PoEの規格はIEEEで定められています。 現在、IEEE802.3af/at/btが公開されています。 ここで重要なのは「下位互換」と言われるルールで、PSE(給電)とPD(受電)の 関係はPSEが802.3btであれば、PDはaf/at/btのどれもが稼働することを指します。 無論、電力供給の問題があるのでafわかお かずまさVegaSystems #LAN_PRO
PoEはもともと通信線であったLANケーブルに、ほぼ無理矢理 電力伝送を行っているとの認識が必要ですが、この利便性に つられて本来は別途行うべき電力供給工事を、さして困難でも 高額でもないのに「省く」傾向があります。 これは、後々高い代償を伴うことを忘れてはなりません。 利便性は必ず脆弱性を伴います、PoEを過信してLANを拡張 すると、災害時、酷暑などで不安定な情報通信状態になります。 この不安定(常態化しない)なトラブルは実に根治が厄介で 業務に長期間の障害をもたらします。 通信障害は原因の切り分けが厄介な場合が多く、発生頻度が低いと 長期間に渡るケースも珍しくはありません、この手修復には原因は 簡単でも、突き止めるまでの時間費用が発生するので、思わぬ高額 になることもあります。 わかお かずまさVegaSystems #LAN_PRO
PoEで最も注意が必要なのは電力伝送に関する知識です。 信号伝送と電力伝送は、同じ銅線を使っても動作が全く異なる 部分があります。それは電力伝送はエネルギー伝送だからです。 信号伝送は電圧の波高値で「情報」を送りますが、電力伝送は 伝送時には切れ目なく一定の波高値でエネルギーを送らねばなりません。 エネルギーは質量であり、この質量は電力つまり、電圧と電流の積です。 信号伝送では質量は多くは要求されないので、伝送路(電線)は、 さほどの容積は必要としません、つまり細い電線でも一定以上あれば 沢山の信号を同時に送ることが出来ます。 これは100人でも、一人でも同じ電線径で伝送が可能です。 ところが電力伝送では一人と100人では百倍となります。 一人の使用料を1Wとすれば、100人なら100Wとなります。 電圧が50Vとすれば、一人なら0.02A(20mA)ですが100人なら 2Aとなります。 電流値の大小は伝送中の電圧降下(損失)に直結します。 電流を流すと、その伝送路(電線)の抵抗(線路抵抗)に比例 して発熱します、発熱は電力ロスとなるので、線路抵抗値は 極めて重要となります。 線路抵抗値は、電線径と反比例し(太い電線は抵抗が少ない)、 線路長(電線の長さ)に比例します。 LANケーブルでも、この法則が適用され、見た目はあまり変わらなくても 電線径の太い細い長い短いで、でロスは大きく変わります。 PoEでは使用する電線径が重要である理由はここにあります。 わかお かずまさVegaSystems #LAN_PRO
PoEでは電力伝送の送電方式が規定で定められており、 A方式、B方式があります。 A方式は、1-2、3-6を使って送電。 B方式は、4-5、7-8で送電します。 確固たるルールはありませんが、Switchは概ねA方式 インジェクターはB方式を採用しているようです。 極性ですが、A方式では1-2,3-6の極性が反対となるPSEが 存在します。B方式では4-5が「+」7-8が「-」のタイプしか 無い様です。 A方式もB方式でも、PD側は、これを問題とせずに受電出来る 構造であることが規格で定められています。極性も同様です。 これはブリッジダイオードを使って解決しています。 時々、このPSEはA方式かB方式かとの質問があります。 詳細を尋ねると、当該PDではB方式しか受電出来ない等、 PoE規格に逸脱している「仕様」が記載されている模様。 この場合は、IEEE802.3に準拠していないか、PoEの原理を 理解せず仕様を書いているかです。 9割以上が後者です。 PoEはフールプルーフが仕様の基本となっており、メーカに よる差異を吸収する形になっていますが、それが根本の部分で 理解されていないのが現状です。 わかお かずまさVegaSystems #LAN_PRO
PoEは同一LANケーブルで、信号伝送と電力伝送を同時に行います。 1000Base以上の伝送にはLANの心線4ペア8本をすべて使用して通信するので、 余剰の心線はなく、電力は同じ心線を使って伝送します。 心線は電線径が24AWG(電線径を示す基準値)でも、0.51mmしかなく、 長距離になると線路抵抗のため電圧がドロップします。 このため、1ペアを一本の線路とみなす工夫がされています。 この線路での電位差(電圧)で電力を送りますが、注意が必要なのは 線路間の電位差で、グランド(接地面)との電位差ではありません。 電力伝送用の線路に通信信号を乗せる事を重畳と呼び、TVの増幅器などで 使われている技術で、決して新技術ではありません。 ただ、LANケーブルはストレートばかりではなく、クロスなども存在するので 想定されるケーブル等の対応は規格で定められています。 もう一点重要なのは、電力伝送はいきなり行われるのではなく、PSEが接続先を PDとして認識し、手順を経て送電開始となるので、PSEの接続先が非PDの機器や 測定器であっても送電による機器破損は発生しません。 しかし、PoEには「亜種」やIEEE802.3に準じていない機器も存在しているいるので PoEのシステム構築は、この部分の確認が絶対に必要となります。 特にPSEまたはPDのどちらかが故障で交換する場合には、厳密に規格の確認が 必要となります。 わかお かずまさVegaSystems #LAN_PRO
PoEはPowerOverEthernetの略で、メタルLANケーブルで伝送信号に加え、 電力も送る仕組みです。ぴー・おー・いー と読みます PoEと「o」のみが小文字の表記となっています、以前はP.o.Eとの表示もありました。 世界規格IEEE(あい・とりぷる・いー)で制定されており、現在は IEEE802.3af/at/btが定められ、最近はTypeとClassに更に細分化されています。 PoEはメーカが異なっても動作するように仕様が定められていますが、最近は 亜種と思われる規格も出現しており注意が必要です。 電力伝送にはDC(直流)が用いられ、DC48-57Vが動作電圧となっていますが、 上記のようにメーカでの囲い込みが現実には存在しています。 特に囲い込みがお家芸のCisco社を用いる場合は要注意です。 PoEは電源を送る側をPSE、受電側をPDと呼びます。 PSEはHUBやLANケーブルの途中から電源を送るインジェクターなどが 該当します。 PDはカメラや無線LANのアクセスポイントなど。 PoE機能を持ちケーブル延長を可能とするエクステンダー はPD/PSEと呼ぶことがあります。 わかお かずまさVegaSystems #LAN_PRO
今日の日の出頃は水平線に雲があり、太陽が直視出来ました。 カメラはRX10M3 600mm 太陽の右の山は猿投山です。 昨日はTeamsの勉強会、Cannelでの新規投稿制限や、OneNoteの共有の実験を行いました。 Teamsは個人でのトレーニングは実質無理で、複数メンバーでの実験が重要です。 メンバーでの行動は比較的簡単ですが、管理者には様々な経験と知識が必要です。 これはZoomとは比較になりません。 今日は来月から始まる工事の部材チェックと最終の費用積算、東京でのVPNの最終 納期確認、午後からはPoEに関しての来社など。 新製品の開発の打ち合わせも待っています。 これらは大半はTeamsで処理をしています。 わかお かずまさVegaSystems #LAN_PRO #Bloguru #kuma_ichinomiya #VegaSystems_Japan #Ichinomiya_midori #photography_Ichinomiya #Video_ichinomiya #AVIUTL #OBS_Studio #AtemMiniPro #Zoom #Teams #Web会議 #RX_M3 #sunrise_ichinomiya #Sunset_ichinomiya #日の出_一宮 #夜明け_一宮
私は長年Bloguruを利用しています。 沢山の大きな写真が投稿できる、動画もOK、そして 最も重要な部分は検索結果がURLで保持出来ることです。 以下は、「PoE」がKeywordのURLです。 https://jp.bloguru.com/kuma/query/?search=PoE&go= そんなのハッシュタグがあれば! そうでしょうか? 自分ならともかく、告知したい相手に、 ハッシュタグで探してくれ! は通用するのでしょうか? EmailでURLを1行、これなら見てくれる可能性は大きくなります。 上記URLは私が長年投稿したPoEに関する全記事です。 これを見れば、この会社はこんなに長く、この機能だけを追い求めて 研究してきたのかと、理解いただけるのです。 年月の積み上げは簡単に真似は出来ません、蓄積したノウハウは資産です。 でも、それを先様に伝えるのは実は大変です。 Bloguruはそれを、いともたやすくやってくれます・・・・・・ わかお かずまさVegaSystems #LAN_PRO #Bloguru #kuma_ichinomiya #VegaSystems_Japan
802.3btの検証用の最大出力をどうにか引き出す事が出来ました。 負荷装置に使う電球のW数を調整し、最大出力での点灯を可能としました。 電球の負荷はインラッシュが大きく、この点で苦労しますが、自然放熱による 熱平衡が取りやすく、長時間安定しての負荷となります。 これでPSEの出力が検証用基盤の規格最大まで対応している事が検証で きたので、様々なPDを接続しての試験が可能となります。 現在のPoEの最大出力は25Wが限界です、これを100W近くまでアップ 出来る規格が802.3btなのです。 正しくは IEEE802.3bt(あいとりぷるいー)と呼称しますが、通常 は802.3XXで呼びます。 様々な用途が考えられています、今後発展するであろうLocal5Gのアクセス ポイントも802.3btでの展開になると思われます。
移動可能な電源での負荷試験に一応の目処がついたので、今度は 安定化直流電源装置を使い、電圧を安定させての負荷試験です。 12V出力での負荷(車両用電球)で、電源装置は74Wの負荷だと表示 しています。 これが限界でしょうね、DC-DC変換器の表面温度は80℃近くにまで 上昇しましたが、この状況で熱平衡は取れているようです。 ※ただし開放状態