低抵抗測定器用治具の作成

結線はT-568B、通常は端子... 結線はT-568B、通常は端子板に向かって左から1-8であるが
認識しやすいように、左右の端子板の順列を統一した。
その内部、110ブロックが2個 その内部、110ブロックが2個
結線はT-568A 結線はT-568A
端子板にはハンダ付けで固定 端子板にはハンダ付けで固定
1/1000オームまで測定出来るテスターを導入し、最も測定率の高い
LANケーブル用の専用治具を作成しました。

これで、LANケーブルの8本の芯線が個々にmΩ単位で、4端子法で測定が
可能となります。

通常LANケーブルケーブルの線路抵抗値はここまでこだわりません、現に
現在、最も信頼されているFLUKE社のものでも(高額です、200万円程度)
オプションでしか装備されていません。

VEGAが個々まで拘る理由はいくつかありますが、第一にはPoEが今年には
100W伝送を実現する予定だからです。
AWG23が最低基準と言われており、単線路としては0.5Aの電流が流れます
抵抗値が2オームなら 05.X2X4(片側4線路)で4Wが熱損となります。
しかし、これは理想値で、実際には最長の全線路ではもっと増加します。
電線(芯線)の抵抗値は低くても、プラグ(最低2個)、ジャックとの
接触抵抗、一番心配されるのはプラグ加工点(現在はカシメでの接触)
での抵抗値で、これは経年変化や振動で増大します。
一旦、増大した場合、元に復帰する事は殆どありません。

信号伝送であれば大きな問題はありませんが、PoEでは熱損となり、
電圧降下の要因となります。加工点での発熱はピンなどの放熱効果で
発煙や焼損に至る事は稀だと思われますが、その分発見が遅れ、
原因不明の機能障害を発生する恐れがあります。

これを防止するには、抵抗値を徹底的に調べるしかありません。
単位はmΩであるため、4端子法しか測定方法は無く、これを精度を保持
して効率よく検査するには、このような仕掛けが必要です。

これにより加工時の問題を洗い出し、性能向上を目指します。

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PoEとTypeC

PoEとTypeCは全く別物であるが、基本構想のある部分が共通であり、
この構想は今後の伝送概念の基本となると思われる。

PoEは来年にはIEEE802.3btが発表され、100W近い電力伝送が可能と
なるUSB-TypeCも同じ電力伝送が可能な構造となっているが、
一番の相違点はケーブル長である。PoEも初期段階のIEEE802.3af
ではPDの消費電力が少なく(10W未満)、このケーブル長は大きな
問題にはならなかった。
ところがIEEE802.3atが追加され、PDの消費電力が大きくなると、
PSE-PDだけの問題ではなく、線路、つまりLANケーブルの導体抵抗値
が大きな問題となってきた。

特に20mを超える辺りから、導体抵抗値による電圧降下が問題と
なっている。この点TypeCではケーブル長は2m未満であるため
大きな問題にはなりにくい。

本題に入る。同じ基本構想と思われるのは、伝送機器(媒体)間で
伝送開始前に認証が行われ、伝送仕様が決定される事を指す。
PoEではPD側に認証用の抵抗とチップが装備され、これにより
非PoE機器は識別され、送電を行わないためPoE/非PoE機器の混在
環境でも機器の安全が保たれる。

USB3.1の規格では認証はケーブルに組み込まれたEmarkと呼ばれる
チップで行われる。認証行為は同じでも、それが伝送機器か媒体
の違いは実は色々な問題を抱えてくる。

PoEの場合、ケーブルは前述の如く線路抵抗だけが問題になるので
あって、非インテリジェントであるため、メーカー等による識別
は無い。ところがUSB(以後はTypeCを指す)ケーブル本体に識別
機能があるため、コストもさることながらケーブルにおける差異が
生ずる。まだ、事例を見ないが、使用するケーブルによっては
接続機器の破損の恐れや、十分な機能が発揮出来ない場合があると
思われる。

さらにTypeCでは両端が同じプラグのタイプも存在するので、
クライアントの混乱も予想される。
しかし一番の問題はFAKEが出回ることで、これが恐ろしい。
それでも、最近の薄型の機器にはRJ45ジャックは装備出来ない。無理
矢理半開きカバータイプ等も作られたが、脱着時のトラブルが相次ぎ
USB仕様となっている。

TypeCは電力供給が従来より優れた構造となっているため、今後は
急速に普及すると思われるが、問題はTypeC以前にも存在していた
ネットワーク参加がタブレット等では有線では出来ない事にある。
Chromebookを含むPCではこれは既に可能となっているが、Android
ではまだだ、可搬性から無線でとの設計思想であることは理解するが、
有線を排除する理由は無い。TypeCでの電力供給が大きくなれば
PoEのような伝送方式は可能であるからタブレット等でも充電と同時
にデータ通信を可能にすべきと考える。

最後に今後展開されるであろう製品について予想(希望)したい。
ノートPCのUSBはTypeCに置き換わると思われるが、充電もこれを
利用するためにPoEのPDとしての充電器が製作される事を期待する。
現行のPoEはIEEE802.3atが最大電力25(30)wであるが、来年初頭
公開されるIEEE802.3btでは100Wが可能となる。この規格ならば
USB3.1でのTypeCの最大電力供給が可能となり、デスク周りの
複数の機器の電源関係のケーブルが一気に整理出来る。大きな
技術の壁もないが、前述のケーブルの認証の精度が必要であること
を改めて記しておく。

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DC48V照明実験開始

DC48V照明実験開始
DC48V照明実験開始
DC48VはPoEの出力電圧です、実際のPoEではここから必要な電圧に変換
しますが、照明の場合にはダイレクトの給電でも問題がありません。
写真はDC12V用のLED部品を4個直列に接続してDC48Vを印加しています。

つまり照明等の給電にはPoEの出力電圧を変換回路を経由せずに給電し、
制御回路のみを変換回路を経由した信号でコントロールすれば良いのです。
これにより変換回路の通過電流は激減し、コストも故障も激減します。

この制御回路を入れれば、NETWORK上で操作が可能な照明器具となるのです。
これからエージング試験を開始します。LEDのエージングで意外に重要なのは
放熱です、意図的に熱伝導率の悪い、塩化ビニールやアクリルのような素材
に発光体を貼り付けて試験します。
LEDはまだ進化中で、発熱はもっと抑えられると思いますが・・・・・
#network #pc #poe #split

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PoEテスターの盲点その3

PoEテスターの盲点その3
PoEテスターの盲点その3
非標準のPoEの仕様の最終判定は、やはりアナログに頼るのが安全です。
それにはノーインテリジェンスな結線だけ測定治具を作成し、テスターで
判別します。
非標準の仕様を100%解明し、測定器を作成するのは事実上不可能であり
無駄な投資になる恐れが高いので、最後はこの方法となりました。

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PoEテスターの盲点その2

PoEテスターの盲点その2
12月26日に「PoEテスターの盲点」につづいての投稿です。

その後、色々調べると、日本では発売されていませんが、一応標準PoE以外
も測定可能はテスターの存在がわかりました。
しかし、これですべてのPoEの送電仕様の判別は難しそうです、やはり
最後はアナログ的な測定治具を製作する事になりそうです。

PoEはフール・プルーフに拘るあまり、厄介な手順の仕様となり、一部の
チップメーカーの独占を許す事になりました。これに賛同しないメーカーは
少なからず存在し、非標準のPoEが出回っています。

最近、PoEの関心が高まっており、現在使用中のPoEの仕様を知りたいとの
理由でPoEテスターの問い合わせが増えています。
しかし、そこには盲点が存在していたのです。

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大晦日はBloguruで一年を振り返る日

大晦日はBloguruで一年を...
Bloguruにはヒストリー機能があります(写真)、これで過去の投稿を
一ヶ月単位で見ることが出来るの非常に便利です。
この一年を日記を見るように振り返ることが簡単に出来ます。

去年も1月は台湾、PoEの試験装置を作成を開始したのは3月などと
チェックが出来、来年の計画の目安になります・・・・・

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PoEテスターの盲点

PoEテスターの盲点
PoEはLANケーブルで電力伝送する仕組みで極めて便利ですが、この仕組
には厳格な規格があり、これに準拠していない製品も現実には存在して
いるので注意が必要です。

PoEはPSE(送電側)とPD(受電側)とで構成され、これをLANケーブルで
1:1接続することで完結します。
このPSEとPD、それにLANケーブルも規格に準拠していれば、製造メーカー
はどこでもOKというのが条件です。
この規格はIEEE802.3af/at/btなどで公開されています。
※btは2018年の年初に実用公開

ところが、PoEと称するものの、実際にはこの規格に適合せず、PSE/PDは
自社製品のみで構成するタイプも少なからず出ています。
この製品は、他社と混在すると動作不良、もしくは機器の破損につながります。

問題はこれらを試験するテスターが存在しないことです。
写真のテスターは、あくまでも規格に準拠しているPSE等の試験が目的で
規格外製品の試験は出来ません。
特に子機(写真左)は、全く防御が施されておらず、これに規格外の
PoEのPSEからの出力を接続すると、最悪破損の恐れがあります。
※これは使用方法の誤りです

標準PoEは規格としてDC50V前後を送電するため、様々は安全装置が用意
されていますが、規格外PoEにはこの有無が確認できません、これは
テスターも検知が出来ないのです。

最近、この盲点に気が付き、新製品の作成をせねばと思っています。

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IEEE802.3btでのケーブル負荷試験

上側が試験機、下側が電源です。... 上側が試験機、下側が電源です。
電源部には電流が測定できる端子が設けてあります。
電圧は電源部中央にデジタル表示で、電流はmA単位
までテスターで読み取ります。
実際に通電した値、50.6Vで... 実際に通電した値、50.6Vで1.944A、力率100%なら98Wの
負荷となっています。
重要なのは、LANケーブルに流れる電流値で、これにより
発熱量が決まります、これを定格の2Aに維持して
通電させることが出来る機器です。
右の水平端子が電流計用、中央の... 右の水平端子が電流計用、中央の2個の端子は出力用で
左のSWでそれぞれの出力をON/OFF出来ます。
電源ユニットはL型金具で木台から10mm以上空間を空け
放熱を考慮してあります。
DC48V電源と負荷試験器を組み合わせ、即時に試験が可能な機器と
しました。
負荷は白熱電球、W数を替えることで負荷調整します。
100W+40Wで、DC50V印加して2Aとなる事がわかりました。

IEEE802.3btは2018年初に公開されるPoEの最新規格で、LANケーブルで
約100Wの電力伝送が可能となります。この試験機は従来から使われている
規格のケーブルがそれに耐えるか否かの試験を行うためのものです。
試験は最低でも数時間は行う必要があり、そのための工夫が施されています。
#network #pc #poe

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看板完成(近距離)

看板完成(近距離)
R155沿いで西側からの撮影です。
後は夜間照明、これはPoEでの給電を予定しています。

ワオ!と言っているユーザー

姿を現してきた802.3bt

姿を現してきた802.3bt
無負荷は「不可」 無負荷は「不可」
PoEの最新規格である802.3btが製品として姿を現してきました。
電力として100Wが供給可能となっています。

これはPoEとしての供給する電圧が50Vとして場合(実際は48-52V)、2Aの電流が
必要となります。

更にPDの従来製品との互換を考慮すると、当然PSEはA/Bの両方式の合体で
あることは容易に想像出来ます。
つまり、A/Bそれぞれで50Wを供給する事になりますが、それでも802.3atの2倍
の電力供給となります。

こうなると電力供給をするLANケーブルの放熱や電圧降下を真剣に検討しなければ
なりません。
特に従来のPoEテスターは無負荷での電圧測定のみであるため、正確な測定が
出来なくなり、その対応をせねばなりません。

VEGAでこの問題に以前から注目し、その対応を行っています。
#network #pc #poe

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