上弦の月(正午頃登り、夕方に南中する半月)と呼ばれる半月の頃、クレーター(ブランキヌス,ラカイユ,プールバッハ 付近)の縁で「X」の文字が浮かび上がることがあります。天体愛好家の間で「月面X」と呼ばれ、近年人気が出てきています。 同じ半月でも、明け方にみえる下弦の月では月面の文字は見えません。「X」の文字がはっきり見える時間は、ほんの1時間程度。ごく限られた時間にだけ見えるのも神秘的です。光と影のいたずらでしょうか、 残念ながら肉眼&双眼鏡で見るのは厳しいですが、望遠レンズ付きの一眼レフや小型望遠鏡でなら見ることが出来ます。望遠鏡を持っていたら南の空、日没後に輝きを増す上弦の月に「X」の文字が浮かび上がるのが見えるかもしれません。