え、下部から吸入、左右から排気の設計です。
#Network #ブログ

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LANケーブルはどれも同じ?(2)

LANケーブルはどれも同じ?(...
LANケーブルの見分け方の解説です。
まずは、表記における違いです。
これは良心的な例ですが、中にはこの表記を偽っている製品もあるので要注意です。

写真の赤丸の部分に26の数値があります。
26AWGとプリントされていますが、これは電線径を示す値です。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B1%B3%E5%9B%BD%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%A4%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%82%B8%E8%A6%8F%E6%A0%BC
上記URLに、その内容が記されています。

一番基本とされる値は24AWGで、この26AWGはそれより電線径は細いのです。
24AWG 直径0.51mm
26AWG 直径0.40mm
※本体温度20℃
何故、26AWGにするのでしょうか?
それはコストダウンのためです、中国では大量に製造するので、僅かな差でも
トータルではそこそこの金額となり、性能がギリギリ合格なら、とことん規格を
下げて製造します。
この性能ギリギリが実は問題です。

例えばこの26AWG、当然抵抗値は24AWGより大きくなります。
短距離ならともかく、長くなれば電圧降下、特にPoEでは致命的な問題
になる場合があります。

プラグ内部での接触も細いゆえに、精度が要求されますが、最近の中国工場
従業員の定着率の悪さを考えると、とても期待出来ません。

更に、当然プラグの構造も電線径に合わせねばならず、一般に市販されている
プラグでは加工がうまく出来ませんから、補修は困難となります。

こんなマイナス面があるのに、何故製造するのでしょうか?

それは仕入れする販売店におおきな問題があります。
パソコンでは利益が出にくいので、周辺機器やケーブルで粗利を確保しようと
恐ろしい程のコストダウンを要求します。

当然製造メーカー間での競争も激化し、その付けは製造工場である中国に
行き着くのです。

しかし、本当の「付け」は使用者にまわります。
通信の性能不安定は時として人命に関わることもあります。

安物買いの・・・・ まさにこれです。
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台湾からキレイナオネエサンが来社(写真有)

台湾からキレイナオネエサンが来...
25日の午後、台湾からお客さんがありました。
LAN関連の勉強が目的です。
PoEを中心にレッスンを受講していただきました。

その後、山荘で夕食。
撮影画像をみせていただいたら、LANの勉強会より、kumaの調理場面のほうが
多い・・・・
嗚呼
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PoEに関してのQ&Aその4

PoEに関してのQ&A
PoEでの電圧はDC50V前後です。
家庭用の電気の電圧はAC100Vで、理論的にはこの半分となります。
但し、交流(AC)と直流(DC)の差があります、更にACでは波高値(最大値)では
ないので、実質DCのほうが電圧は低くなります。
ただし、DC50Vというのは通常の家庭では使わない電圧であるため予想せぬ
トラブルがあるかもしれません、用心はすべきです。
実害として一番考えられるのは電解による腐食を予想します。
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ワオ!と言っているユーザー

PoEに関してのQ&Aその3

PoEに関してのQ&A
PoEの導入は比較的簡単です。
電源を送る側(PSE)には、HuBタイプとインジェクタータイプがあります。
1台のみ場合なら、後者がおすすめです。これにカメラ等のPDを接続すれば
OKです。
ただ、LANケーブルには注意が必要です、フラットケーブル等の芯線が細いタイプ
は問題が発生します。
従来の◯型、距離が15mを超えるならPoE専用ケーブルの使用をすすめます。
#ブログ

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