いよいよ地蔵岳を去る時が来た。
砂の大地に別れを告げて、
「御座石温泉」に向かっての下りだ。
下る途中で70歳くらいのご老人とちょっと会話を交わす。
そのご老人が言った一言が今も耳に残っている。
「蟻地獄のような登りなんですよ・・・」
真っ白い砂に覆われた急な坂を上っていると、
そんな気分にもなるんだろうなと、
妙に納得・・・。
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山から帰ってきて最初のジョギング。
足に疲れが残っているのかと思ったが、
それ全くなかった。
コースは急坂を除いたいつもの距離。
風がすでに涼しくなっていて、
体が楽だった・・・。
走るスピードも落ちることなくevenpace。
時間:15分30秒
これまでで一番いいtime。
呼吸がまだまだだ・・・。
これは時間がかかりそう・・・。
「地蔵岳」到着。
やはりその姿は想像以上に巨大だった。
自然の作り出した不思議な岩に、
なんとも驚きだ・・・!!
どういう状況で積み上がっていったのだろうか・・・。
反対側の「北岳」から見てもこの「オベリスク」はよく目立つ。
そしてとくに強調したいのは巨大な大きさだ。
そしてその裾に広がる真っ白い砂の通称「賽ノ河原」
この砂はどこから来たのだろうか・・・。
真っ白でサラサラな砂のなんとも不思議な空間だ。
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「観音岳」を過ぎて一路「地蔵岳」を目指す。
これはその縦走路だ。
この高度感を感じていただけるだろうか・・・。
左に「地蔵岳」の姿が現れてきた。
雲を下に見ながら歩く快感・・・。
この縦走路を一緒に歩いている気分になっていただきたい。
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大きくするとリアル度が増します。
「薬師岳」を後にしてまず飛び込んできたのが雲海。
午前中は快晴のお天気で素晴らしい景色が楽しめる。
しかし、午後になると、
雲が上がってきて白い世界に変わってしまう。
この雲海の雲が上がってくるためだと思う・・・。
遥か「八ヶ岳」までびっしりと雲海が続いている。
これはまた素晴らしい雲海だ・・・!!
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「薬師岳」の頂上は比較広くて、
全体が砂でおおわれている。
今まで何度か出演してもらっているが、
ここで全体像をアップしておきたい・・・。
平らなスペースの端まで行けばもちろん断崖絶壁だ。
あまり端まで行く必要はないだろう・・・キケン!
頂上からは雄大な「白峰三山」と雲海が一望できる。
こんなところが同じ日本なんだということがちょっと信じられない・・・。
日ごろ卑小なスペースでしか生活していない身の上では、
こういう日本が想像外であるのは当然だと思う。
雲が自分の足より下に見えるなどということは、
あの世に行ってから眺めるもんだと思っていた・・・。
しかし、現実に足の下を流れる雲を眺めていると、
まだあの世とは若干距離がありそうだとチト安心したりする・・・。
下から見ている時は、
この山の頂上あたりかと思っていたりもしたが・・・。
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「薬師岳」の頂上に出まず目の前に広がるのが、
圧倒的な存在感の「北岳」と、
となりのゆったりとした「間ノ岳」だ。
雲ひとつない空がまぶしい・・・。
山肌をゆっくり通り過ぎていく雲がまるで作り物のようだ。
いや、この風景全体が映画のセットのように見える。
山肌の手触り感は絨毯のようだ・・・。
雲は真綿をちぎって浮かべたように見える。
27780メートルに登っている見ている風景だというのが、
なんだか信じられない・・・。
箱庭の中でアリよりも小さい自分を感じる・・・。
不思議な空間なのだ・・・。
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山小屋の朝は早い・・・。
昨夜は8:00前には就寝。
登りの疲れもあってかぐっすり眠り込んだ。
朝は4:00には目が覚めていたが、
なんとなくすぐ起き上がる気になれずに、
布団の中でウダウダしている間に、
ご来光は終わってしまっていた。
・・・・
山小屋の食堂では朝ごはんの準備をしていた。
泊まり客の出発に合わせて急ピッチで準備・・・。
シーズンの山小屋はかなり忙しい・・・。
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「中道」登山道の悪路は果てしなく続くように思われた。
急登も終わりなく続くように思われた・・・。
しかし、突然道が平坦になり松の木が道の両側に現れると、
足の下が砂に変わった・・・。
これは頂上が間近であることを告げている証しだ・・・。
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いよいよ「中道登山道」を登り始める。
どんな高い山でも最初は特に何もなく、
道もよく整備されていて歩きやすい・・・。
体もまだ歩き初めで元気いっぱいだ。
しかし、今回は汗の出方が異常に早いことに気がついた。
30分も歩かないうちに、
ものすごい汗が体中から噴き出してくる。
まさに噴き出すという感じ・・・。
なんか今回はちょっと違うかなという気が頭をかすめた。
汗の出方というのは、
ちょっとした体調の変化を知らせることがよくある。
歩き初めではどうということもないが・・・。
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