バークレーの見抜き通りの一つ、Shattuck通りの昼下がり。
バークレーは、UCLA大学があることで有名です。
もう一つ有名なのは、この町がヒッピーの聖地であること。
70年代のベトナム反戦運動とヒッピーライフスタイルがこの町で融合し、
一台ブームを引き起こしました。
今でこそヒッピーと言われるホームレスは、ほかの町と比べて特別に多いと感じません。
それでも、名残を家々の様子や町並みに感じることがあります。
たとえば、写真に見られるランチ風景。
中央分離帯にある僅かな緑の芝生に腰を下ろして、
堂々と食事しているのは学生だけではありません。
隣のオークランドにも、カリフォルニアのどこにもこういうのは見覚えがありません。
これも由緒ある?ヒッピー文化の名残でしょうか?
このビルの27階にポートランドの総領事館が置かれています。
今週月曜から金曜までの5日間が、選挙の投票日です。
参議院選挙のための投票へ行って来ました。
神奈川選挙区からの議員選出選挙と、
比例代表制政党選出選挙の二つでした。
海外居住者がこうして国政選挙に参加できるようになってから、十数年が経ちます。
私は現在オレゴン州ポートランドにいるため、
いつものようにシアトル総領事館での投票ができないと危ぶんだのですが、
ポートランドでも投票ができる事が分かりました。
いや、海外居住者で選挙人登録カードとIDとの2点があれば、
世界のどの総領事館でも投票が行えるのを初めて知りました。
ポートランドのダウンタウン、
ある銀行のビルディングの27階に総領事館は位置しています。
投票方法ですが、
日本と違い、投票用紙をただ箱へ投函するのではないのです。
記入した投票用紙は2枚、それぞれの専用封筒に2重にして納められます。
外側の封書には「立会人」の証明を記す欄が設けられています。
領事館側と選挙人側が正しく投票事務を踏襲しているかを見定めている
「立会人」がその部屋の中で座を占め、始終監視を続けています。
その人のサインがあってはじめて投票が有効となる仕組み。
無事にその方のサインをいただいて、投票を完了。
あとは、その投票用紙が日本へ運ばれて後、各選挙管理事務所へ郵送されてから開封されることとなっています。
そういうわけで、日本国民としての主権を行使できて、
少々誇らしく感じた午後の一時でした。
ベルビューにあるJubilee Reach Center・正門
Jubilee Reach Center へ行ってきました。
http://www.jubileereach.org/
ここはコミュニティの再生、保護、発展のために尽くしている非営利団体です。
特に人に対するケアが充実していて、ここまでやるの? といった驚くほどのレベルです。
たとえば子供のためには、共働きの両親のための預け保育、学校前や後の児童ケア、宿題の手伝い等。
移民のための英語やPCの教室、職業訓練、ホームレスのための援助や災害被害や失業中の家庭のための家具などの配給などなど。
近く日本人のための図書館もこの敷地に建設される話もあるようです。
これらほとんどの働きは、地域のボランティアが支えています。
Jubileeとは、旧約聖書にある「ヨベルの年」の教えです。
イスラエルでは50年毎に巡って来たこの年に、全ての負債が帳消しとなり、没落して奴隷となった人も解放されて我が家に帰れました。
その開放を告げる合図のために、ラッパを長く吹き鳴らしました。
イスラエルの国中にそのラッパの音が鳴り渡ると、経済破綻者も、債権者もともにリセットされたのです。
それは、彼らに土地の真の所有者、富の真の供給者は誰かを教えるものでした。
どれだけ人が富を所有していたとしても、いや違う、それは富を管理しているだけで所有はしていない。
真の所有者なる神に返すときなのです。
単に貧者救済や偏った富を是正する公平化制度ではありません。
もしそれが人為的になされたのなら共産主義というもので、有産階級が黙っているわけありません。
これは命の創造者にて保持者、富の供給者にて所有者なる唯一の神に対する信仰から実現された行為です。
たとい不幸にも、身を投げるほどの経済的破局に陥ったとしても、その人の価値がそれにより計られるわけではない。
貧しい人も、富める人も、等しく神の前に愛されている神の子供だと聖書は教えます。
その聖書の教えを実践する一つがヨベルの開放だと言うわけです。
イスラエルではかつて50年毎に、この聖書の基本概念を教える大胆な経済政策が採用されていました。
現在のヨベル、神の計り知れない恵みをこの団体は地域に伝え続けています。
以下は旧約聖書にあるヨベルの年の教えの箇所です。
「8 あなたは、安息の年を七たび、つまり、七年の七倍を数える。安息の年の七たびは四十九年である。
9 あなたはその第七月の十日に角笛を鳴り響かせなければならない。贖罪の日に、あなたがたの全土に角笛を鳴り響かせなければならない。
10 あなたがたは第五十年目を聖別し、国中のすべての住民に解放を宣言する。これはあなたがたのヨベルの年である。あなたがたはそれぞれ自分の所有地に帰り、それぞれ自分の家族のもとに帰らなければならない。
11 この第五十年目は、あなたがたのヨベルの年である。種を蒔いてはならないし、落ち穂から生えたものを刈り入れてもならない。また手入れをしなかったぶどうの木の実を集めてはならない。
12 これはヨベルの年であって、あなたがたには聖である。あなたがたは畑の収穫物を食べなければならない。
13 このヨベルの年には、あなたがたは、それぞれ自分の所有地に帰らなければならない。
14 もし、あなたがたが、隣人に土地を売るとか、隣人から買うとかするときは、互いに害を与えないようにしなさい。
15 ヨベルの後の年数にしたがって、あなたの隣人から買い、収穫年数にしたがって、相手もあなたに売らなければならない。
16 年数が多ければ、それに応じて、あなたはその買い値を増し、年数が少なければ、それに応じて、その買い値を減らさなければならない。彼があなたに売るのは収穫の回数だからである。
17 あなたがたは互いに害を与えてはならない。あなたの神を恐れなさい。わたしはあなたがたの神、主である。 (レビ記 25:8-17)
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Yamagata レストランにて
写真奥のカウンター裏にはオヤジさんはじめ3人のシェフが腕を振るいます
(昨日からの続き)
ジョージ・ワシントンがニューヨーク防衛のために
築いた砦から作られた街、Fort Lee。
米国独立宣言あるような気高いスピリットを持たれて
活躍しておられる現地在中の日本人を紹介します。
最初は錦織先生。
先生は、その町から車で15分ほどの所にお住まいで、
ニュージャージー日本語教会牧師であられます。
錦織先生とはじめてお会いしたのはお互いが高校生の時でした。
伊豆の大島でのクリスチャン・キャンプで同室となって以来、
昨年ここで30年ぶりの再開となりました。
ご長男が今年、大学を卒業されます。
数ヶ月前のハリケーン・サンディの猛威に、
断水等の相当困難な生活を余儀無くされました。
その日は私とのランチ後、
マンハッタン島での教会員のための
聖書会を指導に行かれるとのこと。
東海岸一帯の日本人教会と現地米国人教会の
協力体制を構想しておられました。
次はYamagata日本食レストラン、オーナーシェフのオヤジさま(⌒▽⌒)
お名前は失念してしまったのですが、
その愛称がピッタリの貫禄と優しさとを兼ね備えた
山形県酒田市出身の板前さんです。
一見すると、「ヤ」の付く自由業に間違えられそうなほど
濃い眉毛と口元の髭がドスを効かしているのですが(^_^)
その目だけは微笑んでいるように見えます。
イエス様の恵みによるものでしょう。
ハスキーな声も独特です。
韓国人の奥様はウエイトレスとして
瞬時も油断のない機敏な動き。
ご夫妻は、
日本語に堪能な韓国人牧師がおられる教会へ通っておられます。
このレストランを
錦織先生との会食会場としていたのですが、
超満員でお店にはいる隙間なし(涙)
そこで夕食のためにに再上洛。
オーダーした料理の素材、味付け、盛り付け、どれも申し分なし。
行列が出来る理由を納得。
地元日本人、韓国人たちの接待や極楽経験のためには欠かせないレストラン。
「上洛」の文字がふさわしく感じました。
おしぼりや注文していない漬け物の小皿が出てきたり、
至れり尽くせりの日本的なサービス。
最後の方は、カツコさんと言われる方。
この方の個人経営しているお店には、
東北大震災の現状を訴えるパネルや寄付金の受付が置かれてあります。
ご自身でも帰国のたびに被災地に寄って
救援活動をされておられます。
サンディではハドソン川が決壊して
ミツワマーケットのある川沿いの低地は水没し
数十台の車が廃車となったそうです。
それにも勝る惨状の東北津波災害。
テキパキと早口ながら情熱を持って語られる復興協力の姿勢に
頼もしいものを感じました。
すでにあれから2年が経ちましたが
私たちは忘れていません。
たとい日本から遠く離れていても
忘れていません。
私たちは同じ日本人です。
一つです。
日本と韓国に違いがあっても、一つです。
国際結婚されているオーナーご夫妻がその模範を示されました。
そして世界も一つです。
国際航空路線が世界中に張り巡らされているからではありません。
私たちは神の家族だからです。
私たちすべては神によって創られ、神によって活かされています。
そして宇宙船地球号の上で共存しています。
「26 神は、ひとりの人からすべての国の人々を造り出して、地の全面に住まわせ、それぞれに決められた時代と、その住まいの境界とをお定めになりました。
27 これは、神を求めさせるためであって、もし探り求めることでもあるなら、神を見いだすこともあるのです。確かに、神は、私たちひとりひとりから遠く離れてはおられません。
28 私たちは、神の中に生き、動き、また存在しているのです。あなたがたのある詩人たちも、『私たちもまたその子孫である』と言ったとおりです。
29 そのように私たちは神の子孫ですから、神を、人間の技術や工夫で造った金や銀や石などの像と同じものと考えてはいけません。」
(使徒の働き 17:26-29)
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Fort Leeの公園に立つ、独立戦争を記念するモニュメント
本日はFort Leeへ行ってきました。
ニューヨーク、マンハッタン島の北端から
ハドソン川を渡った対岸にある、ニュージャージーの町。
そこの公園に大砲のモニュメントや
Fortとある地名などからも
戦争と関わりがありそうと思い調べて見ました。
アメリカ独立戦争時にニューヨークを守るため
ジョージワシントンと後任のチャールズ・リー将軍が
砦(Fort)を築いたところから名前付けられたのが分かりました。
詳しくは、http://nihon.at.webry.info/200808/article_8.html
1776年7月4日にイギリスからの独立宣言
直後の12日に、イギリスの軍艦2隻がハドソン川を通過。
それで、ニューヨーク防衛のために作られたのが
Fort Leeの始まりでした。
その後、ニューヨークはイギリスに占領せられ、
対岸の最後の砦、マンハッタン側のフォート・ワシントンが陥落して
大陸旗の旗が降ろされるのをジョージワシントンは目撃しているらしいです。
以後はこのFort Leeを捨てて、南方へと退却を始めます。
現在の米国の実力からは想像し難いのですが、
その揺籃期は実に危ういものだったのです。
装備も組織力も本国イギリスと比べたら相当見劣りしてました。
それでもあえて立ち上がった13植民地連合。
自由を守るため、独立を勝ち抜くため、、、
国の創立期からこの国の人達が学んだ価値観。
議論百出するも、どうして銃の所有を個人に認めているのか
という理由も読めてくるような気がします。
自らの独立や尊厳は他者が与えてくれるものでない。
道端に落ちているものでもない、
自らの手で守り抜くものである。
時に血を流すこととなっても、、、
日米安保体制でもし両国が逆の立ち場だったら?
米国は他者に頼る生き方に我慢ならないはずです。
そんな独立期のすがすがしい気概を持たれた多くの人たちに
その場所でお会いできました。
長くなりましたので、その話は明日に続けます。
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シアトル市内のスタバにてこれを書いています。
いや正確には、「しゃべっています」
なぜなら iPadには siri があって、
話し言葉を認識して文字変換してくれるからです。
機械に向かって独り言のよう日本語をつぶやいている私を見て、
周囲の人たちはどう思っているのでしょう?
i Phone 購入時には英語と他の数個の欧州語しかなかったその機能が、
やがて日本語も利用できるようになり嬉しいです。
アップル創設者のSteve Jobsがなくなった直後、
同製品を買い集めるようになりました。
その頃の同社の株はうなぎ登り。
現在では下がっているようですが。。
ところで、スタバといえば日本には既に千に近い数の店舗が営業してます。
今朝のニュースではベトナムにスタバ第一号店が開業したと報じていました。
かつてフランスの植民地だったベトナムには
アジアには珍しく、コーヒー文化が出来上がっているのだそうです。
そこでスタバではフランス流に似せるため、
通常の2倍の濃度のコーヒーとして売り出したそうな。
無敵を誇った企業も、国も、個人も
やがてピークを過ぎれば下降して行きます。
その下降トレンドにあって生き延びるには、
新しい時代環境や異なる文化土壌にも
マッチできる自己への変革が出来るかどうか。
さらに、
変えてはならない企業理念と、
変えて行かねばならない戦略・戦術は何かを
見極めることでしょうか?
そんなことを考えていたら、
ニーバーの「平和の祈り」を思い出しました。
英語(英語原文)
O GOD, GIVE US
SERENITY TO ACCEPT WHAT CANNOT BE CHANGED,
COURAGE TO CHANGE WHAT SHOULD BE CHANGED,
AND WISDOM TO DISTINGUISH THE ONE FROM
THE OTHER
日本語訳
神よ 変えることのできるものについて、
それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。
変えることのできないものについては、
それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ。
そして、
変えることのできるものと、変えることのできないものとを、
識別する知恵を与えたまえ。
安倍晋三首相の経済財政政策・アベノミクスについて様々な論評に触れる機会が多いのですが、その外交政策については分からないところが多いです。
このたび、プラハに本拠を置く国際NPO団体「プロジェクトシンジケート」のウェブサイトに、昨年の12月27日付けで安倍晋三首相の英語論文が掲載されました。
しかし日本国内のメディアはこの論文に沈黙しています。日本の総理大臣が英語で世界に訴えた論文を、当の日本メディアが一切取り上げようとしないのもおかしな話です。
そもそも安倍総理が英語で論文を発表していたということ自体、初耳です。
これは北野氏のメルマガに掲載されていたのを見つけたものです。
中国との間で偶発的な戦闘の危機が警戒されています。
そんな時、一国の代表がどういう外交政策を近隣諸国に展開しようとしているのか、まず日本国内に明瞭に語るのが先決でしょう。
個人的にはこの安部さんの日本の置かれている状況認識、そして外交の基本戦略に賛同しています。
英語本文はこちらです。
http://www.project-syndicate.org/commentary/a-strategic-alliance-for-japan-and-india-by-shinzo-abe
日本語訳はあるブログ運営者によるものです。
以下掲載します。
「アジアの民主主義セキュリティダイアモンド」
2007年の夏、日本の首相としてインド国会のセントラルホールで演説した際、私は「二つの海の交わり」 ─1655年にムガル帝国の皇子ダーラー・シコーが著わした本の題名から引用したフレーズ─ について話し、居並ぶ議員の賛同と拍手喝采を得た。
あれから5年を経て、私は自分の発言が正しかったことをますます強く確信するようになった。
太平洋における平和、安定、航海の自由は、インド洋における平和、安定、航海の自由と切り離すことは出来ない。
発展の影響は両者をかつてなく結びつけた。
アジアにおける最も古い海洋民主国家たる日本は、両地域の共通利益を維持する上でより大きな役割を果たすべきである。
にもかかわらず、ますます、南シナ海は「北京の湖」となっていくかのように見える。
アナリストたちが、オホーツク海がソ連の内海となったと同じく南シナ海も中国の内海となるだろうと言うように。
南シナ海は、核弾頭搭載ミサイルを発射可能な中国海軍の原潜が基地とするに十分な深さがあり、間もなく中国海軍の新型空母がよく見かけられるようになるだろう。
中国の隣国を恐れさせるに十分である。
これこそ中国政府が東シナ海の尖閣諸島周辺で毎日繰り返す演習に、日本が屈してはならない理由である。
軽武装の法執行艦ばかりか、中国海軍の艦艇も日本の領海および接続水域に進入してきた。
だが、このような“穏やかな”接触に騙されるものはいない。
これらの船のプレゼンスを日常的に示すことで、中国は尖閣
周辺の海に対する領有権を既成事実化しようとしているのだ。
もし日本が屈すれば、南シナ海はさらに要塞化されるであろう。日本や韓国のような貿易国家にとって必要不可欠な航行の自由は深刻な妨害を受けるであろう。
両シナ海は国際海域であるにもかかわらず日米両国の海軍力がこの地域に入ることは難しくなる。
このような事態が生じることを懸念し、太平洋とインド洋をまたぐ航行の自由の守護者として、日印両政府が共により大きな責任を負う必要を、私はインドで述べたのあった。
私は中国の海軍力と領域拡大が2007年と同様のペースで進むであろうと予測したが、それは間違いであったことも告白しなければならない。
東シナ海および南シナ海で継続中の紛争は、国家の戦略的地平を拡大することを以て日本外交の戦略的優先課題としなければならないことを意味する。
日本は成熟した海洋民主国家であり、その親密なパートナーもこの事実を反映すべきである。
私が描く戦略は、オーストラリア、インド、日本、米国ハワイによって、インド洋地域から西太平洋に広がる海洋権益を保護するダイアモンドを形成することにある。
対抗勢力の民主党は、私が2007年に敷いた方針を継続した点で評価に値する。
つまり、彼らはオーストラリアやインドとの絆を強化する種を蒔いたのであった。
(世界貿易量の40%が通過する)マラッカ海峡の西端にアンダマン・ニコバル諸島を擁し、東アジアでも多くの人口を抱えるインドはより重点を置くに値する。
日本はインドとの定期的な二国間軍事対話に従事しており、アメリカを含めた公式な三者協議にも着手した。
製造業に必要不可欠なレアアースの供給を中国が外交
的な武器として使うことを選んで以後、インド政府は日本との間にレアアース供給の合意を結ぶ上で精通した手腕を示した。
私はアジアのセキュリティを強化するため、イギリスやフランスにもまた舞台にカムバックするよう招待したい。
海洋民主国家たる日本の世界における役割は、英仏の新たなプレゼンスとともにあることが賢明である。
英国は今でもマレーシア、シンガポール、オーストラリア、ニュージーランドとの五カ国防衛取極めに価値を見いだしている。
私は日本をこのグループに参加させ、毎年そのメンバーと会談し、小規模な軍事演習にも加わらせたい。
タヒチのフランス太平洋海軍は極めて少ない予算で動いているが、いずれ重要性を大いに増してくるであろう。
とはいえ、日本にとって米国との同盟再構築以上に重要なことはない。
米国のアジア太平洋地域における戦略的再編期にあっても、日本が米国を必要とするのと同じぐらいに、米国もまた日本を必要としているのである。
2011年に発生した日本の地震、津波、原子力災害後、ただちに行なわれた米軍の類例を見ないほど巨大な平時の人道支援作戦は、60年かけて成長した日米同盟が本物であることの力強い証拠である。
私は、個人的には、日本と最大の隣国たる中国の関係が多くの日本国民の幸福にとって必要不可欠だと認めている。
しかし、日中関係を向上させるなら、日本はまず太平洋の反対側に停泊しなければならない。
というのは、要するに、日本外交は民主主義、法の支配、人権尊重に根ざしていなければならないからである。
これらの普遍的な価値は戦後の日本外交を導いてきた。
2013年も、その後も、アジア太平洋地域における将来の繁栄もまた、それらの価値の上にあるべきだと私は確信している。 >
{安部さんの論文は以上ここまで}
この論文に対して北野さんという国際政治に精通しておられる方が以下の論評を書いています。
「広く広めてください」と薦められていますので、ここに掲載しました。
{以下が北野氏の論評}
▼日本の「世界観」を示す
安倍さんは、論文の中で、
「日本は民主主義国家である!」
ことを何度も何度も強調しました。
<アジアにおける最も古い【●海洋民主国家】たる日本は、両地
域の共通利益を維持する上でより大きな役割を果たすべきである。>
<このような事態が生じることを懸念し、太平洋とインド洋をまたぐ
航行の【●自由の守護者】として、日印両政府が共により大きな責
任を負う必要を、私はインドで述べたのであった。>
<日本は【●成熟した海洋民主国家】であり、その親密なパートナ
ーもこの事実を反映すべきである。>
<●海洋民主国家たる日本の世界における役割は、英仏の新た
なプレゼンスとともにあることが賢明である。>
<要するに、日本外交は【●民主主義、法の支配、人権尊重】に
根ざしていなければならないからである。
これらの【●普遍的な価値は戦後の日本外交を導いてきた】。
2013年も、その後も、アジア太平洋地域における将来の繁栄も
また、【●それらの価値の上にあるべき】だと私は確信している。 >
これはなんでしょうか?
総理ご本人がこう語ることで、中国のプロパガンダを明確に否定しているのです。
中国のプロパガンダってなんだ?
皆さんご存知ですね?
・「日本は右傾化している!」
・「日本は軍国主義化している!」
・「その証拠に、日本は韓国やロシアの領土を狙い、中国固有の領土である尖閣、沖縄を不法に支配しつづけている
・だから、世界は一つになって、(軍国主義国家)日本をこらしめなければならない
・中国は、【アメリカ】、ロシア、韓国に
【反日統一戦線】
の構築を提案する!
中国と韓国が、セッセと反日プロパガンダをしているので、世界のメ
ディアでも、
「安倍 = ナショナリスト」という類の記事が出てきている。
一方安倍さんは、日本の世界観は、
・成熟した海洋民主国家
・自由の守護者
・民主主義、法の支配、人権尊重など普遍的価値を重んじる国
であり、これからも、
・普遍的価値に基づいて行動していくと全世界に宣言したのです。
繰り返します。
中国は、「日本の世界観は、昔と変わらず『軍国主義』だ!」とプロパガンダする。
安倍さんは、「いや日本は、成熟した民主主義国です!」と反論した。
なによりも総理ご自身が宣言されたことが、大きいです。
▼中国は「世界の脅威である」ことを示す
次に、安倍さんは、「中国は日本だけの脅威ではない。
全世界の脅威なのだ!」
<ますます、南シナ海は「北京の湖」となっていくかのように見える。>
<南シナ海は、核弾頭搭載ミサイルを発射可能な中国海軍の原潜が基地とするに十分な深さがあり、間もなく中国海軍の新型空母がよく見かけられるようになるだろう。中国の隣国を恐れさせるに十分である。 >
<これこそ中国政府が東シナ海の尖閣諸島周辺で毎日繰り返す演習に、日本が屈してはならない理由である。>
<もし日本が屈すれば、南シナ海はさらに要塞化されるであろう。
日本や韓国のような貿易国家にとって必要不可欠な航行の自由は深刻な妨害を受けるであろう。
両シナ海は国際海域であるにもかかわらず日米両国の海軍力がこの地域に入ることは難しくなる。 >
<製造業に必要不可欠なレアアースの供給を中国が外交的な武器として使うことを選んで以後、インド政府は日本との間にレアアース供給の合意を結ぶ上で精通した手腕を示した。 >
これはいったいなんでしょうか?
はっきりいえば、「尖閣問題」なんて、日本人と中国人しか興味ありません。
このことは、日本も中国も知っている。
だから、中国は「日本が再び軍国主義化しているのは世界的問題だ!」とし、
二国間の領土問題を、「世界問題」「歴史問題」に転化しようと
しているのです。
一方の安倍さんもしたたかで、実例をあげながら、
「中国は、日本とは違い、非民主主義、人権無視の独裁国家であり、世界の問題なのだ!」
としている。
そして、安倍さんの主張は、まったく正当なのです。
▼そして、世界を味方につける
もし、日本が中国の主張するように、「軍国主義化している」としましょう。
そうなると、日本は、アメリカ、欧州、中国、ロシア、韓国などを敵にまわし、再び「敗戦」ということになるでしょう。
ところが、全世界が「日本は成熟した民主主義国家」
「中国は非民主主義の一党独裁国家」
と考えていればどうなります?
さっきと同じメンツの中で、アメリカ、欧州、韓国は日本の味方になります。
そう、安倍さんは
1、日本は「軍国主義国」ではなく「成熟した民主主義国である」と宣言
2、中国は、全世界の脅威である!と宣言
その上で、
3、「日本と同じ世界観、価値観を共有する皆さん、一つになって、中国の脅威にたちむかいましょう!」と呼びかけている。
安倍さんは、戦略を一文で、こう書かれています。
<私が描く戦略は、オーストラリア、インド、日本、米国ハワイによって、インド洋地域から西太平洋に広がる海洋権益を保護するダイアモンドを形成することにある。 >
ここでは、
アメリカ
オーストラリア
インド
に言及されています。
特に、アメリカ、インドについては個別に長く言及し、重要度をアピールしています。
これは、とても正しい。
日本最大のパートナーは現在アメリカ。
しかし、この国は長期衰退トレンド。
だから日本は将来、世界最大の民主主義国家インドとの連携をますます強めていく必要が出てくるでしょう。
民主主義の国 日本、アメリカ、インド、オーストラリアで独裁国家中国を封じ込める。
(そして、尖閣、沖縄を守る)
すばらしいビジョンです。
さらに、安倍さんは、イギリスとフランスが「中国包囲網」に加わるよう要請しています。
さらに、マレーシア、ニュージーランド、シンガポール。
もう一度繰り返します。
安倍さんのこの論文は、
1、日本は、(中国の主張する軍国主義国ではなく)
成熟した民主主義国家である!
2、中国は、「世界の脅威」である!
3、だから、日本は、欧米印豪東南アジアと一つになり、この脅威に対抗していかなければならない!
ことを明確に示しました。
皆さんはどんな感想をもたれましたか?
私は、正直「とても誇らしい!」と思いました。
全世界に日本が大切にする「世界観」を提示し、「脅威」を明らかにし、
脅威に対抗するための「戦略」まで示した。
日本の総理大臣で、ここまで明確に進むべき道を示した人がいた
でしょうか?
オークランド市から返答がありました。
先日カリフォルニアのオークランドで駐車違反チケットをもらったことを書きました。
有効時間内にもかかわらずです。
とりあえず反則金58ドルをお支払いし、証拠となる時間の明記された領収書をコピーして先方に送ったのです。
本日またしても不可解な手紙を先方からもらってしまいました。
書簡による公聴会の機会を与えるので、証拠資料とともに返信してくれと言うのです。
ただし、本書類の日付から5日以内に届けないと、どんな出張も無効となるということが何度も繰り返されています。
その記された日付が今月の11日。先方が郵便スタンプした日付は14日となっていて、私の家に届いたか18日です。
このときで既に7日が過ぎています(^∇^)
この経緯を説明した返書を送付しますが、さて次はどんなことを言ってくるのか楽しみです。
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