<グーグルロゴ>(282)「幸恵知里生誕120周年」
6月
8日
<知里幸恵>は1903(明治36)年6月8日生まれ、現在の登別本町2丁目、ヌプルペッ(登別川)沿いで生まれ、幼少のころを過ごしました。
父<高吉>、母<ナミ>は、知里と金成の出身のアイヌです。7歳のとき旭川に移り住み、19歳まで母ナミの姉、<金成マツ>や、祖母<モナシノウク>と共に旭川で暮らしました。旭川で暮らしていた15歳のとき、言語学者の<金田一京助>と出会い、そのすすめもあって、口承文芸の筆録を始めます。
<知里幸恵>は、アイヌで初めてアイヌの物語を文字化した『アイヌ神謡集』の著者として知られています。13篇のカムイユカラ(神謡)が収められているこの著作のアイヌ語表記と対訳、及び序文は、絶滅の危機に追い込まれていたアイヌ伝統文化の復権復活へ重大な転機をもたらしたことで知られ高い評価を受けています。
1922(大正11)年5月、<知里幸恵>は上京しますが、心臓病のため、同年9月18日、19歳という短い生涯を終えています。アイヌとしての民族意識と誇りをしっかりと持ち、アイヌ語を伝えるという使命を果たした<知里幸恵>は、没後、その著書と、そこにこめられた精神によってさまざまな人たちに感銘を与えて続けています。