1961年のデビュー作『死者にかかってきた電話』や『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』・『スクールボーイ閣下』・『スマイリーと仲間たち』など、数々の人気小説で知られる英作家<ジョン・ル・カレ>(本名デイヴィッド・コーンウェル:1931年10月19日~2020年12月12日)が英南西部コーンウォルの病院で現地時間12日夜、肺炎のため亡くなられています。89歳でした。出版代理人<ジョニー・ゲラー>氏が13日夜(日本時間14日朝)、明らかにしています。
<ジョニー・ゲラー>氏は「私たちは英文学の偉大な存在を失った。素晴らしいウィットと優しさ、ユーモアと知性の人を失った。私は友人と先生、そして奮い立たせてくれる人を失った」と語っています。
遺族は<ジョニー・ゲラー>氏を通じて、「ジョン・ル・カレことデイヴィッド・コーンウェルが、肺炎と短い間闘った後、土曜日夜に亡くなったことを、深い悲しみと共に確認しなくてはなりません」と声明を発表しています。
<ジョン・ル・カレ>こと<デイヴィッド・コーンウェル>は、1960年代には対外情報機関「MI6」で勤務し、当時の西ドイツにあったイギリス大使館を拠点に情報活動を行いました。
その経験を基に、在職中から本名を隠して作家としてデビューし、1963年に発表した東西冷戦下のドイツを舞台にした小説『寒い国から帰ってきたスパイ」が世界的なベストセラーになりました。
情報機関を辞めた後も、次々とスパイ小説を発表し、多くの作品が映画やテレビドラマの原作となっています日本では、アフリカを舞台に、イギリスの外交官が製薬会社の陰謀を暴く映画『ナイロビの蜂』(監督: フェルナンド・メイレレス)が2006年に公開されるなど、冷戦後はテロや大企業の不正などをテーマにした作品が人気でした。
- ブログルメンバーの方は下記のページからログインをお願いいたします。
ログイン
- まだブログルのメンバーでない方は下記のページから登録をお願いいたします。
新規ユーザー登録へ