コロナウイルスと戦うのは、
免疫力です。
免疫力を弱める薬で、
もっとも強力な薬が
タクロリムスです。
タクロリムスは、
臓器移植後や膠原病の治療薬で、
ステロイド剤では効果不十分な場合に、
よく使われます。
コロナ禍で、
ステロイド剤ではなく、
タクロリムスを使うのは、
免疫を抑制しすぎる可能性があり、
危険ですよ。
体外受精・胚移植を
何回受けても、出産できない。
ビタミンD、亜鉛、サプリ、
抗生物質など、
いろいろ治療は受けているけど、
いつも悔しい思いをされている方へ。
体外受精の先生は、
卵を育てることが専門です。
ホルモン刺激にて、
卵子をたくさん採卵して、
培養して、
移植するまでが専門です。
子宮の環境については、
専門分野が違います。
子宮内環境は複雑ですよ。
発生学、遺伝学、免疫学、
内分泌学、精神医学などが
絡んでいるからです。
流れ作業のような
体外受精スケジュールのなかで、
相談もできず、
迷いがあるならば、
勇気を出して、
まずはメール相談してみてください。
私は子宮内環境を専門とする
医師として、
不育症と着床障害についての
約40年間の
知識と経験と実績があります。
専門クリニックとして開業13年目ですが、
初めてホームページを大改造しています。
まずは情報の整理をしました。
「きちんと知りたい不育症」(2020年版)
は、最新の情報を入れて、
さらにわかりやすくしました。
また、
不育症の基本をまとめた
「基本を知りたい不育症」(2020年版)
も、アップしました。
着床障害については、
独立して、
「きちんと知りたい着床障害」(2020年版)
を、新たに書き下ろしました。
また、
「基本を知りたい着床障害」(2020年版)
を、新しくアップしました。
さらに、一部改変した
「不育症と着床障害のポイント解説」
もアップしてあります。
きちんと知って、
基本を整理して、
ポイントを押さえれば、
全体像が見えてくると思います。
目新しい情報だけに偏っていては、
迷子になってしまいますよ。
妊娠初期の子宮内膜細胞の
約30%が白血球細胞です。
その中の約70%が
NK(ナチュラル・キラー)細胞であり、
子宮内膜のNK細胞の多くは
血管の形成や、
胎盤になる細胞の増殖を助けており、
いわゆる善玉です。
しかし物理的、生物学的、
心理的ストレスがかかると、
悪玉NK細胞が増えて、
(NK細胞活性が増えて)、
胎盤になる細胞を攻撃
してしまいます。
NK細胞は、
アドレナリンの影響を
受けていますので、
イライラ、迷い、不信感が強いと、
NK細胞活性は高くなる
傾向にあります。
上の図は、
以前より私が考えている
ひとつのモデルケースです。
妊娠子宮内膜には、白血球が増加しており、
その白血球の約20%がマクロファージ
という免疫細胞です。
マクロファージは、
胎児側細胞(胎盤になる細胞)の
子宮内発育にとって、
悪玉(M1?)でもあり、
善玉(M2?)でもあるようです。
また、
マクロファージ等が産生している
M-CSF(マクロファージコロニー刺激因子)
は、大量ならば炎症性サイトカインを抑制し、
さらに、
胎盤になる細胞の増殖・分化を助けている
こともわかってきています。
M-CSF欠損マウスの雌では出生率が
非常に低いことも報告されています。
当院では、妊娠の「生着反応」としての
M-CSFを測定して、
「拒絶反応」としての
NK細胞活性と、
TNF-αの測定の結果を合わせて、
その結果により、
最適の免疫治療をしています。
30年ぐらい前より注目されていた物質が、
やっと高感度で簡単に測定できる
ようになりました。
当院では、早速7月より検査開始します。
それは免疫細胞が放出する
炎症性サイトカインのひとつで、
腫瘍壊死因子(TNF-α)という物質です。
1989年に、ラットの生体実験で、
TNF-αは胎盤を壊死させ流産させたことが
報告されています。(Am J Pathol)
米国では、最近、TNF-αを抑える治療が、
不育症の新しい治療法として
臨床研究され、注目されています。
コロナ恐怖とコロナ不況で、
今までの日常が遠い昔のようです。
3密により、
人との交わりを敬遠するようになりました。
いつも何かギスギス、
ピリピリしています。
自由にのんびりしてみたい。
何も考えず、歩いてみたい。
いつも
晴れた日には、
無意識に空を見ています。
のんびりした時間が
少しの間、
戻ってきます。
当院はコロナ対策のため、
4月は時短、
5月は初診を中止していました。
6月から通常診療を再開しましたが、
各種コロナ対策以外に、
診療時間を10時~17時と変更しました。
また、初診後の受診回数を減らすため、
できる範囲で電話対応も取り入れました。
さらに、
現在までの不育症・着床障害の
情報を整理していますので、順次、
その内容を
ホームページにアップしていきます。
まずは、一部先行発表として、
当院の
「自然妊娠の場合の不育症治療成績」
を整理しましたので、
読んでみてください。
不育症の検査の特徴は、
流産を予防するための検査ですから、
原則的には自費検査になります。
不育症と関係する病気に対しては、
疑い病名により保険で検査できますが、
それは不育症の検査の一部です。
流産を予防するための治療も
原則的には自費治療になります。
上に示した図は、
体外受精による妊娠ではなく、
自然妊娠による不育症の方の、
過去の流産回数別の
当院の11年間の治療成績です。
対照は、1980年と1981年に、
名古屋市立大学産婦人科を受診された、
すべての患者様の
過去の流産回数別の出産率です。
1981年までは、
世界的に不育症を専門的に診たり
治療したりすることがなかったので、
この対照データは
本当の無治療症例として、
非常に貴重なのです。
なお、この対照データの調査値は
統計的手法(非線形回帰)によっても、
その妥当性が裏付けられています。
心理的ストレスを受けると、
血小板が固まりやすくなることは
以前よりわかっていましたが、
心理的ストレスを受けると、
免疫細胞も増加して、
炎症性サイトカインが発生してくる
こともわかってきました。
たとえば、
心理的ストレスを感じていると、
脳細胞にも、炎症が起きるようです。
過剰な炎症により、
脳細胞の機能障害が起き、
うつ病になる可能性が指摘されています。
本来、炎症性サイトカインは、
身体の異常を修復するために、
炎症を起こしているのですが、
こころの異常に対しても、
何らかの原因で炎症を
起こしているようです。
炎症性サイトカインが
異常にたくさん分泌されている状態
になったら、
それは組織障害を
起こしてしまいます。
新型コロナウイルスの脅威の中、
サイトカイン・ストーム(免疫の暴走)
という医学用語がよく聞かれ、
免疫の異常が問題視されています。
サイトカインとは
身体の組織に異常が起こったとき、
その異常を治すため、
免疫細胞から放出される物質です。
サイトカイン等により炎症反応が惹起され、
組織の異常が修復されていきます。
ところが、
サイトカインの中でも、
炎症性サイトカインと言われる
インターフェロン(IFNγ)、
腫瘍壊死因子(TNFα)等が
大量に放出され過ぎると、
そのサイトカイン等が
全身の血管壁等も障害してしまうのです。
この状態がサイトカイン・ストームです。
不育症・着床障害の方においても、
子宮内膜組織に異常があると、
同じように、
そこに炎症が起こり、
その結果として、仮に、
インターフェロン(IFNγ)や
腫瘍壊死因子(TNFα)等が
異常に高値になっていれば、
それが胚や胎児側組織に障害を
起こすのです。
当院では、
3種類以上の同種免疫検査をして、
その結果に基づき、
ステロイド免疫抑制治療と、
ピシバニール免疫刺激(調節)治療、
さらに免疫に関係を及ぼす精神療法も
併せて行っています。
当院のステロイド治療と
ピシバニール治療は、
その使用量と治療方法、
さらに、その管理方法において、
私の40年以上の研究実績と
治療経験に基づいており、
当院オリジナルのものであります。
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