12月
3日,
2015年
LANケーブルはどれも同じ?(2)
まずは、表記における違いです。
これは良心的な例ですが、中にはこの表記を偽っている製品もあるので要注意です。
写真の赤丸の部分に26の数値があります。
26AWGとプリントされていますが、これは電線径を示す値です。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B1%B3%E5%9B%BD%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%A4%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%82%B8%E8%A6%8F%E6%A0%BC
上記URLに、その内容が記されています。
一番基本とされる値は24AWGで、この26AWGはそれより電線径は細いのです。
24AWG 直径0.51mm
26AWG 直径0.40mm
※本体温度20℃
何故、26AWGにするのでしょうか?
それはコストダウンのためです、中国では大量に製造するので、僅かな差でも
トータルではそこそこの金額となり、性能がギリギリ合格なら、とことん規格を
下げて製造します。
この性能ギリギリが実は問題です。
例えばこの26AWG、当然抵抗値は24AWGより大きくなります。
短距離ならともかく、長くなれば電圧降下、特にPoEでは致命的な問題
になる場合があります。
プラグ内部での接触も細いゆえに、精度が要求されますが、最近の中国工場
従業員の定着率の悪さを考えると、とても期待出来ません。
更に、当然プラグの構造も電線径に合わせねばならず、一般に市販されている
プラグでは加工がうまく出来ませんから、補修は困難となります。
こんなマイナス面があるのに、何故製造するのでしょうか?
それは仕入れする販売店におおきな問題があります。
パソコンでは利益が出にくいので、周辺機器やケーブルで粗利を確保しようと
恐ろしい程のコストダウンを要求します。
当然製造メーカー間での競争も激化し、その付けは製造工場である中国に
行き着くのです。
しかし、本当の「付け」は使用者にまわります。
通信の性能不安定は時として人命に関わることもあります。
安物買いの・・・・ まさにこれです。